難波カラー濃い新年度予算案 「根拠と共感」に欠けるアリーナ建設費300億円(債務負担行為)を計上 寄せられた市民の声と願いに基づき、市長の基本姿勢と諸課題を質します

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2月定例議会が2月10日(月)から3月6日(木)の日程で開催されています。

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2024年度2月補正予算案は、一般会計132億7,179万円、特別会計26億2,486万円、
              企業会計△14億4,289万円、合計144億5,376万円で、主な内容は以下の通りです。

1.物価高騰対策 12億880万円

  昨年に続きプレミアム付デジタル商品券を発行する他、学校給食の米飯価格値上げへの対応、公的病院・
 中小企業等(工業用LPガス料金)・軽費老人ホームへの支援を行います。

2.子育て・教育環境の充実 19億9,500万円余

  小中学校校舎トイレの洋式化、特別教室の空調設備整備などを実施します。

3.防災・減災、国土強靭化 6億9,600万円余

  災害時の避難所等における生活環境の向上を図るため、トイレカーの整備やパーティションの配備を行います。
 また、災害発生時に自力で避難することが困難な利用者が多い高齢者施設等における防災・減災対策をすすめます。

4.地域経済の活性化 15億9,400万円余

  旧清水西河内小学校の活用推進、農業分野での茶業者による碾茶炉導入及びJAしみずによる柑橘共同選果場
 の整備を支援します。その他、アリーナ建設に寄附金を活用するため基金を創設します。

5. その他

 桜ヶ丘病院移転地での土壌汚染対策費の一部を負担します。

 

 難波市長による2回目の予算編成となる2025年度当初予算案は、一般会計が3,885億円と過去最大、
特別会計2,631億円余、企業会計784億円余で総額7,301億円余の規模です。

 市当局によれば、予算編成のポイントは、市の人口減少が大変厳しい状況にあることを踏まえ、
「安心感がある温かいまち」、「未来に夢や希望が持てるまち」という2つのまちの未来像を実現するために
積極的な財政出動を行い、「子育て支援・教育の充実と健康長寿の推進」、「災害対応力の強化」、
「地域経済の活性化」、「文化・スポーツを活かしたまちづくり」、「社会変革の促進」の5つの分野に
予算を重点配分した、としています。

 しかし、このなかには、JR東静岡駅北口でのアリーナ整備のための用地取得費11億3千万円が盛り込まれ、
建設費として債務負担行為300億円が設定されています。市はアリーナ建設による33年間の経済波及効果
(5,286億円)と雇用者所得誘発額(1,455億円) を強調しますが、その試算根拠は示していません。また、
市民の合意もあるとは言えません。このような状況で巨大なハコモノ事業であるアリーナ建設をすすめることが、
市長の言う「根拠と共感に基づく」市政なのか、難波市長の政治姿勢とともに2月議会のなかで質していきます。

この他、計画が暗礁に乗り上げている海洋文化施設やPFAS問題などについても、論戦します。

是非、傍聴におでかけください。

1.物価高騰対策
①プレミアム付デジタル商品券事業 9億1,500万円
②学校給食費負担軽減事業 2,700万円
③公的病院物価高騰対策事業 2億5,000万円
④中小企業等工業用LPガス料金高騰対策事業 1,000万円
⑤軽費老人ホーム物価高騰対策事業 680万円

2.子育て・教育環境の充実
①小中学校校舎トイレリフレッシュ事業 14億1,800万円余
②小中学校特別教室空調設備整備事業 5億7,300万円
③寄附金の次世代への活用に向けた基金の創設 486万円余

3.防災・減災、国土強靭化
①避難所環境改善事業 1億4,600万円余
②高齢者施設等設備整備事業費補助金 3,100万円余

4.地域経済の活性化
①旧清水西河内小学校活用事業 4億円
②碾茶炉導入支援事業 9,500万円余
③柑橘共同選果場整備事業費補助金 9億5,000万円余
④アリーナ建設基金の創設 200万円

5. その他
①桜ヶ丘病院移転地土壌汚染対策費 3億4,000万円余