通告しています2項目について質問させていただきます。
最初に、台風21号の問題でありますけれども、今も台風21号の問題が質問されました。今回の台風は、台風による高波や高潮、それから黒潮の大蛇行といった3つの要件が重なり災害が大きくなったわけでありますけれども、今回、用宗や由比の漁港に対する対策、また三保真崎のグランドゴルフ場に対する対応と3億6,000万円余ですか計上されているわけですけれども、これ以外にも被害があると思いますから、全体どういう形で当局がつかんでいるのかお示しいただきたいと思います。
それから、2点目ですけれども、今回、三保真崎や漁港等々の災害は予算が計上されております。ただ、復旧はされますけれども、抜本的な対策はというと、これは見えておりません。いろいろ問題が発生すると思います。そのほかにも、予算には出ていませんけれども、例えば、清水地域の河岸の市でも高波で流木が発生して施設がやられる、それから停電等も発生しまして5日間ほど業者の皆さんは仕事を休まざるを得ないという状況も生まれておりました。また、私の居住する三保地域でも第五中学校の横、釜ヶ崎というところがありますけれども、海抜は12メートルということで三保地域では一番高い海抜でありますけれども、ここも床下浸水が起こる。もう近所の人たちは津波が来たんじゃないかというくらいにびっくりしたそうです。そういう点で、県との関係もあろうと思いますけれども、市と県が協力しながらそういうところに対する対応もお願いしたいと思います。
同時に、今回、被害に遭われた人たちへの対応でありますけれども、早期に被害状況をつかみながら、どういう対応ができるのか、それから情報収集をしながら情報の提供をできるような早期のシステムをつくっていく必要があると思いますから、当局の考え方について伺いたいと思います。
2点目は、清水庁舎についてであります。
午前中も質問がありましたけれども、全国的に見ても庁舎の建設に当たっては数年間の議論を経て、基本構想や基本計画をつくっていくというのが普通の流れであります。県内の状況を見ましても、焼津市の庁舎の検討経過を見てみますと、平成23年3月に焼津市では庁舎のあり方に関する調査研究報告をまとめました。そして、24年度には市民、学識経験者による検討組織、新庁舎建設基本構想検討委員会を設置いたしまして、平成27年度2月、第16回の検討委員会をまとめてきていると。
このように、慎重に慎重に市民の皆さんの意見も聞きながら基本構想をまとめているというのが普通の流れであります。しかし、この静岡市においては建設検討委員会でいろいろやっていますけれども、私は他都市の庁舎の建設に要する時間と同様に、時間を十分かけながら議論を深めるべきだと考えておりますから、当局の考え方について伺いたいと思います。
2点目は、現在検討されている庁舎建設検討委員会の中身を市民の皆さんにどう徹底するかという問題であります。
第1回の建設検討委員会では、清水庁舎の建設に関して市民の9割の人が情報を知らないという意見が出されました。スケジュールに沿った形で、今、進められておりますけれども、市民に対して情報提供が十分でないと考えておりますけれども、市民への周知をどのように考えているのか伺いたいと思います。
3点目は、市民アンケートについてであります。
市は本年9月、無作為に区民2,000人に対してアンケートを送りました。839人、回答率42%から回答を受けました。そのアンケート結果は、庁舎には車で行くという人が75%、再整備で重要なことは、災害に強い庁舎が58%、充実させてほしい機能は、地震や津波に強いが54%、庁舎に期待することは、災害発生時でも市の業務が継続できるが61%、区民の意見ははっきりしていると思うんです。安全な場所につくっていただきたいと。公募市民の皆さんの中からは、庁舎に必要な役割はアンケート結果に出ているという発言がありました。
問題は、市民の皆さんが地震や津波に対する対策に大きな関心を示しているわけでありますけれども、このアンケートでは庁舎の移転先が津波浸水想定区域であることは触れておりません。そして、午前中の議論の中でも賛否も問われていない。私は当局が津波の浸水想定区域というところを恣意的に触れなかったのではないかと考えておりますから、なぜこのようなアンケート結果になったのか、伺いたいと思います。
