安保関連法の廃止を求める意見書 安保関連法案の採決が9月 19 日、公聴会後に審議しないまま参院において行われた。同法案をめぐって は、圧倒的多数の憲法学者、全国 52 全ての弁護士会、複数の内閣法制局長官経験者、最高裁長官経験者 など、かつてない法律専門家が反対の意思表示をおこなっている。また、国民にたいする同法案についての ほとんどの世論調査においても、6割が反対や今国会で成立させるべきでない、8割が政府の説明が不十分、 という声として表れていた。また成立後においても同様の結果となっている。 それは、これまで憲法9条のもとでできないとされてきた集団的自衛権の行使を解釈を変えて出来るように するという手法や、立法事実としてあげられていた根拠について審議の中で首相自らが訂正を行ったり(実質 の撤回)、憲法違反の法案という指摘にたいして国民を説得できる根拠が示されない、などの状況の下で、国 民の不安や疑問が解決されていないという表れである。 今回成立した安保関連法は、立憲主義と民主主義、平和主義を根底から覆す違憲立法であり、国会の歴 史に汚点を残した暴挙として、断固として抗議するものである。 よって政府において、違憲立法は1日たりとも存続させてはならないという立場から今回成立した安保関連 法の廃止をするよう強く求めるものである。 以上、地方自治法第 99 条の規定により意見書を提出する。
〔提出先:内閣総理大臣、参議院議長、衆議院議長、防衛大臣、外務大臣〕