◯15番(西谷博子君) 私は、清掃行政について質問を行います。
6月の議会のごみ減量を進めるために分別・資源化が必要ではないかとの私の質問に対し、当局は分別・資源化に要するエネルギー消費や市民負担及び地域の実情など総合的に考える必要がある、ペットボトルの回収方法の統一は、資源化に要するエネルギー消費量など総合的に勘案して検討する、剪定枝の再資源化については、実施する考えはないと大変消極的な答弁がされました。
しかし、それでいいのでしょうか。再度、ごみ減量を進めるための質問を行います。
昨年の意見交換会で配られた資料には、資源ごみを再資源化するためには新たにエネルギーを消費する、資源ごみを含めた新たな品目を再資源化したり、回収頻度の増加など新体制を構築することには多大な経費も必要となりますと記載されています。
現在行われているごみ減量具体化説明会でも、新たに分別・資源化するのには多大な経費がかかるという考え方を基本として説明しているのか、伺います。
次に、ごみを焼却することにより発生する二酸化炭素、CO2など温室効果ガスの削減も大きな課題です。
環境省は、まず発生抑制を、次に容器包装リサイクル法などによる再利用をと、発生抑制やリサイクルの優先を言い、ただ単に焼却すればいいということではないと再資源化について述べています。
プラスチックごみなど、ごみを分別・資源化しないで焼却すれば、二酸化炭素など温室効果ガスを発生させることになります。静岡市の温室効果ガス削減に関する考え方を伺います。
次に、清掃対策審議会の公募委員についてです。
今年度の清掃対策審議会の開催に当たり、廃棄物行政に求めるものをテーマに3名の市民公募を行いました。公募の内容について質問します。区ごとに何名の応募があったのか、論文提出を求めているが内容はどのようなものだったのか、面接の際、家庭ごみの有料化について考え方を聞いたのか、以上3点伺います。
次に、介護保険制度、要支援制度の廃止についてです。
厚生労働省は9月4日、介護保険で要支援と認定された高齢者に対する保険給付、予防給付を廃止し、市町村が行う新たな地域支援事業に移行させる方針を明らかにしました。150万人に上る要支援者全体を保険給付の対象外にしてしまう、介護保険制度の大改悪です。厚生労働省の社会保障審議会で取りまとめ、来年の通常国会に法案を提出する計画だと報じられています。
介護保険は、保険者である市町村が認定した人でなければ利用できない仕組みになっています。サービスが必要と認定された要支援者の保険給付が廃止され、ボランティアなどが担う市町村事業に移されることになれば、現在行われている研修を受けた専門職による生活支援や通所サービス、訪問看護や訪問リハビリなどの医療系サービスが切り捨てられてしまうのではないかと心配する声が、利用者や関係者から強く上がっています。
質問です。静岡市の要支援と認定された人数と、介護保険の予防給付を利用している人の状況はどのようになっているのか、伺います。
◯環境局長(小林正和君) ごみ減量具体化説明会及び清掃対策審議会に関する5つの質問にお答えいたします。
最初に、ごみ減量具体化説明会についてお答えいたします。
平成24年度に実施した、家庭ごみ有料化に関する市民の皆さんとの意見交換会及び静岡版「もったいない運動」についての市民意識調査の結果などを受け、本年度、ごみ減量具体化説明会を開催しております。
本市としては、今すぐに家庭ごみを有料化するということではなく、現在の施策の強化、拡充などを図り、市民の皆さんの御理解、御協力をいただきながら、さらなるごみの減量化を推進しているところでございます。
このごみ減量具体化説明会では、現在の収集体制を維持した状態で実践できる発生抑制、排出抑制、再使用及び再生利用、この4つの言葉を英語表記で、リフューズ、リデュース、リユース、リサイクルと表現しておりまして、これら単語の頭文字をとって4Rと言っています。
この4Rの推進について、具体的事例を示しながら市民の皆さんにお願いしているところでございます。その際、新たな分別収集の取り組みに関する市民の皆さんからの御質問には、リサイクルの手法によっては石油など天然資源のさらなる消費が必要となる場合があることや、費用対効果なども検討材料の1つである旨、説明しております。
次に、ごみ焼却に伴う温室効果ガスについてでございますが、焼却に伴い発生する温室効果ガスを削減させることは重要なことと認識しております。焼却量を減らすことで温室効果ガスの発生抑制を図っていかなければならないと考えております。
