◯11番(杉本 護君) おはようございます。
日本共産党の杉本 護です。通告に従って質問をいたします。
まず、大項目1のマイナンバー制度についてです。
この制度は12桁の個人番号を個人に割りつけ、社会保障、税、災害対策の分野で関係する行政機関がそれぞれ保有する個人情報と個人番号等を結びつけ、特定個人情報として管理するものです。
多くの国民が個人情報の漏えいや成り済まし被害などを懸念するもとで、2015年10月からスタートをして、2016年1月からマイナンバーカードの交付が始まり、1年が経過をしています。
政府は、制度の目的を国民の利便性の向上、行政の効率化、そして公平、公正な社会の実現と大きく3点挙げています。既に住民票などの各種証明書のコンビニ交付が始まり、マイナンバーカードの普及促進を図っています。
さて、制度導入後の現状についてです。
最初に、国民の利便性との関係ですが、国は添付書類の削減など、行政手続が簡素化され、国民の負担が軽減されるなどと説明しています。
そこで、幾つかお聞きします。
1点目は、現在のマイナンバーカードの交付数と交付率はどうなっているか。また、当初の想定との関係で、どう評価しているか。
2点目は、マイナンバーカードを取得することで、市民にとって何が便利になっているか。
そして、3点目は、住民票などコンビニで発行した証明書の発行数と全体の発行数との割合は、種類ごとにどうなっているかをお聞きします。
次に、情報セキュリティーとそれに起因する問題についてです。
ことし1月9日の静岡新聞で、2017年11月のマイナンバー制度の本格運用の前に、全国の自治体がサイバーセキュリティー対策を強化したところ、住民や民間企業からのメールや申請書類が届かないといったトラブルに見舞われ、45都道府県の300を超える市町村で業務に支障が出ていたという報道がされました。静岡市でもマイナンバー制度導入にあわせ、情報セキュリティーの強化を実施したと思います。
質問の4点目は、この記事にあるような何らかのトラブルは生じているのか、現在の状況をお聞きします。
5点目として、国が示す行政の効率化や公平、公正な社会の実現という観点から、本市においても実際に業務における時間や労力の削減、行政サービスの不正受給の防止、本当に困っている方へのきめ細やかな支援につながっているのかを伺います。
次に、大項目2の再生可能エネルギーの普及についてです。
この後、再生可能エネルギーについては、一部を再エネと略させていただきます。
今、地球温暖化が人類的な課題になっています。石油や石炭など、化石燃料の使用が二酸化炭素を初めとした大量の温室効果ガスを排出し、地球温暖化により平均気温が上昇、自然体系にさまざまな影響があらわれ、人類の生存が脅かされる事態が進行しています。
そのような状況のもとで、世界サミットが開催され、世界全体で地球温暖化対策に取り組んでいくことが合意され、温室効果ガス削減に向けての取り組みが開始されました。
日本は、温室効果ガスを2030年度までに2013年度と比べて26%削減することを世界に約束しています。本市も2016年3月に、第2次静岡市地球温暖化対策実行計画を策定し、国の目標同様、市域から発生する温室効果ガスを2030年度までに26%削減することを目標にしました。
この実行計画には、4つの基本目標があり、その1つが地域の特色を生かした再生可能エネルギーの普及促進です。原子力発電は、これまで安全神話のもと、二酸化炭素を出さない、クリーンで低コストの電源とされていて、福島第1原発事故以前の2010年度は、日本の電源の29%を占め、再エネは10%にすぎませんでした。しかし、同事故により、原子力発電の安全神話は完全に崩壊し、事故後の補償や廃炉費用を考えれば、決して低コストではないことが明らかになりました。
2016年度は、稼働停止などで原発は2%に下がり、再エネは固定価格買取制度が始まってから急速にふえたとはいえ、15%にすぎず、多くを化石燃料に頼っているのが現状です。
そのような中で、国は2030年度に温室効果ガス26%削減目標を達成するための電源構成として、ダムなどの水力を含めた再エネを22から24%、原発は重要なベースロード電源として、20から22%を目指すとしています。仮に原発の比率が20%なら、今ある原発を40年で廃炉するのではなく、特例として60年に延長するか、新増設や建てかえが必要になることから、国民から多くの批判の声が上がっています。
そして、原発をベースロード電源とする考えが再エネ普及の大きな足かせになっているのではないでしょうか。
そこで、質問です。
1点目は、国の温室効果ガス排出量削減目標は、原発稼働の電源構成が前提となっていますが、本市の削減目標も原発稼働の電源構成を前提としているのか。