◯危機管理統括監(荻野敏彦君) 初めに、台風21号の被害についてでございますが、今回は波浪による被害が多く発生しております。先ほど、望月議員の御質問の中にもございましたが、まず、道路では東名高速道路及び国道1号等が通行どめになっております。また、施設では由比漁港内の荷さばき施設において、電気設備や製氷機等が故障したほか、西倉沢漁港、用宗漁港、三保真崎グランドゴルフ場にも被害がございました。建物では清水区で全壊が1件、一部損壊が3件、駿河区では床下浸水が36件発生いたしました。
次に、波浪以外の被害ですが、まず、道路では、葵区で土砂崩れにより2カ所、また河川の流れで削れたことにより1カ所が通行どめとなりました。施設では、清水区で土砂崩れにより水道施設が被害を受けております。建物では、葵区で5件の床下浸水が発生いたしました。
なお、幸いにも人的被害はございません。
次に、台風等により浸水が予想される地域にどのように情報を配信しているのかについてでございますが、災害時には浸水被害の発生が予想される地域に対して、災害の危険性が高くなるのに従って、大雨警報、高潮警報などの気象警報、避難準備・高齢者等避難開始、避難勧告、避難指示などの避難に関する情報を同報無線、緊急情報防災ラジオ、防災メールなどのさまざまな通信手段により配信しております。平常時については、洪水・土砂災害ハザードマップなどを配布し、災害時に適切な避難行動がとれるように活用を促しております。また、市政出前講座を通じて、地域の危険箇所や災害時に市が配信する情報について説明し、防災意識の高揚に努めているところでございます。
◯公共資産統括監(森下 靖君) 清水庁舎についての3点の質問にお答えいたします。
まず、新清水庁舎建設検討委員会では、時間をかけて十分に議論を深めるべきではないかについてですが、庁舎の整備に当たってはそれぞれの都市が抱える課題や背景が千差万別であることから、検討に要する時間や内容も必然的に変わってまいります。本日の風間議員に対する答弁のとおり、現庁舎は地震、津波災害に対し課題を抱えているため一刻も早い再整備が必要であります。したがいまして、検討時間の長さではなく、議論を集中的かつ活発に行っていただくことが重要であると考えており、そのために各委員に事前説明を十分行うなどして、課題等に対する認識を深めていただくよう努めております。
次に、新清水庁舎建設検討委員会での議論をどのように市民に周知するのかについてですが、新清水庁舎建設検討委員会は公開で行っており、毎回多くの市民の皆さんに傍聴をいただいているところであります。検討委員会開催後には、当日使用した資料や議事録に加え、委員会の概要をまとめたニュースレターを遅滞なく市のホームページに公開するとともに、各区の市政情報コーナーへ配架しております。さらに、清水区については当該ニュースレターを各自治会へ配布し回覧していただくなど、幅広く市民の皆さんに情報提供しております。
最後に、市民アンケートにおいて庁舎の移転先が津波浸水想定区域であることに故意に触れなかったのではないかについてですが、まず、このアンケートで津波浸水想定区域であることを故意に触れなかったわけではないということを冒頭申し上げさせていただきたいと思います。
当該アンケートは、先般、清水区民2,000人を対象に実施いたしました。その目的は、新しい庁舎に求められる機能や役割などについて広く市民の皆さんから御意見を伺うことでありました。その中で、庁舎の移転先候補地に係る設問は、仮に庁舎を清水駅東口公園へ移転した場合、市民の皆さんが来庁される際の交通手段を確認する設問であったため、津波浸水想定区域であることには触れませんでした。
〔37番内田隆典君登壇〕
◯37番(内田隆典君) 都市によって違うのは当たり前だよ。だから、静岡市は静岡市で津波問題とか南海トラフでいろんな問題を抱えているから、私は真剣にやったらどうかって言っているんですよ。どこだって条件が違うのは、わかっているわ、おかしな話なんだよ。
あたかも2,000人にアンケートをやって慎重にやっているって言ったけれども、僕に言わせりゃ多くはないよ。後で質問しますから答えてくださいよ。
