1.会計年度任用職員について 2.法令順守と技術力向上について

◯寺尾 昭
 日本共産党の寺尾 昭でございます。
 私もロシアによるウクライナへの武力攻撃について一言、言わせていただきたいと思います。
 昨日、国連がロシアによるウクライナ侵略を国連憲章違反だと断定して、武力行使を停止し、軍の即時完全無条件撤退をロシアに求める非難決議を141か国の圧倒的多数で採択いたしました。
 連日報道されておりますウクライナへの無差別攻撃や、命の危険にさらされている女性や子供たちの姿を見ると、もはや人ごととは言えない。プーチン大統領の暴挙を糾弾して、直ちに無条件撤退を改めて表明したいというふうに思います。
 さて、今日は2つのテーマで質問いたします。
 第1は、会計年度任用職員についてであります。
 これまでは自治体が地方公務員法により、臨時・非常勤職員として任用を行ってきておりました。地方行政の重要な担い手としての役割を果たしながら、それまでこの任用制度は明確かつ統一的な規定が整備されておらず、その取扱いが必ずしも全国の自治体で一律とは言えないということもありまして法改正が行われました。昨年度の4月1日から導入されたわけであります。
 この内容は、災害・事故対応での緊急時、一時的に事務量が増大し、多忙となる時期に任用する場合や、介護休暇や産前産後休暇職員の代替の場合など、常時勤務を要する職に欠員を生じた場合に任用される、これは臨時職員と言われております。そして、さらに、専門的知識または識見を有して、それに基づき助言、調査、診断等を行う職として限定的に任用される特別職非常勤職員。そして、それ以外の常時勤務を要する職以外の非常勤の職として会計年度任用職員という制度ができたということであります。
 同時に、法改正をめぐる国会の審議におきまして、政府は、任期の定めのない常勤職員を中心とする公務の運営という原則は維持されるべきである、つまり、公務の運営は正規職員が原則だということを答弁の中で確認しているわけであります。
 今年度で会計年度任用職員制度は、本市においても2年目といいますか、この3月になれば満2年ということになるわけで、現場で働く職員にとってどのような変化があったのか、メリットはあったのか、検証する意味で、今回、質問に取り上げたところであります。
 そこで、まず確認の意味で伺いますけれども、令和3年4月1日現在の教職員を除くフルタイムとパートタイムの会計年度任用職員数はどのようになっているのか、そのうち2年度から3年度へ継続任用した職員数はどのようになっているのか、まず伺います。
 制度改定の目的の1つに、処遇改善ということもありました。実質的な賃金改善につながったのか、どの程度の改善があったのかも見ていく必要があるかと思います。
 その意味からお伺いいたしますが、静岡県の最低賃金は現在913円でありますけれども、本市の行政職給料表の適用を受ける会計年度任用職員のうち採用1年目の時間当たりの額がこの最低賃金と比べてどうなのか、ここについて確認しておきます。
 次に、本市の事業推進に係る法令遵守と技術力の向上について伺います。
 下水道部が進めている清水区の高橋雨水ポンプ場建設は、洪水対策として大きな役割を果たすものとして地域住民から大きな期待が寄せられております。
 また、旧青葉小学校跡地に建設が進められている歴史博物館、本年7月には一部オープンということで仕上げの段階というふうにお伺いしております。
 これら2つの事業推進に当たって、建築基準法違反が相次いで発覚、法令遵守の模範となるべき市の発注工事において起こった事柄として、市民からも批判の声が上がっているわけであります。
 高橋雨水ポンプ場については、昨年の消防法違反、この直後ということもあって、批判の声も一段と高くなったと。御承知のとおりであります。なぜ法令違反が見過ごされてしまったのか。何が原因だったのか。同じ過ちを繰り返さないために、徹底した究明が必要ではないか。
 そこで、高橋雨水ポンプ場と歴史博物館ともども、この建築基準法違反ということでは共通していますが、原因はそれぞれにおいてしっかり究明される必要があると考えます。
 質問でありますが、それぞれの事業推進において、法令違反の原因は何だったのか、チェック体制が適切であったのか伺いまして、1回目といたします。

