新型コロナウイルス感染症に対する緊急対策について、エール静岡事業者応援について、傷病手当について、就学援助世帯への給食費補助について

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◯12番(杉本 護君) 日本共産党の杉本 護です。
 新型コロナウイルス感染症に対する緊急対策について質問していきます。
 新型コロナウイルスによる経済への影響や今後の見通しについては、さきの質問により、大変厳しい状況が長期に続くとの認識が示されました。それを共通の認識として質問していきます。
 まず、中小企業・小規模企業に対する給付事業についてです。
 本市は、売上減少で苦しむ中小企業・小規模企業に対して、事業者1人10万円給付するエール静岡事業者応援金を創設しました。この事業は、休業協力金の支給対象にならなかった多くの中小業者から、自分たちも対象にしてほしい、自粛の影響を受けている業者には市の支援を、こういった声に応える形でエールと名づけ、応援する思いを込めてつくったものと私は考えています。
 そこで、改めて市の考えをお聞きします。
 エール静岡事業者応援金事業は、どんな考えを持って創設したのか、お答えください。
 さて、このエール静岡事業者応援金には、納期の到来した市税を完納していることと納税要件がついています。田辺市長は、記者発表の場で記者団の質問に対して、今が大災害との認識を示し、今、支援していくことを強調されました。私は、その言葉には大変共感いたしました。まさに、新型コロナは大災害です。ところが、そういった認識を持ってつくられたこの事業に、納税要件がついているのには正直、驚きました。田辺市長は、大災害のときに、避難してきた市民を税金の納付状況で差別し、追い返すのでしょうか。税金の滞納は好ましいことではありませんが、滞納している事業者ほど経営が厳しく、生活も困窮を極めています。そうした認識は市にはないのでしょうか。
 そこで、お聞きします。
 新型コロナウイルスという大災害で苦境に陥っている事業者の支援なのに、なぜエール静岡事業者応援金事業に市税の納税要件を設けたのか、お答えください。
 次に、国民健康保険の傷病手当金についてお聞きします。
 国は、新型コロナ対策の特例として、新型コロナに感染、あるいは疑いのある場合、国保加入の被用者に傷病手当金を支給することにして、本市も条例を改正したところです。気になるのが、白色申告の同居家族専従者についてです。支払った給与は、税法上、事業経費として認められていなく、源泉徴収票もありません。傷病手当金の支給額を計算する基礎として、そうした専従者の収入を実際に支払った給与額で算定するのか、それとも専従者控除額で算定するのか、交通事故などの休業補償でも争いになることがあるということです。
 そこで、お聞きします。
 白色申告の専従者控除は、最高で配偶者が年86万円、配偶者以外は年50万円ですが、この場合の傷病手当金はどのように計算されるのか、お答えください。
 以上、1回目です。

51◯経済局長(加納弘敏君) エール静岡事業者応援金についての2点の質問にお答えいたします。
 まず、この事業をどのような考えをもって創設したかについてですが、新型ウイルス感染の拡大により、市内での経済活動が縮小したため、中小企業・小規模企業の皆さんからは行政の支援を求める声が多数寄せられました。本市としては、こうした声に耳を傾け、地域経済を支える中小企業・小規模企業の皆さんが、この困難な局面を乗り切っていただけるよう、エールを送るとともに、業種を特定せず、可能な限り事業者が対象となるよう、この事業を創設したところでございます。
 次に、なぜ市税の納税要件を設けたかについてですが、現在の厳しい経営環境の原因が新型コロナウイルス感染拡大によるものであるものの、応援金については補助金という位置づけであることを鑑み、税負担の公平性の観点から、納期が到来した市税を完納していることという要件を設けております。
 しかしながら、新型コロナウイルスの影響をはじめ、様々な事情により納期内の納税が困難となった場合には、徴収猶予制度が設けられており、この制度が適用される方については交付の対象としております。

52◯保健福祉長寿局長(和田明久君) 国民健康保険の傷病手当金の計算方法についてお答えいたします。
 国が示す基準では、まずは被用者、すなわち雇用され、給料などの支払いを受けている方の直近の継続した3か月間の給与収入を事業主の方に証明していただきます。その合計額を就労日数で割ったものの3分の2を日額とし、それに支給対象となる日数を掛けて傷病手当金の支給額を算定いたします。
 したがいまして、事業主が白色申告をしている専従者の方も、事業主による証明を基に、実際の収入から算定いたしますので、専従者控除額を収入とみなして計算を行うことはございません。
  〔12番杉本 護君登壇〕

