集団的自衛権行使を容認する解釈改憲を行なわないことを求める意見書 安倍内閣は、集団的自衛権の行使を可能とする憲法の解釈変更の閣議決定を強行しようとしている。 イラク戦争やアフガン戦争に際して自衛隊派兵の根拠となった特別措置法に規定された「武力行使はしな い」「戦闘地域に行ってはならない」という二つの歯止めは、集団的自衛権の行使容認によって外されてしまうことになる。日本が武力攻撃を受けていなくても武力行使を認めることは、日本が「海外で戦争をする国」となる大転換 である。これは、安全保障政策の根幹に関わり国民生活に影響を及ぼす重要な問題であることに鑑み、全国 で公聴会を開催するなどの方法で、最終的には国民の理解が得られる形で結論を出すべきだと考える。一内閣の閣議決定で、このように戦後日本の平和を守ってきた憲法について解釈の変更を強行することは、 立憲主義をこわすものであるとの声も広くある。 よって政府においては集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の見直しは行なわないことを強く要望する。以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
〔提出先:内閣総理大臣、総務大臣〕