◯39番(内田隆典君) それでは、少し時間をいただき、通告に従いまして、質問させていただきます。3項目です。
最初に、防災対策について質問させていただきます。今議会でも何人かの方が質問されております。
東海地震説から40年と、東日本大震災からもうすぐ5年を迎えようとしております。しかし、被災地の状況は連日のようにテレビ、新聞等で報道されていますように、復興とはほど遠い状況であります。昨日の新聞にも、アンケートの結果、復興が進んでいないという回答が70%台であったと出されておりました。復興が進まないから、大震災に伴う東電の原発災害は、いまだに終息されていない状況でありますけれども、政府は原発再稼働という形で大きくかじを切っています。原発事故への反省、正確な総括がされていないと、大変憤りを感じているところであります。
こうした中で、静岡市も引き続き津波避難タワーの設置を初め、防災対策が進められております。しかし、まだまだ木造住宅の耐震補強工事の推進を含め、多くの課題が残っていることを、日ごろから感じております。
そこで、何点かについて、伺いたいと思います。
1点目は、防災意識の向上に向けた取り組みについてであります。
5年前の東日本大震災では、津波被害状況、原発事故等の生々しい状況が連日報道されておりましたから、改めて防災意識が高まった時期でありました。しかし、あれから5年が経過している今日、防災意識もだんだんと薄れてきているんじゃないかと思われます。市は、防災意識の向上に向けて、どのような取り組みをしているのか、伺いたいと思います。
2点目は、地域防災訓練への参加についてであります。
昨日実施され、そして13日の日曜日も、この静岡市についても防災訓練が計画されております。高齢化社会が進む中で、最近では中学生、高校生の防災訓練への参加が目立つようになっておりますし、期待も高まっているところであります。
そこで伺いますが、最近の地域防災訓練の参加状況と、中学生、高校生の参加について、どのような取り組みを市としてしているのか、伺いたいと思います。
次に、自主防災組織が所有する防災倉庫の設置状況についてであります。
自主防災会が地域の空間を活用して、防災倉庫の設置が進められてきました。しかし、商店街や市街地では、用地の確保が十分できないという問題点も残しているのではないかと思います。現在、自主防災会が所有する防災倉庫の設置状況がどのようになっているのか、伺います。
4点目は、市が備蓄する防災資機材の状況についてであります。どうなっているのか。
また、家庭での備蓄については、これまで3日間等々の準備をといっておりますけれども、最近はそうでなくて、飲料水の備蓄の啓発を重視していると思います。最近は家庭の備蓄についてどのような啓発をしているのか、伺いたいと思います。
津波避難タワーについてであります。
平成29年までに21基整備すると計画されております。今月13日にも避難訓練が予定されておりますけれども、建設済みの津波避難タワーを活用した訓練の状況について、伺いたいと思います。
清水病院についてであります。
市立病院は清水、静岡病院と、今では2つあるわけでありますけれども、静岡病院がこの4月から独法に移行されると。そういう点で、清水病院は経営の赤字が続いており、平成30年半ば過ぎに経営改善をして、独法に進むという計画であります。清水地域の医療体制は、この間、桜ヶ丘病院の移転問題を含めて、深刻な状況にあることが、この議会でも議論されてまいりました。
そこで、伺います。1点目は、清水病院は、この間、入院、外来の患者が減って、経営悪化が深刻であり、一般会計からの繰り入れが目立つわけであります。清水病院における入院、外来患者の5年間の推移がどうなっているのか、伺いたいと思います。
2点目は、看護師の確保について、いろいろと施策が講じられております。医師とともに患者を支える看護師の役割は、大変大きな比重を占めています。看護師は3交代を含め、労働条件が大変厳しいと言われております。先日ある組合の全国的なアンケートの中で、4人に1人の看護師は流産したり、または、しそうになったという結果が出されておりました。
清水病院における看護師の、3年間の採用状況と確保に向けた取り組みについて、伺います。あわせて看護師の3年間の退職状況と離職防止の取り組みについて。次に、看護師の年次有給休暇の取得状況についても伺いたいと思います。
3点目めは、学校給食についてであります。
私は、11月議会でもこの問題を質問させていただきました。11月議会のときには行革審にかけられ、答申がされる直前であるからということで、十分な議論はできませんでした。答申が出されましたから、改めて質問させていただきたいと思います。