したがいまして、現在実施しているごみ減量具体化説明会において、ごみとして排出する量が少なくなるよう具体的事例を示しながら、市民の皆さんにお願いしているところでございます。
次に、清掃対策審議会についてお答えいたします。
最初に応募者についてでございますが、静岡市清掃対策審議会委員の応募状況は全部で7人でございました。その内訳は葵区3人、駿河区2人、清水区2人でございました。
次に、論文のテーマでございますが、委員募集の際には廃棄物行政に求めるものというテーマで論文の提出を求めました。
次に、面接における質問項目でございます。
面接審査では、質問項目といたしまして、ごみ集積所の管理を各自治会、町内会などで実施しているがどのように考えるか、次に、清掃工場などの施設が迷惑施設との意見もあるがどのように考えるかなど、6つの質問項目の1つとして、ごみの排出量に応じて各家庭がその処理費用の一部または全額を負担するというごみの有料化についてどう思いますかと伺っております。
以上でございます。
◯保健福祉局長(小野田 清君) 介護保険における要支援認定者数及び予防給付費の現状についてお答えいたします。
要介護認定者数の現状ですが、本年3月末現在、3万742人のうち要支援認定者は7,636人で、全体の24.8%に当たります。また、要支援者に対する予防給付費は、平成24年度決算で24億1,160万円余であり、保険給付費全体の4.9%に当たります。
以上でございます。
◯15番(西谷博子君) ごみ減量を進めるための2回目の質問です。
循環型都市を目指しているさいたま市ですが、平成24年度版の家庭ごみの出し方の「ごみを減らすといいことづくめ、どうしたら減らせるの」のコーナーでは、家庭ごみはとことん分別、きちんと分別することで再生利用することができます、丁寧な分別がごみ減量と資源の活用につながりますと市民に呼びかけています。
皆さんのお手元に配りましたのは、平成25年度、今年度の資料です。これを見ていただいても、静岡市が出しているごみ減量の資料と大分違うことを感じていただいていると思いますが、25年度では、まだまだごみは減らせますとして、さらに分別方法を詳しく述べています。市民に呼びかけています。
静岡市のように、新たな品目の再資源化や新体制にすることは多大な経費が必要、そして費用対効果を考えて分別を進めるということは行わないというような今の答弁では、分別・資源化が必要だということは一切出てきません。4Rの必要性を言っているだけです。市民は細かな分別・資源化、要請すればその要望に応えるはずです。また、その努力が必要ではないでしょうか。
2つ目の清掃対策審議会の公募についてです。
8月23日の清掃対策審議会に出された当局資料の中の、平成24年度の市民意識調査結果についてでは、さらなるごみ減量の手法としての家庭ごみの有料化制度には、反対、どちらかといえば反対が合わせて5割以上と報告しています。
公募委員には清水区の市民が選ばれていないと聞いています。先ほど、清水区からも2名、葵区3名、駿河区2名と答弁がありました。現在はごみの分別方法が区によって違っています。いわゆる1市2制度で行われています。また、清水区はより細かく分別しているために、ごみ量もより少ないとの説明も各地で当局は行っています。ごみ減量を検討する審議会に、清水区からも当然選ぶべきではないでしょうか。お考えを聞きます。
介護保険制度、要支援制度の廃止について。
ことし、静岡市の100歳以上の方は484人になりました。誰もが健康で生き生きと暮らすことが願いです。高齢者の介護の重度化を防止するためには、介護予防の拡充を図ることがますます重要になっています。
要支援者は予防給付としてサービスを受けています。それを介護保険から外すことになれば、重大な事態が避けられないと思われます。国の見直し案を受けて、介護保険制度の保険者である市はどのような対応を考えているのか、伺います。
◯環境局長(小林正和君) 再度のごみ減量と清掃対策審議会に関する御質問ですが、最初にごみ減量についてからお答えいたします。
新たな分別品目を選定する場合には、費用対効果のみならず、リサイクルの手法によっては石油など天然資源のさらなる消費が必要となる場合があることや、収集効率及び地域の実情など、総合的に勘案した上で市民の皆さんに混乱を招くことのないよう検討すべきものと考えております。
次に、清掃対策審議会の公募委員についてでございますが、公募委員の選考に当たっては、附属機関等の委員の公募に関する要領に規定する選考方法により、論文審査及び面接審査を実施し、評価点の上位者から選考いたしました。
