年金支給額引き下げの中止を求める意見書

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発議第24号

年金支給額引き下げの中止を求める意見書

上記の議案を下記のとおり提出する。

平成23年12月15日

提出者

寺尾 昭  鈴木節子  内田隆典  山本明久

 

 

年金支給額引き下げの中止を求める意見書

厚生労働省は2011年度から、消費者物価指数が下がったとして年金支給額を0.4%引き下げている。

しかし、普段の暮らしに不可欠な生鮮食品、農産品、米などの物価は実感としても下がったとは言えず、医療費や介護保険料、国保料、税金などの負担増は反映していないなど、暮らしの実態を反映していないものである。

加えて今、政府は、過去の物価下落時に年金を下げなかった分を来年度から3年間程度で2.5%年金額を引き下げること(「特例水準」の廃止)や、「マクロ経済スライド」を物価下落時にも発動すること、などを「将来世代につけが回る」などと称して検討している。しかし、年金支給水準の引き下げは、年金生活者だけでなく現役世代が将来受け取る水準をも下げることになり、すべての世代に削減を強いるものである。

「特例水準」については、2000年度から3年間に生活実態や経済への影響を配慮して留保していたもので、現在の年金生活者の暮らしの実態や経済の状況は当時に比べて極めて深刻になっており、今廃止する理由はないものである。

さらに政府は、これからの年金改革と称して、支給開始年齢の先延ばしや支給額の減額を検討しており、現在の年金生活者とともに現役世代に大きな不安を与えている。

よって、政府においては、年金支給額の引き下げを中止するとともに、「特例水準」の廃止による引き下げをしないよう、強く求めるものである。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 

〔提出先:内閣総理大臣、厚生労働大臣〕

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