◯12番(杉本 護君) 2回目です。
 1回目の質問で、エール応援金は市税完納要件があっても納税猶予が適用されていれば支給されるとの答弁がありましたが、新型コロナ以前の納税滞納についてはハードルが高く、現実的には納税相談した事業者全てが適用されるわけではありません。結局、そうした滞納事業者は、新型コロナでさらに苦しんでいる中で、切り捨てられていくことになるのです。大災害の中での支援として、市長の政治姿勢が問われていると私は思います。
 質問を続けますが、エール静岡事業者応援金は、納税要件のほかに前年売上げが360万円以上、4月もしくは5月の売上げが同年同月比30%以上減少の要件がついています。これについては、少なくない事業者から不満の声が上がっています。ある独り暮らしの美容業の方は、年間売上げが338万円で、所得は89万円、無年金だそうで、この所得で必死に暮らしています。また、ある整体業の方は、年間売上げわずか100万円ですが、所得50万円、少ない国民年金を補う大切な事業となっています。こうした方々は、事業収入が重要な生活費となり、わずか5%でも売上げが減れば、暮らしに大きな影響を与えます。また、売上げが減少していなくても、コロナ禍の下で経費がかさみ、利益を落としている業者もいます。こうした業者の方々を切り捨てて、エールと言えるでしょうか。静岡市中小企業・小規模企業振興条例の趣旨にも反するものと思います。
 そこで、お聞きします。
 全ての事業者を支えるために、国の持続化給付金やエール静岡事業者応援金の対象とならない事業者を対象とした給付金制度が必要と考えますが、市はどう考えるか、お答えください。
 次に、個人事業主の傷病手当金についてお聞きします。
 1回目の質問で、国保加入の被用者は白色専従者であっても、実際に支払われている給与を基に傷病手当金が計算されることを確認しました。しかし、個人事業主は国の特例からも対象外となっています。新型コロナとの闘いは長期化が予想され、第2波、第3波も懸念されています。新型コロナの下で経済を回復していくには、そうしたリスクとも向き合いながらの事業活動となり、コロナ禍という特別の状況の下で、全ての個人事業主に対して感染リスクに対する支援が必要です。既に、岐阜県の飛騨市や鳥取県の岩美町などで、傷病手当金制度を創設しています。
 そこで、お聞きします。
 個人事業主に対し、市の独自財源をもって傷病手当金相当の制度をつくるべきと考えますが、市はどのように考えるのか、お答えください。
 次に、就学援助世帯への給食費補助についてお聞きします。
 生活保護基準の1.3倍以下が準要保護世帯として、これまでも学校給食費の実費分が援助されてきました。この3月から5月にかけて、小中学校が一時臨時休業し、学校給食もなくなりました。この点で、5月19日の文科省の事務連絡では、要保護者への学校給食費に係る就学援助について、学校給食が実施されたとみなして、学校給食費相当額を支給した場合、補助対象経費として差し支えないとし、本市は既に支給済みとの報告を受けています。
 そして、この文科省事務連絡では、さらに、準要保護者に対する支援も要保護者への対応の趣旨を理解し、適切に判断、対応することを求めています。
 朝日新聞が政令市や東京23区など、74市区を調査したところ、その32%が給食費相当分を支給、あるいは予定しているとなっていますが、本市は含まれていません。
 そこで、お聞きします。
 準要保護世帯に対して、臨時休業した期間の学校給食費相当額を支給すべきと考えますが、市はどのように考えているのか、お答えください。
 以上、2回目です。

◯経済局長(加納弘敏君) 全ての事業者を支える給付金制度の必要性についてですが、新型コロナウイルス感染拡大により影響を受ける事業者の皆さんに対する支援については、給付金だけではなく、国、県、市において様々な施策を実施しています。例えば、資金繰りではセーフティネット保証の認定と、それに基づく融資及び実質無利子の利子補給制度、雇用の維持では、従業員の休業等に対する雇用調整助成金、さらには、設備投資や販路開拓支援の補助金等を利用することができます。このため、まずは、経営相談等を通じて事業者の課題に応じた適切な支援策の利用につなげていくことで、多くの事業者の下支えをしてまいります。

◯保健福祉長寿局長(和田明久君) 市の独自財源をもって傷病手当金相当の制度をつくるべきとの御質問についてお答えいたします。
 今回の新型コロナに関する国保の傷病手当金の支給は、被用者が休みやすい環境を整備することを目的とし、賃金に代わるものとして支給するもので、国の示す基準に沿った制度運用に基づきまして被用者のみを対象とし、個人事業主は対象としておりません。個人事業主やフリーランスの方に関しましては、持続化給付金などの国の制度が用意されているほか、市独自の事業としましては、エール静岡事業者応援金などを創設しているところであり、傷病手当金制度をつくることは考えておりません。

◯教育局長(仁藤 治君) 臨時休業期間の学校給食費相当額の支給についてですが、就学援助は児童生徒の学校生活に係る必要な費用について支給するものであるため、通常においても給食の実施がない場合は給食費を支給しておりません。今回の臨時休業における給食費についても、同様の考え方により支給は難しいと考えております。本市としましては、児童生徒が安心して学校生活を送ることが重要だと考えております。臨時休業による影響をできるだけ少なくするため、学習支援や感染予防対策などの取組を通じて、家庭への支援を行ってまいります。
  〔12番杉本 護君登壇〕

◯12番(杉本 護君) 3回目は意見・要望です。
 市は、新型コロナで影響を受けている事業者への支援は、給付金以外にもいろいろとやっていると言っています。しかし、そこだけではカバーし切れないと判断して、例えば、エール応援金などをつくったのではないでしょうか。もともと消費税の増税で消費が落ち込み、経営が大変になっているところに、新型コロナで二重の打撃を受けているわけで、売上げが小さい事業者ほど、利益のほとんどが生活費に消えていきます。そして、運転資金を借りても返す原資が出ないために、融資をちゅうちょいたします。
 本市の経済も大変厳しい状況が続く中で、新しい生活様式も模索し、コロナ禍の下で経済を立て直していかなければなりません。その原動力が中小企業ではないでしょうか。SDGsをいうなら、オール静岡で支え合うためにも、差別することなく売上高や減少率、納税要件などのない給付金制度を創設することを改めて求めます。また、個人事業主を対象とした傷病手当金相当の制度の創設は、新型コロナというリスクのある中で活発な経済活動を行う上での補償となります。中小事業主でも、そうした中で元気に商売を続けていただきたいと思っています。
 そして、就学援助を受けている準要保護者に対する学校給食費相当額の支給は、社会的な弱者の救済であり、文科省も示唆しているところです。学校給食がなくなって、栄養価のあるものが食べられない、そういった子供も報道されています。
 こういった状況を十分に考えていただき、再検討されることを改めてお願いもし、求め、質問を終わります。