◯総務局長(渡辺裕一君)
 令和3年4月1日現在の会計年度任用職員数と、採用1年目の会計年度任用職員の時間額が最低賃金を下回ることはないかの2つの質問について、一括してお答えいたします。
 まず、会計年度任用職員の職員数についてですが、令和3年4月1日現在の小中学校の非常勤講師を除く会計年度任用職員数は、フルタイムが334人、パートタイムが2,581人の合計2,915人で、そのうち令和2年度から今年度へ継続任用した職員数は、フルタイムが295人、パートタイムが2,117人の合計2,412人です。
 次に、会計年度任用職員の最低賃金についてですが、会計年度任用職員の採用1年目の時間額を算定いたしますと、最も低い時間額でも948円で、静岡県の最低賃金を上回っております。

◯上下水道局長(服部憲文君)
 このたび、清水区で建設中の高橋雨水ポンプ場において、法令違反を重ねて発生させてしまいました。市民の皆様には、大変な御心配と御迷惑をおかけしておりますことを改めておわび申し上げます。
 それでは、法令違反の原因とチェック体制についてお答えいたします。
 まず、法令違反についてですが、いずれも建築基準法に係るもので、2件ございます。
 1つ目は、計画通知書の確認済証の交付を受ける前にポンプ棟の建築追加工事に着工してしまったという点で、これは、計画通知書の作成に時間を要し、通知書の提出が当初の想定より大幅に遅れ、予定の完成時期が迫る中、焦る気持ちから法令遵守の意識を欠いたことが原因です。
 2つ目は、工事監理がされていなかった期間が存在する件で、これは、建築工事がないときの工事監理は不要であるという誤った解釈をしたこと、また、建築の追加工事においては、工事監理の委託契約の事務手続を失念していたことが原因です。
 次に、チェック体制についてですが、市の決裁ルールに従い、複数人でチェックしておりましたが、法令に対する意識、理解などにおいては組織で補完できておらず、十分であったとは言えませんでした。
 このような点から、各職員のコンプライアンス意識の徹底と、再発防止のための組織としての強化が強く求められると認識しております。

◯観光交流文化局長(望月哲也君)
 今回、歴史博物館の建設工事において法令違反を発生させてしまい、市民の皆さんの信頼を損なう結果となりましたことに対しましておわび申し上げます。
 歴史博物館の建設工事における法令違反の原因とチェック体制についてお答えいたします。
 このたびの建築基準法の違反内容は、関係法令所管課に計画変更を申請し、確認済証の交付を受けた後、工事に着手すべきものを、その交付前に工事に着手したことによるものです。
 法令違反の原因は、展示工事を行う上での展示計画の法令上の取扱いについて、関係法令所管課との協議状況の確認や計画変更申請の必要性の有無を、建設事業の担当である当局、工事監理を行っている設計事務所及び展示工事の施工業者との間で情報共有をしていなかったことであります。
 チェック体制につきましては、工事を進めていく中で法令上の申請手続が必要かどうかの確認が不十分であり、適切ではなかったことから、改めて各職員の法令遵守の意識徹底とチェック体制の強化が必要であると考えております。

