市長が2月定例会で2019年度に向けた施政方針を示しました。施政方針全体は、第3次静岡市総合計画後期4年間の取り組みとして、3次総と5大構想の推進にSDGsを位置づけ、鳥の眼、虫の眼をもって「世界に輝く静岡」の実現を謳っています。
また、市長は世界に輝く静岡の実現に向け、「現状への温かい評価、厳しい批判」を「政策推進の発奮力」としてきた、と述べています。しかし、そこには「我が道を行く」と、人の意見に真摯に向き合わない、傲慢な姿勢が垣間見えます。
一方で、「8年間行革を進め、投資抑制で市債を減らしてきた」と自賛し、これからは投資に力を入れるとしています。5大構想では、歴史文化施設、海洋文化施設をはじめ、清水庁舎の移転・立替え、市民文化会館の整備、アリーナ構想など、今後の「ハコモノ」計画が目白押しです。財政見通しで今後毎年70億円規模の赤字を見込んでいるもと、財政運営が懸念されます。
「ハコモノ」を優先すれば福祉や教育など、生活に密着した予算が削られるのは必至です。現に、国保会計には一般会計には一般会計からの繰り入を止め、小中学校のトイレの洋式化も年間8校となかなか進みません。今でも教職員の増員や保育士・学童支援員の処遇改善など十分ではありません。