浜岡原発は、近い将来高い確率で起きるとされる南海トラフ大地震の震源域の真上に建っており、「世界一 危険」な原発といわれている。 今年6月の原子力規制委員会による浜岡原発4号機の審査会において、原発敷地近くに「震源として考慮 する活断層」の存在が指摘され、中部電力もこの断層があることを認めている。これまで敷地内の存在が指 摘されている、H断層との関連も注視されるところである。このように浜岡原発を巡っては、南海トラフ地震とともに、熊本地震のような活断層による地震の可能性が 高まっている。互いに刺激し影響しあって、地震が何倍にも大きくなることも考慮されなければならない事態で ある。 そうした想定の下では、高く築かれた防潮堤が、液状化により土台から崩壊する危険もある。 現在、浜岡原発が稼働していなくても電力不足にはなっておらず、このように危険な原発を再稼働する必要 は全くない。これからの電力は、地産地消で安全クリーンな再生可能エネルギーを広く普及することが求められている。静岡市にあっては、万が一の浜岡原発事故によって、周辺住民が避難してくる想定もされているが、原発か ら50キロ圏にある本市の市民が避難しなければならない事態も想定する必要がある。 よって県においては、県民の命と財産を守る県知事として、できるだけ早い時期において、浜岡原発の再稼 働に反対する意思表明をすることを求めるものである。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
〔提出先:静岡県知事 宛〕