◯寺尾 昭
 法令遵守事項については、また後で意見、要望で申し上げます。
 2回目です。
 まずは会計年度任用職員についてでありますが、令和2年度から3年度への雇用継続をしなかったという方もかなりいたということが分かりました。令和3年4月1日現在の教職員を除く正規職員は5,999人、会計年度任用職員は2,915人ということですから、その割合はほぼ2対1ということになるわけです。
 今回の質問に際しまして、若干、事前に資料を頂いたわけですが、全ての部局において会計年度任用職員が任用されております。正規職員よりも、非正規である会計年度任用職員のほうが多い部署も実はあります。とりわけ、こども園、待機児童園においては、正規職員が646人に対して会計年度任用職員が138人上回る784人ということになっております。
 また、数年前まではこの会計年度任用職員全体でも2,000人以下であったものが、2020年度と本年度で一気に増加して、先ほど言いましたように2,915人、まさに3,000人に接近したということも特徴になっております。
 業務の内容や質にそれほどの変化があったとは思えません。行政として進めるべき業務は、補助的・臨時的なものと本来業務との区別は難しく、様々な行政を進めていく上では、権力的な事柄に係るものに発展するというようなことも少なくありません。
 とりわけ、保育、医療、教育などの業務は、その内容・質に会計年度任用職員と正規職員の区別というのがまさに不離一体と、内容・質にほとんど違いはないというふうに言ってもいいわけであります。
 正規職員と会計年度任用職員の割合は、先ほど言いましたように2対1ということであります。なぜ会計年度任用職員がそんなに多いのか、本当にそんなに必要なのか。正規職員数は条例により定数が決まっております。会計年度任用職員には定数はありません。本来、正規職員がやるべき業務を会計年度任用職員が担っているという例も少なくないと私は現場で見ております。
 2点伺います。
 正規職員と会計年度任用職員の業務はどのように分けているのか。
 そして、もう1つは、会計年度任用職員に対する適正配置。定数はないということでありますけれども、この適正配置というのはどのように行っているのか、お伺いいたします。
 会計年度任用職員制度導入の目的の1つに、処遇改善があったということは先ほど言いました。昇給制度、各種手当の支給、正規職員に準じた休暇制度の適用などが挙げられますが、そこで伺います。
 会計年度任用職員制度の導入により、職員の処遇が改善されたという点はどんなところがあったのか、改めてお伺いいたします。
 事業推進に係る法令遵守の技術力の向上について伺います。
 高橋雨水ポンプ場建設に関わって伺いますが、今回の建築基準法違反がなぜ発生したのかの原因について、チェック体制に不十分な点があった等の答弁がありました。
 問題は、今後、同様な違反を繰り返さない、そのためにどうするかです。他の部門、部署においても、今回の教訓を共有することが必要です。対岸の火事と見るべきではありません。
 法令違反を繰り返さないための再発防止に向けた今後の対策をどのように考えているのか、お伺いいたします。
 住民の福祉、生活向上を目的とした全体の奉仕者として職務に専念することが公務員の任務ですが、それを果たすためには専門性の確保、技術力の向上とその継承という課題は重要であります。
 もちろん、この課題は高橋雨水ポンプ場、歴史博物館の建設に限られるわけではありません。全ての部局に関わる課題。今回の法令違反がこれらの問題に起因していたと言える面もあったのではないかと思います。
 そこでお伺いします。
 これまで、下水道事業における技術の継承についてどのように取り組んできたのか、また、今回の法令違反を受け、専門性を確保するための技術力について、これをどう高めていくのか、考え方をお示しください。
 2回目です。

◯総務局長(渡辺裕一君)
 会計年度任用職員に関する質問について、まとめてお答えいたします。
 まず、正規職員と会計年度任用職員の業務をどのように分けているかについてですが、本市では、会計年度任用職員制度導入時に国から示された考えに基づき、正規職員は組織の管理・運営自体に関する業務や財産の差押え、許認可といった権力的業務に従事し、一方、会計年度任用職員は、これら以外の一般事務業務や介護認定調査などの専門的業務に従事しております。
 次に、会計年度任用職員の適正配置についてですが、各局からの配置要望に対し、ヒアリングなどを通じて業務内容や業務量などを確認するとともに、責任の程度や困難性など業務の性質を勘案し、配置を行っているところでございます。
 今後も、多様化する行政課題に的確に対応するために、正規職員とともに会計年度任用職員についても引き続き適正配置に取り組んでまいります。
 最後に、会計年度任用職員制度導入により処遇が改善された点についてですが、主に3点ございます。
 1点目は給料・報酬の水準についてで、これまでの臨時・非常勤職員は、従事する業務に応じて、勤続年数にかかわらず単一の金額としておりましたが、新たな制度では、六月を超えて任用される職員は、勤続年数を踏まえ、昇給効果を付与した金額となるよう改善を図りました。
 2点目は手当についてで、フルタイム、パートタイムにかかわらず、会計年度任用職員に対して期末手当の支給を可能としたことに加え、フルタイム会計年度任用職員に対しては勤続年数に応じて退職手当の支給を可能といたしました。
 3点目は休暇制度についてで、介護休暇、育児休業、部分休業、妊産疾病休暇の取得を可能としたことに加え、子の看護休暇及び結婚休暇を有給化いたしました。
 会計年度任用職員制度の施行により処遇の改善が図られており、職員のモチベーション向上や人材不足の解消に寄与していると考えております。

