国民健康保険の財政上の構造問題解決に向け国のさらなる公費投入を求める意見書 現在、静岡市の国民健康保険は、地域住民の健康保持増進、生活の安定に重要な役割を果たしている。しかし、近年、年金生活者、非正規雇用者など低所得の方々の加入が増加し、滞納世帯が増加するなど 財政上の構造問題を抱え、持続可能な保険制度への改革が必要となっている。 このような中、政府においては、国民健康保険制度改正に向け社会保障審議会医療保険部会等で議論を 進め、平成 26 年 7 月 7 日社会保障審議会医療保険部会で議論された内容が「国民健康保険の見直しについて(中間整理)(案)」として発表され、その内容には注目すべき点がある。 この中で、構造問題解決の方向性として「国民健康保険の将来にわたる安定的な制度運営が可能となる よう、現在の国民健康保険の赤字の原因等を分析した上で、国民健康保険に対する財政支援を拡充すること」と述べ、国民健康保険料については「現状でも重い国民健康保険の保険料負担をこれ以上増やさない仕 組みを構築する必要があるとの指摘もあった」とし、国が「財政上の構造問題を抱えている保険者に対して追 加公費を重点的に投入すること」を求めている。 また、全国知事会は、「国保制度の見直しに関する提言」の中で「増嵩する医療費に対して、被保険者に過 度な負担を負わせることなく、将来にわたり国保の維持可能性を担保するための制度的措置を講じること」を 求めている。 よって政府においては、ただちに国民健康保険財政へ国のさらなる公費投入をおこなうことを強く求める。以上、地方自治法第 99 条の規定により、意見書を提出する。
〔提出先:衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、厚生労働大臣、財務大臣〕