1点目質問します。
移転候補地が清水駅東口ということで、今、どんどん進んでいるんですけれども、この間の議論や市民アンケートを考えると必ずしも津波浸水が想定されるJR清水駅前でなくていいのではないかという、この間の議論で私は感じております。
その理由として、1つは、市民アンケートの結果は、災害に強い庁舎、いろいろありますが時間がないから言いませんけれども、先ほど言ったような話がされました。そういう場所に本当に移設していいのかと。庁舎には車で行くというのが75%ですよ、75%。市が今まで示したのは交通の便がいいというところですよ。交通の便がいいところにやりたいと。車が75%でしょう。昨日の質問にあったようにあそこは開かずの踏切、大渋滞するんじゃないですか。遠回り、遠回り。知っていると思いますよ、清水区の人たちだったら。便はよくないですよ、市長。本当によくない。そうしますと、計画をこのまま進めていいのかと。
それから、市の案ではこの間示されているのが、経済局を含めて3局は本庁に動かすということがありましたから、もう規模も大分縮小すると。それと、今どき箱物を持ってきて国の施設が来るか来ないかよくわからないようなところに計画をそのまま進めるというのはどうかと思うんです。そういう点では再検討する必要があるのではないかと感じているんです。伺いたいと思います。
それから、2点目は清水庁舎の建設検討委員会のスケジュールの問題です。いろいろ細かく示していると言いますけれども、私は、傍聴に行かせていただいているんですけれども、これが3回の検討委員会の次第ですよ。報告事項があって議事があって、報告事項は資料が3つ、議事には基本構想や方針や基本理念、庁舎に必要な機能等々あって物すごい資料です、これ。それで2時間ぐらいで議論するわけでしょう。事前に配布しているとか何とか言いますけれども、なかなか負担をかけていると思うんです、私は。公募の委員の皆さんを含め。だとすれば慎重に慎重にやって、スケジュールに無理があると。年明け1月までに5回やって、それでもって基本構想の考え方を示そうとしているわけですから、委員の皆さんに苦労のかけ過ぎだと思っていますよ。
そういう点ではスケジュールに無理があると思いますから、見直しを求めたいと思いますけれども、考え方について伺いたいと思います。
それから、3点目。
市民意見の把握についてでありますけれども、市は9月に2,000人にアンケート、10月には団体のヒアリングとワークショップ、その後、パブリックコメントを行い、市民意見は聞いたとしてスケジュールありきで建設計画を進めようとしているんです。先ほど焼津の例を紹介しましたけれども、焼津市では基本構想の確定前にパブリックコメントと合わせ、焼津の文化会館を含め公民館等で市民説明会を5回開催しているんです。私は、静岡市においても2月に開催したような規模で、少なくともタウンミーティング、市民の意向を丁寧に聞くべきではないかと思いますけれども、改めて考え方について伺いたいと思います。
それから、4点目ですけれども、庁舎の移転について、これは最終的には議会にかけて位置を決定するということになろうかと思いますけれども、その前に、今、検討委員会で議論もして、ワークショップやパブコメ等をもって判断をするのかなという感じはするわけですけれども、基本構想をまとめるときには慎重に進めていく必要があると思うんですけれども、ここの考え方を、今、どう思われているのか、最終判断の考え方について伺って、2回目とします。
◯公共資産統括監(森下 靖君) 清水庁舎についての4点の質問にお答えいたします。
まず、庁舎の移転候補地は津波浸水被害の想定されるJR清水駅周辺でなくてもよいのではないかについてですが、平成29年2月定例会で答弁したとおり、移転候補地は公共交通機関が利用しやすく、まちの主要施設が集積し、市民の利便性にすぐれていること。また、既存市有地の活用により財政負担が抑えられ、経済性にすぐれていること。この2つの観点から清水駅東口公園が移転先として最も有力な候補地であると考えております。
次に、新清水庁舎建設検討委員会の開催スケジュールを見直す考えはないかについてですが、今後、12月13日に第4回、年が明けた1月に第5回の検討委員会を開催する予定であり、現在のところスケジュールを見直す考えはございません。