田辺市長は、平成27年5月29日に公共建築物施設群別マネジメントの方向性及び学校給食のあり方について、行革審に諮問いたしました。給食については第1回、平成27年7月に現地視察及び給食の試食を行っております。そして、9月、10月に審議を行い、12月14日の答申となっております。
答申では、現在の清水区の自校式、校外調理方式については、センター方式に統一するという内容となっております。行革審の審議では、アセットマネジメント、安全性、食育の3点の視点で検討されてきていたところであります。
1点目のアセットマネジメントでありますけれども、施設建設、維持管理、給食運営、人員の配置で、自校よりセンター方式のほうがコストが低く、内容もすぐれているという結果でありました。
2点目の安全で安心した学校給食の提供では、自校方式の食材の調達の柔軟性と、危機管理事項の対応ですぐれているという結果であり、センター方式では、アレルギー対応、食材の選定ですぐれていると。
3点目の食育の推進では、8項目で審議されています。豊富な献立の作成、適温での提供、地産地消を初めとする、全ての項目で同程度の食育推進ができるとなっております。
結局、3つの視点で議論してきましたが、安全性、食育の視点では同程度の提供ができるということでありますけれども、アセットマネジメントの視点を優先し、諮問どおりのセンター方式と結論づけたということであります。
教育長は、3日の本会議の答弁の中で、中学校は地域の防災機能も果たすと答弁されております。私もそのとおりだと思います。皆さんも、そのとおりだと思っている。こうした中で、行革審の答申を教育委員会としては、どのように受けとめているのか。1点目に伺いたいと思います。
2点目は、清水区内の小学校調理場の27施設全てが20年以上経過し、うち15施設は30年以上経過しているとなっております。答申を受けたからといって、予算や用地の確保も解決しなければなりませんから、単純にすぐ取りかかれるということではないと思います。
答申を受けて、今後、学校給食施設の整備にどのように取り組んでいるのか、伺いたいと思います。
◯危機管理統括監(中野達也君) 防災対策につきましての6点の御質問にお答えいたします。
まず、防災意識向上に向けての取り組みであります。
本市は自助・共助の意識を高めることが防災対策の基本であると考えており、区と一体となって、市政出前講座、防災講演会、防災訓練など、防災意識の啓発に力を入れております。
市政出前講座では、我が家の防災対策、防災マップや津波避難マップを活用して、災害に対する備え、地域の抱えるリスクなどを市民にわかりやすく説明しております。
防災講演会では、防災にかかわるさまざまな分野で活躍している専門家を講師としてお招きし、最新の情報や専門的な知見をお伝えしております。また、防災意識向上のためには、地域が主体的に行う防災訓練が有効であると考えておりますことから、その内容の充実にも努めているところであります。
次に、地域防災訓練の参加状況と、中高生の参加に向けての取り組みについてであります。
地域防災訓練のここ3年の参加状況でありますが、平成25年度は約11万5,000人、26年度は約11万6,000人、27年度は約13万5,000人で、増加傾向となっております。
中高生の参加に向けての取り組みでありますが、地域防災訓練には、毎年1万5,000人ほどの中高生にも参加をしていただいております。学校に対しましては、中高生が訓練に参加しやすい環境づくりを、自主防災組織に対しましては、負傷者の搬送、炊き出しの支援など、中高生でも参加できる訓練を取り入れていただくよう、要請しているところでございます。
次に、自主防災組織が所有する防災倉庫の設置状況についてであります。
本市は、平成24年度に全ての自主防災組織を対象として、防災倉庫の設置を含め、資機材の保有状況についてアンケート調査を行っております。その結果から、約9割の自主防災組織において防災倉庫が設置されているものと考えております。
次に、市が備蓄する資機材のうち、主に救助用の防災資機材の状況について、お答えいたします。
自主防災組織が主体的に実施する救助活動等を支援するため、公園、学校等、市内一円207カ所に防災倉庫を設置しており、そこには救助用の資機材として、バール、かけや、担架、リヤカーなどを備蓄しております。また、エンジンカッター、チェーンソー、チェーンブロックなどの資機材につきましては、日出町備蓄倉庫、コミュニティ防災センターなどに集約して備蓄しております。