2点目は、地球温暖化対策として、再エネをどのように位置づけているのか、伺います。
さらに、再エネは、環境の問題だけではなく、地域資源を生かした地域内循環経済をつくる産業と位置づけることができるのではないでしょうか。山や川、海、風など、自然は地域ごとに特色があり、そうした地域の自然を利用した再エネは、まさに地場産業となり得るものです。
木質バイオマスなどは森を育て、木の伐採と運搬、チップやペレットへの加工と販売、そうした施設の建設と維持管理など、多くの人手が必要となり、雇用の創出が見込め、育成すべき産業と考えます。
3点目として、市は産業政策として再生可能エネルギーをどのように位置づけているのか、お聞きします。
以上で、1回目の質問とします。
◯市民局長(豊後知里君) 私からは、マイナンバー制度導入の現状について3点の質問にお答えします。
1点目ですが、本市のマイナンバーカードの交付数は、平成30年1月末時点で6万9,429枚、人口に対する交付率は9.83%となっています。
カードの交付業務は、国の事業であり、国が当初示した想定数、平成29年度末で6,180万枚をもとに、本市においても想定をしておりました。
当初の想定数に及んでいないのは、カードに持たせる機能が国の当初の計画どおり進んでいないことが影響しているものと考えております。
2点目のカードの利便性についてですが、コンビニエンスストアで住民票などの各種証明書が取得できること、インターネットで確定申告ができるe-Taxが利用できること、また免許証などと同じく、公的な本人確認書類として使用できることです。
3点目のコンビニエンスストアでの証明書発行数と全体の発行数との割合についてですが、証明書の全体発行件数は年度単位で取りまとめており、本年度については年度途中のため、平成28年度の全体件数と29年1月から12月までのコンビニ発行件数を比較してみますと、全体発行件数64万4,289件のうち、コンビニ発行件数は1万784件、割合は1.67%、種類ごとでは住民票の写し32万1,378件に対し5,160件の1.61%、印鑑登録証明書20万4,815件に対し4,706件の2.3%、戸籍謄抄本等11万8,096件に対し918件の0.78%となっております。
◯総務局長(大長義之君) 私からは、マイナンバー制度導入の現状についての2点の御質問に一括してお答えをいたします。
まず、情報セキュリティー強化によるトラブルが生じたかについてですが、本強化は平成27年5月に発生した年金機構の個人情報流出事案を受け、自治体が管理している情報等を保護する目的で、同年12月に総務省から示された新たな自治体情報セキュリティー対策の抜本的強化に基づき対応を行ったものでございます。
対応の実施期限は総務省より、マイナンバー制度開始までに完了するよう指示があり、各自治体は平成29年7月までに強化を実施しております。
このような中、本市におきましては、平成30年1月9日の新聞報道にもある市民の方々や民間業者からのメールや申請書類が届かない、自動的に削除されるといった重大なトラブルは、現在まで生じておりません。
しかしながら、外部からのメールに添付された公共工事の設計図等、一部のファイルが開けないという種類のトラブルは生じております。セキュリティー機能つきのUSBメモリなどの外部記憶媒体を用いたやりとりによる代替手段を講じておりますが、手間や時間がかかってしまう状況にあります。
そこで、平成30年度早期を目途に、情報セキュリティーレベルを維持した上で、このような代替手段を講じなくても済むよう、現在対応を検討しているところでございます。
次に、業務における時間や労力の削減、行政サービスの不正受給の防止、本当に困っている方へのきめ細かな支援についてでございますが、まず業務における時間や労力の削減については、例えば、市民税の事務処理において、提出のあった書類にマイナンバーの記載があることで、マイナンバーによる本人特定が可能となり、本人を特定するための時間が短縮されます。
また、児童手当等の手続の際に、必要となっている書類の一部が不要となり、書類による情報の照合、入力などの作業が必要なくなります。
次に、行政サービスの不正受給の防止につきましては、例えば生活保護受給者が収入等の確認書類の提出を怠っても、マイナンバーを利用することで、保護の決定等に必要な所得や他の行政サービスの受給状況が、従来より迅速かつ効率的に把握でき、不正受給の防止につながっております。
また、困っている方へのきめ細かな支援につきましては、市民一人一人の状況等に合わせて情報提供などをすることができ、いわゆるマイナポータルにより、今後行政機関からさまざまなサービスをお知らせすることができるようになることから、きめ細かな支援につながっていくものと考えております。
