◯内田隆典
通告に従いまして、質問します。
最初に、高齢者・低所得者に対するエアコンの設置補助についてです。
気象庁の検討会では8月28日、この夏、6月から8月の平均気温が、統計を開始した1898年以降で最も高くなるとの見込みを発表しました。これまでは2010年が過去最高、今年の暑さは夏全体を見ても異常だとしています。検討会によると、7月16日から8月23日の日中の最高気温は、全国で915観測地点のうち106地点で観測史上1位を記録されています。
夏休みが終わり、全国の多くの小中学校で8月28日から2学期が始まり、今年の夏は猛暑が続いていることから、熱中症対策で、オンライン形式で始業式を開いた学校もあったと報道されておりました。
そこで、伺いますが、本年の熱中症及び熱中症疑いの救急搬送人数と、そのうち屋内における高齢者の搬送人数はどうなっているのか、伺いたいと思います。
2点目は、熱中症対策に有効と言われておりますエアコン設置について伺います。
猛暑の中、冷房は命綱、つけると電気代が怖くて使えない。家にエアコンがない。生活保護利用者から切実な声が上がっています。生活と健康を守る会が2022年に夏の生活実態アンケート調査をある自治体で行い、回答した保護世帯の9割が、自宅にエアコンを設置しているにもかかわらず、使用は5割となっていました。過半数が扇風機などでしのいでいたとのことです。物価や電気代が大幅に値上げされる一方で、保護費はじわじわと減額。生活困窮者が命の危機にさらされています。私は熱中症対策に有効なエアコンについて、高齢者世帯での設置状況を、まず把握する必要があると考えますが、当局の考えについて伺います。
3点目は、生活保護世帯からエアコンの設置の要望があった場合の対応について伺います。
厚生労働省は、2018年の保護世帯へのエアコン購入費の支給、現在、最大6万2,000円を認めていますが、条件は、新規保護開始か転居先にエアコンがない場合などに限られています。この条件だと、従来の保護世帯は該当しません。だからといって、異常気象の中、真夏日が80日を超えるような中、扇風機だけでは命の危機にさらされます。
静岡市は、生活保護世帯からエアコンの設置要望があった場合、現在どのような対応をしているのか、伺いたいと思います。
2項目めは、各種団体に対する市の関わりについて伺います。
最初に、みなと祭りについて伺います。
静岡市は清水みなと祭り、清水マリンフェスタ、静岡ホビーショー、11月の大道芸ワールドカップin静岡など、多くの実行委員会と関わりを持ち、補助金も出しながら、静岡市と地域の発展のため寄与してきています。
今年もコロナ禍を乗り越え、4年ぶりに制限なしに清水みなと祭りが開催されました。清水みなと祭りは昭和20年、終戦直後、市民の中に明るさを取り戻そうと始まったと言われています。7月末の各地域の前夜祭を皮切りに、8月4、5、6日は、港かっぽれ総おどり、音楽パレード、港で働く船のパレード、6日は1万発の海上花火大会等、盛大に開催されました。清水地域では、7月の七夕同様、最大級のお祭りで、市民の皆さんも大変楽しみにしています。
気になるのは、昨年も質問しましたが、平和な祭りへの自衛隊の参加に違和感があるということです。みなと祭りの資料によりますと、陸海空それぞれの装備品展示が予定されておりました。
今年の清水みなと祭りの開催実績と自衛隊の参加状況について、伺っておきます。
2点目は、ホビーショーについてであります。
地元の産業として、国内外から大きく注目されるに至っています。このホビーショーにも自衛隊が関わっているわけであります。私は、自衛隊の装備品展示がなくても十分国内外に魅力ある取組になると感じております。今年のホビーショーの開催実績と自衛隊の参加状況について伺い、1回目の質問とします。
◯消防局長(池田悦章)
本年の熱中症及び熱中症疑いの救急搬送人数についてですが、本市における本年1月から8月末日までの熱中症及び熱中症疑いの救急搬送人数は223人です。そのうち高齢者とされる65歳以上の方の搬送は122人で、屋内からの搬送した人数は51人となっております。
◯保健福祉長寿局長(吉永幸生)