次に、家庭での食料、水などの備蓄の啓発についてであります。
内閣府では、南海トラフ巨大地震が発生した場合、非常に広い地域に甚大な被害が及ぶ可能性があり、各家庭において7日以上の食料、水の備蓄が望ましいとしております。
このため本市では、各家庭で7日分の食料、水を備蓄していただくよう、ホームページ、広報紙、各種啓発リーフレットに掲載するとともに、市政出前講座でも直接啓発しているところであります。また、啓発に当たりましては、必要な備蓄品の品目、数量とあわせて、ふだんから非常食を食べて、減った分を買い足す、ローリングストックという備蓄方法についても紹介しているところでございます。
次に、津波避難タワーを活用した訓練の実施状況であります。これまでに9基の津波避難タワーが完成しており、これらにおきましては12月の地域防災の日、及び3月の津波対策推進旬間には、多くの市民の皆さんの参加を得て、自主防災組織主体の津波避難訓練が実施されているところでございます。
◯病院局長(上松憲之君) 清水病院に関する4点の御質問にお答えいたします。
初めに、入院・外来患者数の最近5年間の推移でございます。
まず、入院患者数につきましては、平成24年度は約14万人、25年度は約13万4,400人、26年度は約12万6,600人、27年度決算見込みでは約11万9,700人、28年度当初予算では約12万6,700人を見込んでおります。
次に、外来患者数でございますが、平成24年度は約23万3,000人、25年度は約22万6,000人、26年度は約19万5,500人、27年度決算見込みでは約18万6,900人、28年度当初予算では約19万5,200人を見込んでおります。
次に、看護師の最近3年間の採用状況についてです。
年度内の採用者と翌年度当初の採用予定者を合わせた人数は、平成25年度は26人、26年度は32人、本年度については1月末の時点で、前年度を上回る37人となっております。
なお、看護師については、応募者の受験機会をふやすべく、採用試験を毎月実施するとともに、看護学生への修学資金貸付事業や、県内外の養成機関への働きかけを初めとする確保対策に、積極的に取り組んでおります。
次に、同じく看護師の3年間の退職状況についてでございます。
平成25年度に退職した看護師は33人、26年度は28人、本年度1月末時点では21人となっており、退職者の減少傾向が見られます。
離職防止への取り組みといたしましては、働きやすい職場環境を整備すべく、院内保育所の運営や、看護師の負担を軽減するための看護補助員の配置などを行っております。さらに、勤務意欲の向上を図るため、キャリアアップにつながる認定看護師資格の取得支援なども実施しております。退職者の減少は、これらの取り組みの一定の効果があらわれたものと考えております。
最後に、看護師の年次有給休暇の取得状況でありますが、平成26年度は1人平均年間9.7日、27年度は1月末時点で、既に前年と同じ9.7日となっており、年度末には前年度を上回る取得実績となることが見込まれております。
今後も引き続き、年次有給休暇の取得を促進し、心身のリフレッシュやワーク・ライフ・バランスの推進を図り、看護師が生き生きと働くことのできる環境の整備に努めてまいります。
◯教育局長(池谷眞樹君) 学校給食についての2点の御質問にお答えいたします。
まず、行革審の答申を教育委員会としてどのように受けとめているかについてです。
行財政改革推進審議会では、現在抱えている自校方式の施設の老朽化、校外調理方式の提供温度等の課題を解決するために、アセットマネジメント、安全性、食育の3つの視点から審議していただきました。その結果、昨年12月14日に学校給食のあり方について、清水地区の自校方式、校外調理方式については、センター方式に統一するよう進めていただきたいとの答申をいただきました。
教育委員会といたしましては、いただいた答申内容を真摯に受けとめ、早急に清水地区の自校方式、校外調理方式については、センター方式に統一するよう、学校給食施設の整備を進め、より安心・安全な給食の提供、食育の充実に取り組んでいきたいと考えております。
次に、今後、学校給食施設の整備にどのように取り組んでいくのかについてです。
答申を受け、早速、教育委員会内のプロジェクトチーム、おいしい給食推進部会において、清水地区の学校給食センターの検討を始めました。あわせて、将来の児童生徒数の減少などを勘案し、長期的な見通しの中で、アセットマネジメントの観点から効果的な配置を検討するため、葵区、駿河区の既存施設を含めた、静岡市全体の学校給食施設の整備プランの作成にも取りかかりました。さらに、庁内における横の連携を図るため、学校給食施設の整備推進に係る関係課連絡会を立ち上げたところです。