◯副市長(美濃部雄人君) 私からは、本市の地球温暖化対策及び産業政策における再生可能エネルギーの位置づけについてお答えいたします。
2015年9月、国連サミットで採択されたSDGsは、経済、社会、環境をめぐる広範な課題に統合的に取り組むことを求めています。
また、同年12月、国連気候変動枠組条約第21回締約国会議COP21で採択された温室効果ガス削減のための新たな国際的ルールであるパリ協定のもと、再生可能エネルギーの導入は地球温暖化対策の取り組みの1つとして、また脱炭素ビジネスによる経済成長への期待と相まって、国際的な潮流となっております。
本市もこうした大きな流れの中で、自治体として取り組みを進めていこうとしているところです。
具体的には、地球温暖化対策の観点から、再生可能エネルギーが温室効果ガス排出量の削減に大きく寄与することから、第2次静岡市地球温暖化対策実行計画の基本目標の1つに、地域の特色を生かした再生可能エネルギーの普及促進を掲げ取り組むこととしており、平成29年度からスタートしたエネルギーの地産地消事業のさらなる展開などを検討してまいります。
また、産業政策の観点からも、本市の産業振興の基本的な方向性を示す第2次静岡市産業振興プランにおいて、5つの戦略産業の1つとして海洋・エネルギー産業を位置づけ、市内でのエネルギー関連産業の創出を目指すこととしております。
そのため、本市としては、再生可能エネルギーの研究開発に取り組もうとする事業者に対し、国や県などの支援メニューの紹介や用地の情報提供などを行ってまいります。
持続可能な社会を未来に引き継いでいくため、本市が担うべき責任と役割を果たせるよう新たな施策なども引き続き検討してまいります。
◯環境局長(糟屋眞弘君) 私からは、削減目標の前提についてお答えをいたします。
将来の電源構成については、国が定めるべきものであり、基礎自治体として定めることはありません。したがって、先ほど議員からもお話がございましたけれども、本市が平成28年3月に策定した第2次静岡市地球温暖化対策実行計画で掲げた削減目標は、原発稼働を考慮せず、省エネルギーや再生可能エネルギーの導入、エネルギーの分散化などにより、温室効果ガス排出量の削減を図ることとしているものです。
〔11番杉本 護君登壇〕
◯11番(杉本 護君) それでは、2回目です。
意見は最後に言わせてもらいますので、質問を続けます。
マイナンバー制度を導入するに当たり、相当の税金が使われています。お手元の資料1のとおりに西暦で言えば2014年度から2017年度、2017年度は予算ベースですが、この4年間で、本市だけで12億9,000万円が投入され、そのうち本市の負担は3億4,000万円にも上っています。発注先を見れば3社に11億1,800万円、全体の9割近くを占め、一部のIT企業へのもうけ口にもなっているのが実態です。
また、2018年度は、カード普及のために新たな予算も計上され、さらに情報セキュリティー対策などさらなる負担増が懸念をされています。心配されている個人情報保護の点ではどうでしょうか。
横浜市で保管中のマイナンバーカードの紛失、川崎市では未受領で返送されたマイナンバー通知カード紛失などの事故が起きています。人間が扱う作業に完璧はありません。ヒューマンエラーはついて回ります。そしてサーバー攻撃に対する防御も完璧はありません。マイナンバーは、個別の情報が幾つもひもつきされ、情報漏えいの被害は甚大なものになります。
そこで、質問ですが、本市が行政事務を執行する中で、市民のマイナンバーが記載された書類等の誤送付や紛失などの事故はあったか、伺います。
次に、特別徴収義務者に送る特別徴収税額決定通知書に、マイナンバーを記載した問題です。
昨年5月の送付に当たり、日本共産党市議団は記載すべきではないと、反対をしてきました。また静岡や清水の民主商工会、静岡県保険医協会などからも、従業員から知らされていないマイナンバーを一方的に知らされ、罰則つきの保管義務を負わされるのは納得いかないと、本市に対して記載しないよう申し入れがありました。
他の自治体では、問題ありと自主的に記載をやめたところが相次ぎましたが、本市は法令遵守のこの一言で記載をし送付をしました。ところが、全国で誤送付や事務所の管理上の負担などで批判が相次ぎ、総務省は当面のところマイナンバーは記載しないと、方針転換したのは承知のことと思います。
ここで質問ですが、2018年度は同通知書にマイナンバーを記載するのか、お聞きします。また、マイナンバーを記載しない場合、特別徴収事務に不都合が生じるかを伺います。
さらに、今後国が特別徴収税額決定通知書へマイナンバーを改めて記載することと変更した場合、本市はどのように対応するのか、お答えください。