熱中症対策に有効なエアコンについて、高齢者世帯での設置状況を把握する必要があるのではないかについてですが、熱中症については気候変動の影響により、国内の死亡者数が増加傾向であることなどから、国で対策が議論され、令和5年度に気候変動適応法の改正や熱中症対策実行計画が策定されました。
実態についても国の資料において、熱中症による救急搬送者の約5割は高齢者が占めていること、熱中症による死亡者の8割以上が高齢者であること、さらに、屋内での死亡者のうちエアコンを所有していなかった方の割合が23%、エアコンを所有していたが使用していなかった方の割合が62%に上ることが示されています。
こうした現状の下、令和5年6月に国から地方公共団体に対して、特に高齢者などの熱中症弱者への熱中症の予防行動の働きかけなどの取組が促されました。
一方、国において、エアコンの設置や稼働状況といった自宅の状況等の背景事情の実態を調査し、対策の改善を活用することも示されました。
こうした状況を踏まえながら、本市として議員御指摘の点も含め、どのようなことができるか検討していきたいと考えております。
次に、生活保護世帯からのエアコン設置の要望があった場合は、どのように対応しているのかについてですが、生活保護世帯におけるエアコン購入に関する基本的な考え方は、エアコンも含め、日常生活に必要な生活用品については、保護費のやりくりによって計画的に購入していただくものであるということが、厚生労働省の通知で示されております。
その上で、同通知に基づき、熱中症予防が特に必要とされる高齢者や障がいのある方などがいる世帯で、保護開始時に持ち合わせがないなどの特別な事情がある場合に限り、一時扶助費として6万2,000円を上限にエアコン購入費を支給しています。特別な事情がない生活保護世帯に対しては、家計管理の助言指導や静岡県社会福祉協議会の生活福祉資金貸付の利用の紹介や手続の支援をするなど、必要な者がエアコンを購入できるよう丁寧に対応しています。
◯観光交流文化局長(望月哲也)
本年の清水みなと祭りの開催実績と自衛隊の参加状況についてですが、第74回清水みなと祭りは、8月4日から6日までの3日間、港かっぽれ総おどりや海上花火大会を中心に、さつき通りや日の出埠頭をメイン会場として開催しました。
清水みなと祭り実行委員会では、新型コロナウイルス感染拡大による制限が緩和されたことを受け、コロナ禍以前の市民参画とにぎわいを取り戻そうと、関係団体と共に取り組んだところ、参加者及び来場者数は従来の8割程度の推定44万人まで回復することができました。
自衛隊の参加状況につきましては、陸上自衛隊は装備品の展示、海上自衛隊は補給艦の一般公開、航空自衛隊は清水港上空にて航空機の展示飛行がそれぞれ行われ、自衛官の募集や活動のPRが実施されました。
◯経済局長(稲葉 光)
静岡ホビーショーの開催実績と自衛隊の参加状況についてですが、本年の静岡ホビーショーは5月10日から14日の5日間、ツインメッセ静岡で開催されました。このうち2日間はメーカーとバイヤーが商談行う業者招待日、1日は子供たちがものづくりを体験できる小中高校生招待日、最後の2日間は誰もが参加できる一般公開日とされました。
模型メーカーなどの出展者は97者で、昨年度の82者を大きく上回りました。また、模型ファンが作品を持ち寄り展示するモデラーズクラブ合同作品展が同時に開催され、過去最高の307クラブ、約1万点の参加がありました。
新型コロナウイルス感染拡大防止による制限が緩和されたことを受け、4年ぶりに海外からも多くの方々が来場され、来場者数は5日間で約7万5,000人と、コロナ禍以前と変わらぬにぎわいを見せました。
自衛隊の参加状況につきましては、陸上自衛隊が屋外スペースで、プラモデルとして商品化された車両の展示や自衛隊の活動紹介を行いました。
◯内田隆典
高齢者・低所得者に対するエアコンの設置の補助についてでありますけれども、今、消防局長から答弁されたとおりですけれども、単純に令和5年と4年、3年というのは、比較は難しいと思うんですけれども、3年、4年、5年と、明らかに高齢者世帯で救急搬送が増えているというのが実態だと思うんですね。そういう点で、高齢者にとってはかなり厳しい夏になったのかなと思っています。