今後、速やかに清水地区の学校給食センターの整備方針案をまとめ、市としての方針を決定していきたいと考えております。
〔39番内田隆典君登壇〕
◯39番(内田隆典君) 防災対策について、いろいろと答弁していただきました。
質問の1点目は、時間がありませんから簡潔に。地域防災対策に対し、どのような指導、育成をしているのかという点について、伺いたいと思います。
2点目は、先ほど防災倉庫について答弁がありました。9割の自主防災会で防災倉庫が設置されているという答弁でありました。第4次被害想定が出されて、津波の浸水地域について、この地域はこれくらいということが出されております。そうした中で、静岡市が津波避難タワーを21基建設するということで、今着々と進めております。心配なのは、タワーはタワーでいいのですけれども、この9割の防災倉庫が浸水地域に設置されていることです。当然幾つか設置されていると思うのですね。
その設置された防災倉庫が、浸水地域のままで高台に設置されていないんじゃないかと心配されます。津波で倉庫が流されたりすると、あの東日本大震災みたいに、2次災害につながるのではないかと危惧するわけであります。また、2次災害とともに、せっかく9割の自主防災会で倉庫がつくられても、それが利活用できないという状況も出てくるんじゃないかと心配しております。
21基の津波避難タワーが準備されているのですけれども、そのタワーに、防災倉庫の一部を設置できないかということで、いろいろと議論があったみたいですけれども、建築基準法等々の関係で無理があるということです。だとすれば、9割の防災倉庫をそのままにしておくわけにはいかないと思うのです。そういう点では、浸水地域にある防災倉庫を、行政としてどうするのか。その問題解決、対策について、今、市はどう考えているのか、伺いたいと思います。
3点目は、自主防災組織の避難所運営についてであります。
この間、体育館等々で泊まり込みの訓練等もやってきたのですけれども、このところ、どういう形での訓練がされているのか、伺いたいと思います。
それから、清水病院における医師不足や診療科目についてであります。
先ほど答弁いただきましたけれども、なかなか深刻な状況じゃないかと思うのです。看護師とか医師を確保するために努力されているのはわかるのですけれども、清水病院が公立病院として、地域の皆さんに安心した医療を提供するという点では、課題もまだあるのかと思っております。
健康であればいいのですけれども、残念ながら患者が減ってきているのも、やはり医療を充実させなければならないことと一体であると思うので、患者減に対する行政当局の認識を、改めて伺いたいと思います。
それから、学校給食について伺いたいと思います。
行革審の答申ということで、教育委員会の受けとめをお聞きしたわけでありますけれども、3点の視点で行政改革審議会に諮問して議論していただいたということです。
それでいいのかなと私は思うんです。行革審の答申はそういう内容だったけれども、教育委員会は真摯に受けとめていいのかなと、この問題を。子供の教育にきちんと予算をかけるという、うちの代表質問でもあったのですけれども、教育予算は余り高くないのじゃないか、いろいろな施設についてやったから、ちょっと高くなりましたよ。しかし、子供に対する教育予算は、私はそんなに気にせずに、湯水のようにとは言いませんけれども、一定程度の財政上の予算をかけてもいいと思うのです。
だから、行革審にかけること自体が、私はどうかと思ったのですけれども、学校給食の教育としての一環として、教育委員会としての答弁が、こんなのでいいのかなと、私は感じました。
市長は3月2日の答弁で、行政はもうからなくてもいいということにちょっと触れたのです。どれに対してどう言ったのかわかりませんけれども、もうからなくてもいいですよね、サービスを提供するのですから。
子供に対してはなおさらのことだと思うのです。
笑わないでくださいよ。真剣にやっているんですから。
私はこの間、議員団で2つの自治体の学校給食について視察しました。1つの自治体は、選挙での市長の公約が学校給食を無料にするということで、無料にしているのです。もう1つの自治体は一貫して、いろいろな経過がありますけれども、自校方式を貫いている。自校方式でやっているのです。
