◯3番(寺尾 昭君) 寺尾 昭でございます。先輩、同僚議員の皆さん、市長を初めとした市当局と皆さんと今後大いに議論を交わして、市民本位の市政実現のために奮闘する決意でございます。御指導、御協力、どうぞよろしくお願い申し上げます。
私は、本議会に提案されております議案第105号議案第105号平成21年度静岡市一般会計補正予算に関連いたしまして、市長並びに関係局長に質疑をいたします。をいたします。
この間、私のところに多くの方が実は相談に来ております。50歳の男性、Aさんと言っておきますけれども、派遣職員として働いておりましたけれども突然解雇と、こういう目に遭ってしまいました。家賃や生活費も事欠くようになって、毎日カップラーメンをすすっていると、こういう状況にまで落ちてしまっていたわけであります。そして、私のところの相談に見えましたところ、その第一声が、米の飯を何とか食いたいと、こういう言葉でございました。最近になって次の職が見つかりましたけれども、仕事に行っても週3日ほどの仕事しかないと、こういうことでございます。手取りは10万円ちょっと、家賃、光熱水費、こういうものを除くと、手元にはもうほんのわずかと、こういう状況であるということで悩みを語っているわけであります。
48歳のBさんの例ですけれども、やはり派遣切りで失業と。生活費の穴埋めに結局、借金暮らしと、こういう状況になってしまったということです。彼が私のところに来たときには、現金が財布の中に何と70円しかないと、こういうことでございました。実は、Bさんも幸い仕事が見つかったということでありまして、しかし、収入は十数万円どまりということでございます。
27歳の青年、Cさんの例でございます。(発言する者あり)あの、真摯にひとつ討論いたしましょう。この方は、実は愛知県に住んでおりましたんですが、結局、やはり派遣切りという状況でございます。そして、路上生活も経験をすると。実家のある静岡に戻ってまいりましたんですが、なかなか職につけないと、こういう状態が続いているという大変深刻なこういう事態が、いわば数が少なくないと。いわば雇用が生活に直結するということが、これらのことから見ても非常に明らかになっていて、一刻の猶予もならないと、こういう状況にあるかと思います。
さて、厚生労働省発表の資料によりますと、昨年10月からことし6月までの9カ月間に失職する非正規労働者は、何と19万2,061人、3月末までには18万4,347人、これは皆さん、ニュースなどで御承知のとおりであります。県内におきましても11事業所、7,986人だということで、実は、これは全国ワースト3位、就職内定の取り消しなども……
◯議長(近藤光男君) 発言者に申し上げます。議案質疑の範囲を超えないようにお願いします。
◯3番(寺尾 昭君)(続) はい、わかりました。
事実経過を皆さんにぜひ知っていただきたいということで、申し上げております。これは全国第2位だと、ワースト2位と、こういうことでございます。
私たち共産党は、昨年12月22日付で21年度の予算編成についての申し入れ、これを行いました。そしてまた、その後、雇用情勢というのがなかなか好転しないと、2度にわたりまして緊急対策というようなことも申し入れてきたわけでございます。
静岡市は21年の2月13日、緊急経済対策第2次実施計画というものを決定をされたわけであります。その中で雇用、生活者対策としての9事業を進めるということであります。我が党の申し入れなども一定反映したものだというふうに思っておりますけれども、まだまだこれから対策が必要だというふうなことではないかと思います。(「質疑だよ」)
そこで、以上の状況を踏まえまして、質疑をいたします。
まず、市長に対してぜひお答えいただきたいというふうに思いますが、現在の雇用情勢についてどんな認識を持っておられるのか。また、国の経済対策、とりわけ今回提案されているこの2つの事業があるわけですけれども、この雇用対策について、自治体の責任者という立場からどのようにお考えになっていらっしゃるのか。政令市となっている今日、これからは国に対しても直接ものが言える、こういう立場でございます。そういう点で、ぜひ市長のお考え、決意を伺います。
2番目に、静岡市における非正規労働者、特に、24歳以下の若年労働者、高齢者、障害を持っておられる方々などの雇用の状況についてお伺いをいたします。
景気低迷のもと、社会的弱者と言われる方々にその影響が広がっておりますから、ぜひこの点についても明らかにしていただきたい、このように考えております。
厚生労働省や静岡労働局などが発表している資料に基づきますと、2月現在の全国の失業者は4.8%ですけれども15歳から24歳、特に、若年労働者のところは8.9%、もう2倍近い値となっているということもあります。
3つ目にお伺いいたしますのは、雇用については、今回は国の施策に基づいて行われるわけでございますけれども、国の政策待ちにならず、市独自の施策が必要ではないか、今後どのように進めていくのか、質疑いたします。
静岡市の緊急経済対策第2次実施計画というものもあったわけでありますけれども、これで十分とは必ずしも言えないということでありますので、以上、3点について質疑いたします。よろしくお願いします。