エアコンの設置状況も話がありましたけれども、死亡者のうち8割以上が高齢者であることや、そのうちエアコンを所有していなかった方が23%、エアコンを所有していたけれども使用できなかったというのが62%という実態が説明されたんですけれども、実態調査はこれからやるということですから、ぜひ実態調査をやりながら、きちんと対応を図っていただきたいなと思います。
それから、生活保護世帯に対する対応ですけれども、私は、1年前もこの問題を取り上げたんですけれども、そのときの答弁も保健福祉長寿局長は、静岡県の社協の生活資金の貸付があるということで答弁されているんですけれども、これはかなり無理があると思うんですね。大変厳しい状況になっている中で、もうこれ以上、借入れはできないんじゃないかと私は感じておりますから、もう少しその辺は検討すべきじゃないかと思うんですね。
県が今年行った県政世論調査では、暮らし向きに苦しくなったと回答している人の割合が昨年より7.6%増えているわけです。52.7%。説明も設けた1980年以来、5割を超えている。生活費が増えたと感じている人は昨年より17.3ポイント増加して74.5%に上っている。止まらない物価高騰の影響が色濃く反映された結果ではないかと報道されておりました。
低所得者・生活保護世帯に対し、新たな負担を負わせるというのは、かなり今の時点で無理があるのかなと私は感じております。そういう点では、私は本来であれば国がきちんと、高齢者の皆さん、生活保護世帯の皆さんに対応すべき、それはもう国の責任だと思うんです。しかし、国がそうなっていないって。なっていない中で、それじゃ、そのままこれを見過ごすか。それはそうじゃなくて、やっぱり地方自治体が当面の措置として独自施策を講じて、安心して夏を乗り越えるという施策が必要だと思いますから、市の考え方ですね、お聞きしたいと思います。
それから、各種団体の関わりについて、みなと祭りと、それから、ホビーショーについて答弁がされました。従来の8割ぐらいに回復して、44万人が参加したと。清水地域の最大の祭りでありますから、本当によかったなと思っているわけですけれども、しかし、私は、何度、何度も皆さんの前で話をさせてもらうのは、やはり市の中でいろいろ意見がある問題はきちんと対応すべきだし、慎重に対応すべきじゃないかと思っているんです。なぜかと言いますと、やはり今年の祭りについても市民団体から、この祭りに対して自衛隊を呼ぶのはいかがなものかと、これは祭りの会や静岡市長充てに申入れがされているんです。そういう点では、慎重にこの問題は取り上げるといいますか、考えていく必要があると思うんです。これはホビーショーについても同じです。
そういう点で、祭りやホビーショーについて、きちんと慎重に対応していただきたいと思いますけれども、当局の考え方を伺いたいと思います。
◯副市長(大長義之)
私からは高齢者・低所得者のエアコン設置について、市独自に補助制度を導入すべきと考えるがどうかについてお答えいたします。
国からは、先ほど局長が申し上げたとおり、屋内での熱中症による死亡者のうちエアコンを所有していなかった方の割合が23%、エアコンを所有していたが使用していなかった方の割合が62%に上ることが示されています。
また、気候変動適応法に基づき、令和5年に策定された熱中症対策実行計画において、本市を含む地方公共団体においては、熱中症警戒情報等の活用や暑さを避ける場所の確保や高齢者等の見守り、声かけ等の対策を推進することが重要であるとされており、エアコン設置の補助については示されていないところであります。
こうしたことから、まずは国の計画に示されている普及啓発等の取組事項を中心に、本市としても対応を進めていくことが重要であると考えています。その上で、国の動向も踏まえながら、御指摘の点を含め、必要な対応について不断に検討していきたいと考えております。
◯観光交流文化局長(望月哲也)
清水みなと祭りへの自衛隊参加についての市としての受け止めについてですが、清水みなと祭りは市民ボランティアで構成されている実行委員会が主催し、経済界や観光団体のほか、自治会、商店街、学校、警察、消防、港湾関係団体などの皆さんが一体となり運営されています。
自衛隊の参加は、市民の皆さんに防災意識の向上や平和を考える場としてほしいとの願いから、実行委員会が関係団体と共に自主的に計画しているものであり、本市としては、その意向を尊重しております。