◯上下水道局長(服部憲文君)
 再発防止に向けた取組、下水道事業の技術の継承及び専門性の確保についての御質問に一括してお答えいたします。
 まず、再発防止に向けた今後の対策についてですが、昨年4月に公表した消防法に係る内部調査報告書で再発防止策を講じていたのにもかかわらず法令違反のあったことは、防止策の実施が不十分であったと言わざるを得ず、大変重く受け止めております。
 まずは、改めて法令に対する理解、その遵守徹底の意識を全職員に深く浸透させるため、今回の事案を題材としたeラーニング研修を実施するなど、組織を挙げて最優先で取り組んでいきます。
 また、前回の防止策のうち、大きくは2点でその徹底が図られていなかったことも判明しております。
 1つは記録の作成に関するもので、許可権者との電話や口頭でのやりとりについては議事録を作成していなかったため、今後は法令の解釈や方針の決定など重要なものについては、口頭であっても議事録の作成を徹底します。
 もう1つは関係法令に係るチェックリストで、これは新規工事に対応したものであり、今回の追加工事には対応できるものではなかったため、今後は変更工事にも活用できるよう見直します。
 さらに、今後は再発防止の取組状況についても外部の目を入れて、実効性のある方法で確認していきます。具体的には、コンプライアンス推進課のモニタリングを受けることや、公営企業管理者の附属機関である上下水道事業経営協議会にこれらの実施状況を報告していくこととし、チェック体制の強化やコンプライアンス意識の一層の徹底を図ってまいります。
 次に、下水道事業における技術継承の取組と今後、技術力をどう高めていくかについてですが、これまでの技術継承の取組としては、通常業務におけるOJTをその基礎としながら、加えて、主に次の3つの取組を行っております。
 1つ目は、過去の工事設計における積算間違いなどの事例集を作成し、これを体系的に整理、データベース化したものを活用しております。
 2つ目は、業務の進め方や手続フローなどをまとめた業務マニュアルを作成し、毎年見直しを行っております。
 3つ目は、外部研修への参加をはじめ、令和元年度に本市と日本下水道事業団との間で締結したパートナーサポート協定の取組の1つとして、計画、建設及び維持管理など下水道分野に特化した研修の実施や、新たな技術に係る助言をもらうなど、技術の継承に役立てております。
 最後に、専門性を確保するための技術力をどう高めていくかについては、消防や建築などの法令に詳しい職員を招いた講義や、下水道事業団による法令や届出などの各種手続や全国レベルでの事例紹介など、通常の研修メニューにはない専門性の高い研修を企画し、知識の拡充を図ることで技術力を高めてまいります。
 