◯経済局長(熱川 裕君) 今回の2つの雇用対策事業につきまして、市は自治体としてどのように考えているかとの御質問にお答えをさせていただきます。
現下の雇用環境は大変厳しいものと認識しており、国、県、市が協調して雇用の創出につながる効果的な事業を迅速に推進していかなければならないものと考えております。
そうした中で、国の緊急経済対策として示された今回のふるさと雇用再生特別基金事業と緊急雇用創出事業は、本市としても地域の実情に沿った新たな雇用の創出に有効であり、期待できることから、今回の14事業を速やかに立ち上げていきたいと考えております。今後も国、県から打ち出される追加経済対策を注視しながら、本市といたしましても、これらと協調した施策を進めてまいる考えでございます。
続きまして、市内の非正規労働者、24歳以下の若年者や高齢者等の社会的弱者の雇用実態はどうかとの御質問にお答えをさせていただきます。
静岡労働局が公表しております県内における非正規労働者の実態は、昨年10月から本年6月までの見込みで、110事業所で7,986人の雇いどめが実施されるところとなっております。24歳以下の若年者や高齢者の状況としては、情報が公開されているハローワーク静岡管内の数字で、平成21年2月分として24歳以下の若年者で有効求人数740人、有効求人倍率0.96、65歳以上の高年齢者では有効求人数239人、有効求人倍率1.02となっております。また、平成20年11月の静岡労働局発表の障害者の雇用状況では、障害者の雇用の促進等に関する法律で義務づけられている県内民間企業の実雇用率は1.63%で、法定雇用率1.8%を若干下回っているような状況でございます。
続きまして、雇用に関する市の独自施策が必要ではないかとの質問にお答えをいたします。
雇用対策は国、県、市がそれぞれ連携、協力しながら、雇用の確保または創出につながる事業等を迅速かつ適切に打ち出すことが何よりも重要であると考えております。本市におきましても企業立地促進事業補助金において、新規雇用に対する助成額を増額したほか、国の施策を補完、または補強する観点から、採用内定取り消しされた方に対する新規雇用奨励金支給事業や教育訓練支援制度の構築、また市の臨時職員の雇用など、市の独自施策を打ち出したところでございます。
以上でございます。
◯議長(近藤光男君) 議員に申し上げます。
質疑は議案の疑義を問うということで、注意してください。
〔3番寺尾 昭君登壇〕
◯3番(寺尾 昭君) 2回目の質疑をいたします。
2月13日決定の緊急経済対策第2次実施計画の中で、雇用・生活者対策として9項目のメニューを挙げております。確定済みの8項目、既にあるわけでありますが、直接雇用効果にかかわるものは、この中では市臨時職員の採用20人というようなことに限定をされておりました。この中には、既に期限を経過した項目、今実施中というものもあるわけでありますが、市長による雇用の維持確保の要請では、こういう項目がありますけれども、50人以上の633の対象事業所へ市長、ハローワークの所長の連名で雇用の維持確保、採用内定の堅持について要請すると、こういうような項目もございます。できましたら、その他の項目を含めまして、今日時点でこれらの実績についてどのようになっているか、お伺いをいたします。
また、本議会に提案されております2つの事業、この計画の柱になっておりますけれども、この事業による雇用への改善効果、どの程度のものになるのか。
また、民間企業への雇用への波及効果、こういうものも期待できるということでありますが、この辺もどんなところにあるのか伺います。
3つ目は、雇用の継続性ということでございます。
これら事業による雇用の期間は長いもので9カ月、短いものでは2カ月というようなもので、極めて短期的なものに限られているわけであります。働く側も結局、これであきらめては不安定ということで、応募の際にも二の足を踏むということにもなりかねないという状況にあるかと思います。3カ年にわたる計画になるわけですが、今後の継続性、安定性という面から、この事業を今後どのように進めていくかお伺いをいたします。
◯経済局長(熱川 裕君) この事業での雇用の改善効果と波及効果について、市はどう考えているかとの御質問にお答えをさせていただきます。
今回の事業では、新規雇用の創出を目的としているため、一定の雇用改善効果が期待できると同時に、現在は1人でも多くの雇用の確保が図られることが何より重要であると考えております。また、1年以上の継続雇用の創出を目的としたふるさと雇用再生特別基金事業は、事業を通じて正規雇用されるなどの波及効果も期待しているところでございます。
続きまして、雇用について継続性、持続性が必要であると思うが、今回の事業についてどのように考えるかとの御質問にお答えをさせていただきます。
現下の厳しい経済、雇用環境を考慮いたしますと、継続性、持続性が確保できるものと、次の雇用までの短期的な雇用、就業機会を提供するものとのバランスのある雇用対策が、非常に重要であると考えております。これらの2つの事業は、このような考えに合致するものであると認識しているところでございます。
以上でございます。