次に、再生可能エネルギー普及の可能性についてです。
先ほどの答弁で、再生可能エネルギーの必要性については、当局も一定の思いはあるようにも思いました。
そこで、先ごろ国際再生可能エネルギー機関は、発電コストが2010年から2017年の7年間で、世界平均では太陽光73%、陸上の風力は23%下落したと報じました。日本でも低コストの流れが再エネ導入を加速させる可能性を示唆しています。
こうした状況のもとで、本市はこれまでどのような努力をしてきたのでしょうか。本市の再エネの導入量は、公表資料によると、ダムなどの大型水力を除いて、2013年度の4%から2016年度は5.4%と、わずか1.4%の伸びにとどまっています。
そこで、災害時の避難所となる公共施設への設置は、災害対策の1つとして、その有効性がかねてから言われていますが、本市の施設利用について幾つかお聞きします。
1点目は、現在、市の公共施設に導入されている再エネの種類と発電出力はどのような状況か。
2点目、市の公共施設にはどのような再エネの導入可能性があると考えているのか。
3点目として、今後市の公共施設に再エネを導入していく予定はあるのかを伺います。
先ほども述べたように、再エネは地域の産業として発展する可能性を持っていますが、地域の自然はさまざまです。どこにどのような条件があるのかを調査するのは、この普及を進めている行政の役割だと思います。
そこで、4点目として、市域へ再エネを普及するために、これまでどのような調査を行い、どのような課題があったのか、伺います。
また、再エネは地域を活用するため、地域住民の理解を得て進める必要があります。
先進国ドイツでは、ファンド型の事業で地域住民にも利益が還元される仕組みのもとで、再生可能エネルギーが広がっています。
5点目は、再エネを事業として立ち上げるために、これまで静岡市として行ってきた取り組みはどのようなものがあるのか、伺います。
6点目は、市には再エネ事業を相談するための総合的な窓口があるのか、お聞きします。
また、現在、再エネを一般家庭に広げるには、太陽光発電が最も身近で導入しやすいものであり、ポテンシャルはまだまだ高いと思います。
7点目として、太陽光発電の普及促進に家庭向けの市独自の補助制度を再開できないのか、伺います。
以上で2回目の質問とします。
◯総務局長(大長義之君) 市が行政事務を執行する中で、市民のマイナンバーが記載された書類等の誤送付や紛失などの事故はあったかについてお答えいたします。
市民の皆さんへのマイナンバーのお知らせが始まった平成27年10月から30年2月末までの間に、本市において発生した事故は4件あります。
内訳は、マイナンバーが記載された書類を窓口で別の方に交付したものが2件、マイナンバーが記載された税関係書類を誤送付したものが2件となっております。
なお、いずれの事案につきましても、漏洩したマイナンバーが不正に使用されることを防ぐため、マイナンバーの変更手続を行いました。
◯財政局長(平沢克俊君) 個人住民税に係る事業者用の税額決定通知書へのマイナンバーの記載及びマイナンバーを記載しない場合の特別徴収事務についてですが、平成30年1月1日施行の地方税法施行規則の改正により、平成30年度分以後、税額決定通知書を電子的に送付する場合にはマイナンバーを記載し、書面により送付する場合には、当分の間、マイナンバーを記載しないこととなったため、本市もそれに沿った対応をしてまいります。
また、これにより全国一律の取り扱いとなることから本市及び特別徴収義務者が行う事務に混乱などは生じないものと考えております。
今後、税額決定通知書へのマイナンバーの記載に関する取り扱いの変更があった場合の対応ですが、法令に沿った対応をすべきと考えております。
◯環境局長(糟屋眞弘君) 私からは再生可能エネルギー普及の可能性に関する7点の御質問に一括してお答えをいたします。
初めに、市の公共施設における再生可能エネルギーの導入状況についてですが、本市が実施している市有施設における省エネルギー及び新エネルギー設備に関する調査によれば、発電設備として太陽光が35施設、風力が2施設、バイオマスが2施設、計39施設に導入されています。
また、熱利用設備として太陽光が2施設、バイオマスが1施設、計3施設に導入されています。
このうち、発電設備の出力は太陽光が668キロワット、風力が1,505キロワット、バイオマスが2万2,390キロワット、計2万4,563キロワットとなっております。
次に、市の公共施設への導入可能性と導入予定についてですが、太陽光や風力、バイオマスなどの再生可能エネルギーの導入可能性はありますが、導入に当たっては、採算性や耐震性等の物理的な制約などを十分検討しなければならないものと考えております。