◯経済局長(稲葉 光)
静岡ホビーショーへの自衛隊の参加に対する市の受け止めについてですが、静岡ホビーショーは主催者である静岡模型教材協同組合が企画・運営する、プラモデルをはじめとしたホビー商品の展示会であります。主催者としては、自衛隊車両の展示により、商品と実物を見比べてもらうことで、その精巧さをアピールする狙いがあると伺っております。
本市といたしましては、清水みなと祭り同様、主催者の意向を尊重しております。
◯内田隆典
高齢者・低所得者に対するエアコンの設置補助について、調査は必要だと思うんですね。調査したら、問題点があれば、すぐ、それを直していかなければならないと思いますし、先ほど副市長からも答弁がありましたけれども、熱中症対策実行計画、地方公共団体に熱中症警戒情報等の活用等、暑さを避ける場所の確保や高齢者等の見守りを、声かけをすることが重要であると。声をかけたり、暑さをしのぐ場所を探してやれみたいなこんなんでね、高齢者がもう命を脅かされているんですよ。言っちゃあ悪いけれどもね、国は何考えているのかと。もう死にますよ、命に関わる問題であるから。ちょっと調べれば分かることだ。
先ほど答弁があったように、かなり多くの高齢者の皆さんが亡くなっていると。その原因は、やっぱり高齢者の中でこの高物価の中でエアコンがあっても使えないと。だとすれば、やはりもう1つ静岡市が一歩踏み込んで、国がやるまでは静岡市が一歩踏み込んで高齢者の皆さんに温かい施策を進めるということが今、求められているんじゃないかと思うんですね。
市長は、学校へのエアコン設置、これは命に関わる問題だと。学校もそうですし、高齢者もそうなんですよ。命に関わる問題ですよ。だとすれば、学校は大切ですよ。普通学級をやって、特別学級もやった。それは大丈夫。今度は、高齢者が暑さで亡くなるわけですから。これは見ちゃいられない、聞いちゃいられないと私はそう思いますよ。
そういう点では、米原市や荒川区や福島の喜多方市ですか、新潟の魚沼市とか大阪の泉佐野市とか、制限を設けるところもありますけれども、幾つかの自治体で独自にやっているわけですよ。だとすれば、やっぱり調査することも大事ですけれども、一歩踏み込んで、私は静岡市にこの点についての検討を、いま一歩踏み込んでいただきたいとお願いするわけであります。
各種団体に関わる問題で、みなと祭り、ホビーショー、それぞれ今、答弁がなされたんですけれども、実行委員会がやられているから尊重するみたいなことを言っているんですけれども、私は、なぜ、これにこだわるかと思っているんですけれども、私、初めてこれ取り上げたのは36年前の清水の市議会で取り上げたんです。1987年の9月議会で取り上げましたよ。その頃は市議会としてもお休みに総おどりの練習をして、総おどりに出かけたんだ、はっぴをかけて出かけましたよ。それで、いや、これはすごい祭りだと思って、昼間出かけてみると、あの祭りの会場にね、戦車が並んでいたんです。これはいかがなものかということで問題提起をしました。それから、事あるたびに、平和なまちになじまないんじゃないかと、いろいろ考え方がありますよ。
なぜ私が、こうこだわるかというと、今回ですよ、2015年の9月19日に当時の安倍内閣が安保法制、僕らは戦争と呼んでいるんですけれども、これを強行したわけですよ。そうしたらどうなるかと。これは、歴代自民党政府が憲法違反とした集団的自衛権の行使ができると、こうなったわけですね。そうなりますと、今までの憲法解釈が180度変わったわけですよ。大変な状況になるわけですよ。それをもって、今度は、敵基地攻撃能力の保有と、今年2月の国会の委員会の中でも、防衛大臣が相手国から報復を受ける可能性を事実上認めると、こういう答弁をしているんですよ。
だからね、ここまで来ているから、私は国の中でこういう問題が平気でね、そういう危険があるということを答弁しているんですよ。こういう状況の中で地方自治体がですよ、18歳になった人たちの名簿をやったりですね、平和な祭りに自衛隊を招致するようなことはやめてもらいたいと。真剣に思っているんですよ、真剣に。いや、本当に危険ですよ。
そういうこともあって、ただ反対、反対と言っているわけじゃない。身に危険が及ぶんですから、ということを申し上げて質問終わります。