この2つの自治体に共通しているのは、子供の教育費をコスト比較の対象に、やはりしていないのですよね。ここが重要じゃないかと思うのです。だから、そういう点で私は、教育委員会は、行革審は出されましたけれども、教育委員会としての立場を、もう少し鮮明にしたほうがよかったのかなと、答弁を聞いて思いました。
質問でありますけれども、答申内容を保護者にどう説明していくのかという点であります。
学校給食は御案内のとおり、旧静岡、清水で、昭和22年ぐらいから開始されたということであります。いろいろな経過がありますけれども、旧静岡市ではセンター方式、清水地域では小学校は自校、中学校は校外調理方式ということで、いろいろな議論の経過でこうなっています。この議論をする経過の中で、学校給食におけるアンケート結果も教育委員会は提供しています。小学校はセンター方式で57%、自校方式では66%がおいしいと、中学校ではセンター方式で42%、自校が76%と、中学校になると自校方式のほうが随分おいしいという結果が出ているのです。いろいろな長い歴史がありますから、一概に言うのは、なかなか難しい問題でありますけれども、センター方式に統一するということでありますから、自校方式になれ親しんできた清水地区の保護者に対して、センター方式についてどのように説明していくのかを伺いたいと思います。
2点目は、センター方式になった場合、地産地消を教育の上でどうするのか、伺いたいと思います。
3点目は、センター方式にするにしても、大地震が発生した場合については、これからどうするかを検討するということでありますけれども、やはり清水地域の複数の給食施設は必要じゃないかと思うのです。これは行革審の中でも、やはり1カ所じゃなくて、災害等々があった場合には、幾つかに分離しておくことが、いろいろな意味で必要だと意見を出されております。その点での基本的な考え方だけ伺っておきます。
◯危機管理統括監(中野達也君) 防災対策の3点の御質問にお答えいたします。
まず、自主防災組織においてリーダーとして役割を担っていただきます、いわゆる防災委員に対する育成・指導の取り組みについてであります。
本市は、地域の自主防災活動におきまして、意欲や知識を持って中心的役割を担っていただく人材を育成・指導することを目的として研修会を開催しているところでございます。その内容は、防災に関する基礎講座、普通救命講習、防災資機材の取り扱い、救出救助訓練などであります。そのほか、県などが開催する防災士養成講座などの受講も促しているところでございます。
次に、津波浸水想定区域内の防災倉庫の問題と対策についてであります。
これまでに実施しました調査結果から、およそ200の防災倉庫が津波浸水想定区域内に設置されていると推測しているところでございます。中には津波が発生した場合、浸水により使用できなくなる資機材もあるのではないかと考えております。津波浸水想定区域内の自主防災組織に対しましては、防災倉庫の設置に当たりまして、津波浸水想定を確認していただき、可能な限り浸水のおそれのない場所に設置していただくよう、お願いもしているところでございます。
3点目は、自主防災組織の避難所運営に対する指導についてであります。
被災された方と被災を免れた方が、協力して避難所の運営に当たっていただく必要があることから、自主防災組織による避難所運営マニュアルに基づいて、避難所運営計画を策定していただくよう、支援しているところでございます。
避難所の運営におきましては、プライバシーの確保、ペットなど、さまざまな問題が想定されます。避難所運営の訓練の指導に際しましては、これらの問題を具体的にイメージして、対応する能力を高めていただくため、HUGと言われます避難所運営ゲームの手法も取り入れ、内容の充実を図っているところでございます。
◯病院局長(上松憲之君) 清水病院におけます入院、外来患者数の減少に対する認識と、今後の取り組みについてでございます。
まず、入院患者につきましては、平成26年度に循環器内科と腎臓内科の常勤医師が不在となったことや、それに伴う他の診療科への影響のほか、近年、がんの化学療法が、入院治療から外来治療になったことなどが主な要因であると考えております。
次に、外来患者につきましては、常勤医師が不在となったことのほか、まずは地域のかかりつけ医を受診していただくという、病院と診療所の役割分担、いわゆる病診連携でございますが、役割分担が進んできた影響もあろうかと考えております。
今後は、常勤医師の確保はもとより、入院、外来ともに患者の90%以上が清水区民であるという特性を踏まえ、急性期から回復期までの多様な医療ニーズをカバーする病院といたしまして、集中治療室や、地域包括ケア病棟の利用率の向上を図るなど、患者数の増加に努めてまいります。
