修学旅行先の大阪・関西万博行きの見直しを求める緊急要望書

 2025年4月21日、教育長にたいし緊急の申し入れを行いました。

                                2025年4月21日 

静岡市長         難波 喬司 様

静岡市教育委員会 教育長 中村 百見 様

                             日本共産党静岡市議会議員団 団長 内田 隆典

                             新日本婦人の会 静岡支部支部長  黒田 久予 

                                     清水支部支部長  平井 千恵子

修学旅行先の大阪・関西万博行きの見直しを求める緊急要望書

日頃より、子どもたちの教育環境充実のためにご尽力いただき、感謝申し上げます。

4月13日、大阪・関西万博が開幕しました。4月4日から始まったテストラン(リハーサル)において、パビリオン内で火災が起き、消防車両16台が駆けつける事態となり、出火原因が不明の中、6日にはグリーンワールド工区にて、燃焼(爆発)濃度の下限界の5vol%を超えるメタンガスの検知があり、再び消防隊が出動する事態となりました。こうした危険な状況のもと、開幕初日は、「並ばない万博」とうたわれながら入場に2時間、退場に1時間かかる状況も生まれています。

万博会場の夢洲は、大阪市のゴミ最終処分場として造成され、ダイオキシン、PCBを含む有害物質や下水汚泥で埋め立てられた人工島です。夢洲1区は、現役の廃棄物処分場で、1日約1.5~2トンのメタンガスが発生しており、爆発事故の可能性を排除できない立地です。また、万博会場は、大規模な地震や津波への防災対策が不十分です。熱中症のリスクも避けられないと言われており、大阪府内をはじめ万博の遠足参加を見送る自治体が増えています。1日当たり最大22万人の来場が想定される中で、適切な対応ができるのかも不安が残ります。

静岡市内12の中学校が大阪・関西万博を修学旅行の行き先としていることを聞いておりますが、子どもたちの命最優先で、見直しを検討すべきと考え、以下申し入れます。

1 大阪・関西万博を修学旅行の行き先としている中学校に、生徒の安全確保最優先の観点から見直すように指導すること。

2 大阪・関西万博を修学旅行からどうしても外せないのであれば、学校の安全配慮義務を果たせるように万全の対策をとること。引率する教員の負担軽減対策をとること。

3 安全性等への不安から修学旅行の欠席や、万博会場へ行かない希望をした生徒と保護者の意思を尊重すること。また、その生徒の学校生活、進学時の調査書等での不利益が生じないようにすること。

                                      以上