現在、既存施設では、採算性や耐震性等の課題があるため、導入は予定しておりません。
一方、新たに建設される施設については、その施設の用途などを踏まえ、導入について検討してまいります。
次に、これまでの再生可能エネルギー普及のための調査と課題についてです。
本市では、平成27年度、中山間地域を対象に地域主体で地域振興を軸とした再生可能エネルギーの導入モデル調査を実施しました。本調査では、地域振興を軸とすることから、売電収入を得られる小水力発電事業、雇用創出が見込まれるバイオマス事業の2つの事業について調査を行いました。
この調査により、明らかとなった主な課題として、小水力発電事業に関しては、調査地区内で初期投資を回収できるだけの有望な設置箇所が見つからなかったように、候補地の選定が非常に困難なこと、バイオマス事業に関しては燃料となる木材等を安価で安定的に供給するための体制の構築が困難であることが挙げられます。
これらの課題解決には、設備導入コストの削減や木材等の搬出コストの削減などが必要となりますが、当時の調査地区にとどまらず、導入に向けて広く可能性を探る取り組みを引き続き進めております。
次に、再生可能エネルギーの事業立ち上げのための本市の取り組みについてですが、本市では民間企業が市民ファンドを活用して、IAIスタジアム日本平や日本平動物園などの市有施設に太陽光発電設備を設置しております。
本市は、設置場所の提供、事業の情報発信などの支援や設備を活用した環境教育などを実施しています。
次に、総合窓口についてですが、現在本市は再生可能エネルギー事業について相談するための総合窓口を設置しておりませんが、個々の相談に対しては関係部局や国、県等の関係機関へつなぐなど、適切に対応しております。
最後に、住宅用太陽光発電システム設置事業費補助制度の再開についてですが、同補助制度は普及を促進するための役割を果たしたとの判断に基づき、平成26年度をもって廃止をしました。
住宅用太陽光発電システムは、固定価格買取制度及び設置費用の低減により、現在も導入が進んでいることから、現時点での再開は考えておりません。
〔11番杉本 護君登壇〕
◯11番(杉本 護君) では、3回目は、意見・要望です。
まず、マイナンバー制度ですが、市民にとっての利便性は、コンビニ交付ができること程度で、マイナンバーカードの交付数に見られるように、活用されてはいません。市民にとっては、多少の利便性があったとしても、情報漏えいや、成り済まし被害への懸念が強いあらわれではないでしょうか。
さらに、本当に困っている人へのきめ細やかな支援がマイナポータルでの情報提供との答弁がありましたが、単なる情報提供であり、本当に困っている人へのそれがきめ細やかな支援と言えるものではありません。個人のプライバシーが侵害され、今以上に干渉される社会に道を開くおそれがあるマイナンバー制度は廃止されるべきであり、本市もこれ以上の利用拡大はやめ、国に廃止を強く求めるべきです。
また、特別徴収税額決定通知書にマイナンバーを記載したことで、市政のあり方について一言申し上げます。
本市は国の方針とのことで、市民からの強い要望には応えず記載をしましたが、独自の判断で記載しなかった自治体も多々ありました。後に国は多くの批判のもとで記載することを取りやめることにしました。
私が言いたいのは、国の方針であっても、市民の利益にならない判断をすることが多々あります。そのときに市はどのような態度をとるのか、何でも国の言いなりでいいのかということです。本市自身が自分の頭で考えて判断することが必要ではないでしょうか。市民の立場に立って、おかしいことがあればおかしいと、国にはっきり物を言う、そうした市政運営を強く求めます。
最後に、再生可能エネルギーの普及についてです。
原発や化石燃料から脱却する上で、早急に大規模に進める課題です。我が党の寺尾 昭議員の代表質問で、浜岡原発の永久停止、廃炉に対し、本市は電源の安定性などを理由に、結論は時期尚早との態度を示しました。
福島の現実から見れば、時期尚早などとどうして言えるでしょうか。
安心・安全なエネルギー社会を目指し本市として脱原発の姿勢を明確にすべきです。そしてエネルギーの地産地消、自給率の向上のためにも、地域の産業として育成する必要があります。
本市は、採算性から導入がおくれているようですが、地球の命、人間の命はてんびんにかけられるものではありません。
国も採算性を推測できる情報を2018年度中に公開するとしています。そうした機会を捉え、エネルギー政策を総合的に進めるためのプラットホームとなる部署をつくって推進していく、このことを提案をして、私の質問を終わりとします。
以上です。