次に、市民意見はタウンミーティングを開催し、伺っていくべきではないかについてですが、この質問につきましても本日の風間議員に対する答弁のとおり、市民アンケートやワークショップの実施などに加え、今後、パブリックコメントを行い、幅広く市民の皆さんの御意見を伺ってまいりますので、改めてタウンミーティングを実施する必要はないと考えております。
最後に、基本構想を策定するに当たり、清水庁舎の移転案についてはどのように最終判断がされるのかについてですが、現在進めている検討委員会での議論や市民アンケートなどの結果を踏まえ、基本構想案をまとめ、来年2月を目途にパブリックコメントを実施します。その後、市民の皆さんの御意見を十分反映させた基本構想の中で新清水庁舎の場所を含めた再整備の方針を示してまいります。
〔37番内田隆典君登壇〕
◯37番(内田隆典君) 4項目質問しましたが、全く話を聞こうとしないんですね。大丈夫ですか。
移転先は清水駅ありきって、財政問題わかりますよ、少しでも財政、お金がかからないようなところで市有地がありますからそこでやりたいというのもわかります。しかし、利便性の問題でも、さっき言ったようにあそこは利便性はよくありませんよ。よくないですよ。真面目に考えてもらいたいよ。
それで何ですか、私は安心・安全ていう議論がなしに、財政問題だとか利便性だけで庁舎を建ててもらったら困るんですよ。もっと真剣に議論してもらいたい、この点は。
スケジュールの問題も見直さない。市民の意見も聞こうとしないと。どういう立場でやっている、行政運営を。あなた方は1回決めたら、もう少しも譲らないと。そんな行政運営でいいんですか。考えられない。
それと、スケジュールありきでやっているんだけれども、アンケートの結果を見ても、先ほど何回も紹介したように安心・安全や津波のことが本当に市民の皆さんは心配しているんですよ。恣意的にとらなかったわけではないと言っていますけれども、心配している。
焼津市の例も紹介しましたけれども、県内だけじゃなくて全国をちょっと見てみましたよ。柏崎市では他の5つの市を調査したみたいです。その中の1つの市、鳥取市では、当然パブコメやります。それだけじゃなくて、市民意識調査というのは2,000人じゃありませんよ、ここは。静岡市は2,000人って威張っているかどうかわからないけれども、ここは1万5,000人ですよ。1万5,000人に郵送して、基本計画に関する説明会は18会場やっているんですよ。住民投票もやっているんですよ。これだけ市の庁舎をつくるというのは重要なんです。慎重にやらなきゃまずいんですよ。(発言する者あり)やってないよ。
本当に慎重にやるべきだと思うんです。そういう点では、静岡市は建設検討委員会5回、これが1月に終わる。ワークショップを実施した。市民アンケートを2,000人に郵送。パブコメ実施で基本構想をまとめると。もう全然違うんですよ、慎重にやっているかどうか。他都市と状況が違うからって、慎重さはもう全然違う、僕に言わせりゃ。慎重にやってもらいたい。パブコメ、パブコメって言うけれども、それは当たり前ですよ、やるのは。静岡市がやったパブコメに市民の皆さんがどれだけ意見を言っているのかを見ました。25年度に57件の案件がありましたよ。市民の意見も書けるんですよ、このときは。26年度は60案件に対して23件、27年度には認定こども園の移行のときにありましたけれども、このときには1,900~2,000件近くの声が寄せられました。相当関係者の皆さんが心配していたんでしょう。先日、部活動のパブコメの結果が報告を受けました。これは232件、半数以上が教職員の皆さんの意見だということでありました。しかし、パブコメをやったってそうは出てこないんですよ、意見は。やっちゃまずいとか、やらなきゃまずいんですけれども。
だから、もっともっと慎重に市民の意見を直接聞いて、基本構想に反映させると。1月から2月にかけて市長が清水8カ所の会場でやったじゃないですか。ああいう会場でやりゃいいじゃないですか、市長。本当ですよ。真剣に考えてもらいたいんですよ。新しくつくったらもう半世紀以上使うんだから、真剣に考えてもらいたいということを言っておきます。