◯教育局長(池谷眞樹君) 学校給食についての3点の御質問にお答えいたします。
まず、清水地区の保護者等に対し、センター方式についてどのような説明をしていくのかについてです。
現在、清水地区の多くの小学校の給食は自校方式で提供しておりますが、今後センター方式に統一していくことで生まれるメリットを説明し、保護者等の理解を得ていきたいと考えております。
センター方式のメリットとしては、次のような点が挙げられます。まず、物資の選定や検収が少人数から組織的になることで、チェック体制が強化されることや、調理場のドライシステム化により衛生面が向上することで、より高い安全性が確保できるようになります。
また、専用の部屋を設けることにより、食物アレルギー対応食の提供が可能となるため、食物アレルギーを持つ児童も、ほかの児童と同じように給食を食べられるようになります。
さらに、給食センター見学会や試食会などを活用し、学校給食の取り組み内容や、家庭での食生活の必要性を保護者等に直接伝えることができ、学校だけではなく、保護者等への食育の推進が期待できます。
次に、センター方式となった場合、地産地消の教育をどのようにしていくのかについてです。
学校給食では、センター方式、自校方式の提供方式にかかわらず、地産地消に努めております。具体的にはふるさと給食の日を毎月1回以上実施するほか、6月にはふるさと給食週間を設定して、地場産物を使用し、地域の食生活、食文化を生かした給食を提供しております。
また、食材を購入する際は、流通状況を考慮しながら、なるべく市内産または県内産を指定するなど、発注方法を工夫しております。
今後も、地場産物をより積極的に取り入れた献立の作成に取り組み、給食や献立表を通して、子供たちや保護者に地産地消の状況を伝えるなど、栄養教諭や栄養士が中心となって、食育の推進に取り組んでまいります。
次に、今後の清水地区の学校給食センターの整備についてです。
新たな学校給食センターの整備方針につきましては、災害時における役割の重要性のほかにも、毎日安全に各学校へ給食を届けることができる場所に配置すること、付近の住環境に配慮すること、既存の給食センターの活用を再検討することなど、さまざまな観点での検討が必要と考えております。
これらの観点に加え、今後整備するセンターについては、その数や規模についても十分に検討してまいります。
◯39番(内田隆典君) 防災対策で1点質問します。
災害時に静岡庁舎に災害対策本部が置かれ、各区に地区本部が置かれ、拠点となるわけであります。地区支部員と自主防災組織との連携について、どのように考えているのか、1点質問しておきます。
それから、防災倉庫のところで、およそ200個が浸水地域にありますよと。だからできるだけ浸水地域にならないところに設置するようにお願いしているということです。お願いはお願いでいいですよね、建前は。お願いすればいいんです。だけれども、200ある防災倉庫は、やはり早急に。いつ来てもおかしくないと言われているわけですから……
◯39番(内田隆典君)(続) はい。
この対策を、地域と一緒になってやる必要があると思うのです。それは、やはりきちんと、早く、スピード感を持ってやっていただきたいと思います。
それから、教育委員会の学校給食の問題ですけれども、3つの視点で議論したというのはわかるのです。メリットばかり強調して説明するようですけれども、結局、私が言ったように、3つの視点でやったけれども、アセットマネジメントのお金との関係で、やはりセンターにするわけじゃないですか。やはりそこはどうかという。これ以上言ってもあれですけれども。しかし、きちんと関係者にその辺を説明して、納得していただいて進めないと。大事な問題なんですよね、子供の教育の一環と言っているのですから。
◯危機管理統括監(中野達也君) 防災対策についての御質問にお答えいたします。
地区支部員と自主防災組織との連携についてであります。
災害時に小学校、生涯学習交流館に配置します地区支部員の主な役割は、受け持つ地域の被災状況、避難状況などの情報を収集し、これを区本部に連絡するとともに、自主防災組織の活動の支援に当たることでありますので、自主防災組織との連携が大変重要となります。
このため、自主防災組織が主催します、学校などの施設管理者、医師会などと地域の防災活動について協議する会合へ地区支部員を参加させているほか、地域防災訓練や津波避難訓練にも地区支部員を参加させるなど、日ごろから、顔の見える関係が構築できるよう、自主防災組織との連携強化に努めているところでございます。