◯寺尾 昭 
最後の質問でありますが、法令違反を繰り返さないための再発防止に向けた今後の対策ということで、歴史博物館の法令違反についても併せてお伺いしておきますので、お答えいただきたいと思います。
 さて、意見、要望でありますけれども、会計年度任用職員の処遇改善と正規職員化という問題についてです。
 本年度初めの会計年度任用職員数が2,915人、先ほど述べました。これには教職員が含まれておりません。教職員を含めると、その数は3,373人。正規職員数との比較では、その38%ということになるわけであります。大変比率が高いということが言えるかと思います。
 業務の分け方や適正配置について先ほど答弁がありましたけれども、正規職員は組織の管理・運営自体に関する業務や財産の差押え、許認可といった権力的業務に従事し、会計年度任用職員はこれら以外の業務ということで、これは一般的な話としてあるわけですが、実態を見たときには、こんなにすっきり分けられるというわけにはいきません。
 こういう今のような定義に合致する例は、ある意味では一部ということになります。一般の行政部門においても、業務のボーダーといいますか、区別を明確にすることは困難といえますけれども、こども園の保育士、そしてまた教職員、医師や看護師というところにも配置されております。正規職員と会計年度任用職員の業務は全く同じと言ってもいいわけで、分けようがないわけであります。
 会計年度任用職員の適正配置についても、その数についての基準はありませんから、限りなく正規職員と置き換えていくことも可能だと。正規職員の定数を条例で規定していますが、先ほど言いましたように、会計年度任用職員の定数も条例で決めたらいかがでしょうかというふうに思います。
 さて、処遇についてであります。
 行政職給料表を例にいたしますと、フルタイムの事務補助の初任給は月額15万4,336円、1時間当たりにすると先ほどお話がありました948円、事務員の場合は15万9,742円、同じく1時間当たりにしますと981円ということになります。昇給制度なども取り入れられましたが、最高号給になったとしても18万6,030円、時間給にして1,143円というような計算になります。先ほど県の最低賃金を上回っているということでありましたけれども、そんなに威張るほどのものでもないというふうに思うんですね。
 今市議会に静岡県労働組合評議会、あるいはまたパート臨時労組連絡会ということで、皆さん御承知のように請願が出されました。ぜひ最低賃金を引き上げてほしいということでの請願でしたけれども、私たち日本共産党も、できるだけ早く、せめて1,500円にすべきであるというふうに考えているわけです。
 年間所得を計算してみると名目で230万円程度ですから、手取りということになればさらにこれを下回る。官製ワーキングプアという言葉があります。ぜひ、処遇改善について、抜本的な改善が必要だということを改めて強調したいと思います。
 休暇制度なども、会計年度任用職員にも新たに設けられましたが、問題は、職場の実態がしっかりこれを取得できるような環境にあるかどうか。正規職員も年次有給休暇でさえなかなか100%取れないという状況がある中で、会計年度任用職員の皆さんが本当にしっかりそういう環境の下で休暇が取れるかどうかということが重要だというふうに思います。
 法令違反の問題についてであります。
 今回の建築基準法違反については、その原因と対策についての答弁がありました。市長は、この間も話がありましたように、組織に緩みがあったということも会見の中で言われていたわけでありますけれども、通常では考えられないということで市民からも声が寄せられております。チェック体制や工程管理など、管理監督の不十分さなど組織的な課題が大きかったと言うべきで、担当の職員に全て責任が帰せられるというものでは決してないというふうに思います。
 また、先ほどの非正規問題と関わり、この間、職員定数の適正化ということで、正規職員をずっと減らし続けてきた、そのツケがこのような形で表れたということも言えるんじゃないでしょうか。必要な部署に真に必要な人員を配置する、そういう点では、職員定員管理計画の見直しも必要ではないかということを改めて提起いたします。
 日本の公務員数は、実は多くないんですね。国際比較で見ると32番目、人口1,000人当たり19.5人だということです。これは総務省統計局の「世界の統計2021」で発表されている数字でありますから、決して日本の公務員を減らしていくということをやるべきではないというふうに思います。
 あと、コロナ対策、職員の応援体制などについても、ぜひ配慮をいただきたいと思います。派遣先の職場では労働条件をきちっと守っていくこと。また、派遣する側は、職員に結局穴が空くわけですから、その分の対応もしっかりしていくということもぜひやっていただきたいと思います。
 さらに、今回質問はちょっと省いたわけですけれども、職員のコンプライアンスや犯罪等に関わる不祥事についても、ぜひ今後、対応していっていただきたいということを申し上げまして、質問を終わります。

◯観光交流文化局長(望月哲也君)
 歴史博物館の建設工事における再発防止に向けた今後の対策についてですが、今回の建築基準法違反の原因は、建設事業の担当である当局、工事監理を行っている設計事務所及び展示工事の施工業者との間での情報共有や確認不足に起因していることから、改めて関係者間での報告、連絡、相談などの内容を書面化し、情報共有を徹底してまいります。
 さらに、これまで月2回実施している各工事施工業者の作業スケジュールの調整を行う定例会議に関係法令に関するチェックリストによる確認を加えることで、工事を施工する前に法令上問題がないかを可視化した上で、確実に工事を進めてまいります。
 また、法令遵守の意識徹底を図る取組としましては、総務局長の答弁にありましたとおり、今回の事案を含むeラーニング等の研修により注意喚起を行い、全職員に法令に対する理解を浸透させてまいります。
 あわせて、建築基準法に関する講習会や工事監理研修会への参加を促し、建設工事に携わる職員として専門知識をより向上させていくことで、さらなる再発防止の強化につなげてまいります。