私は、議案第169号静岡市職員の給与に関する条例の一部改正について、景気、雇用、職員の生活への影響という点から質疑をいたします。
今回の市職員の給与改定は、9月14日の静岡市人事委員会の勧告に基づき行われるものです。
月例給で平均4,058円、率にして0.98%、期末勤勉手当、ボーナスについては0.35月削減されると、こういう内容であります。人事委員会の資料によりますと、職員1人当たりこれまでに比べて平均で20万円、こういう減額だということであります。国家公務員の平均の減額が15万4,000円というふうに聞いております。その削減額を大幅に上回っているわけであります。27日に静岡労働局が発表しました県内の有効求人倍率は0.40倍ということで、前月を0.01ポイント上回ったという報道もされております。全国の完全失業率は5.1%、雇用改善の兆しは見えておりません。
そこで、まず第1の質問でありますが、今回の職員給与の削減が、地域経済に与える影響、どのような波及効果をもたらすのか、当局の考え方をお聞きいたします。
また、職員にとって給与は、現在の生活を支えると同時に、将来の生活設計を立てていくために、その安定性を確保すべきものだというふうに言えると思います。このことは、住民サービスの仕事を担う公務員が、職務に専念できる、その保障となるべきものであります。
質疑の第2は、今回の削減により、職員の生活、将来設計への影響をどう考えているか、このことを質疑いたします。
この間10年余にわたって、職員の収入実額、いわゆる可処分所得というものがふえていないと、こういう実態にあるわけであります。そしてまた、今回の削減であります。職員の生きがい、働きがい、つまりやる気をどう引き出していくかということは、非常に住民サービスを向上させるという意味からも必要であります。一定の賃金水準の確保は、その大きな要素を占めているわけであります。
質問の第3は、給与の削減と職員の士気の低下、このことについてどう考えるのか、まずこの3点、第1回目の質問といたします。
◯総務局長(村松 眞君) お答えいたします。
1点目が、職員給与の削減に伴う消費動向などの経済的な波及効果をどう考えているか、それから2点目の職員の生活、将来設計の影響についてどう考えているかという2件を一括して答弁申し上げます。
職員給与の引き下げに伴いまして、職員の消費動向には、ある程度の影響があることは想定されます。また、消費経済的な面での影響が生ずることも、考えられなくはないと認識をしております。また、今回の給与改定によりまして、職員の生活設計や将来設計に、ある程度の影響が生ずる可能性も否定できないと考えております。
しかしながら、今回の人事委員会勧告に基づく給与改定は、地方公務員法に定められた給与の均衡の原則に基づき、公民格差の是正等のために実施することとしたものでございます。
次に、今回の改正によります職員の士気の低下がないかという御質問でございます。職員の士気への影響は心配されるところでございますが、職員には改めて全体の奉仕者としての責任感や、仕事にやりがいを感じてもらうことによりまして、士気の向上を図っていきたいと考えております。
以上でございます。
〔3番寺尾 昭君登壇〕
◯3番(寺尾 昭君) 2回目の質問をいたします。
ただいまの回答、若干不満であります。非常に抽象的ということでありますし、また職員の士気の問題についても、この義務感を押しつけるというような側面が、非常に強かったじゃないかというふうに思います。
厚生労働省は、派遣切りなどによる非正規労働者の失業者24万7,000人ということを、先日発表いたしました。静岡県は1万115人、全国第4位ということであります。公務職場にも臨時、非常勤嘱託職員がふえているという実態にありまして、最近では官製ワーキングプアというような言葉も生まれております。公務職場で働く臨時、非常勤嘱託職員の多くは、本来正規職員の行うべきいわゆるルーチンワークというようなものもこなしている、そういう実態があることも公然となっているわけであります。非正規労働者の雇用と生活を守るということは、行政の役割でもあります。
今後、今回の一般職員の削減、この改定が臨時職員と非常勤嘱託職員に連動するのか、連動させないようにぜひお願いしたいわけですが、この点について質問して、2回目の質問といたします。
◯総務局長(村松 眞君) 今回の改正によります臨時職員及び非常勤嘱託への賃金等への連動はどうなのかという御質問でございます。
今回の改正に伴いまして、職員の給与を根拠として定められております臨時職員及び非常勤嘱託の賃金等につきましても、これに準じて改定することとなります。
以上でございます。