以上でございます。
◯保健福祉局長(小野田 清君) 要支援者に対する国の見直し案を受けて、市はどのような対応を考えているのかにお答えいたします。
要支援者に対する予防給付のあり方については、本年8月6日、社会保障制度改革国民会議の報告を受けて、現在、厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会において検討しております。
その部会によれば、案として、全国一律のサービスである予防給付と市町村独自の介護予防事業を統合した新しい事業が示されております。このため、本市としては、統合した新しい事業の枠組みの中で、要支援者にとって必要なサービスは継続されるものと考えておりますが、今後も国の動向を注視してまいります。
以上でございます。
◯15番(西谷博子君) 私は、ごみ減量を進めるためにという質問を行っています。6月定例会に続いて2回目ですが、答弁を聞いていますと、6月の答弁と全く同じです。
ごみを減らすためには分別・資源化することが大事だということは、どの市もそういう立場でごみ減量に取り組んでいます。
私が皆さんにお配りしたさいたま市、これは政令市で1つの例ですけれども、分別・資源化をさらに進めて、まだまだごみは減らせますよと、こういった立場で進めています。費用対効果が大事だから、ごみを分別して、そしてプラスチックごみなどを再利用することはお金がかかるという立場はとっていません。厚労省もそうした立場で物を言ってはいません。
容器包装リサイクル法にはいろいろ問題点がありますが、再生できるものは再生する、そして、石油、そうした化石燃料をこれ以上燃やすことを少なくするためにも再利用する、そういった立場で今、各市が取り組んでいるはずです。そういった点では、静岡市はその立場にまず立つべきではないかと考えます。
将来にわたり持続可能な社会をつくるためにも、ごみを減らし資源を生かす、そうした取り組みこそが必要ではないでしょうか。
静岡市は、先ほどの答弁でも、家庭ごみの有料化ありきではない、まずごみ減量に取り組む、このように繰り返し説明会でも言っているわけです。そうしたときに、市民から、まずごみの分別を徹底して行い、そして生かせるものは生かす、また利用できるものは利用する、できるだけ燃やすことを少なくする、こういった提案が出されているのにもかかわらず、そういう立場に立ち切れない、そこが一番、今、静岡市の抱えているごみ減量に対する問題点ではないかと私は思います。
まず、市民に対して繰り返しごみ減量の必要性、ごみの分別の協力を求めていくこと、清水区と旧静岡市の、葵区、駿河区とは、前回も挙げましたけど、ペットボトル1つをとっても市民の協力の仕方が違っています。そういった……
◯議長(井上恒弥君) あと1分で終了してください。
◯15番(西谷博子君)(続) 分別方法を統一して、できるだけ生かせるごみは生かしていく、こういった立場に立つことが必要です。分別・資源化を重視して、燃やせばごみ、分ければ資源という立場に立つことが必要ではないでしょうか。
清掃審議会の公募についてです。
面接の際、一人一人に家庭ごみの有料化についての考え方を聞いているのですから、有料化に反対、賛成の両論の意見が反映されるよう公募委員から選ぶべきではないでしょうか。
ところが、第1回の清掃対策審議会では、公募委員3名ともごみの有料化を認める発言をしています。選択に偏りがあったのではないでしょうか。伺います。
◯環境局長(小林正和君) ごみの減量については、本市一般廃棄物処理基本計画において、ごみ総排出量のさらなる削減に努める必要があると規定しております。
この課題解決に向け、市民の皆さん、事業者、そして本市が協働し、それぞれの役割分担と責任を認識して取り組む必要があると考えております。
本市では、分別・資源化だけを重視するのではなく、発生抑制がごみ処理事業の全ての段階において最優先される考え方であると位置づけ、排出抑制、再使用、再生利用をあわせて推進しながら、各種ごみ減量施策を展開することが必要と認識しております。
このことから、ごみ減量具体化説明会や事業者へのごみ減量の呼びかけなどを実施しているところでございます。
次に、清掃対策審議会の委員の選考についてでございますが、廃棄物の処理及び減量に関する条例第18条第1項で、一般廃棄物の減量等に関する事項その他本市の清掃事業に係る重要な事項を審議するためと清掃対策審議会の目的を規定しています。これを踏まえ、公募委員を選考しております。したがいまして、家庭ごみの有料化に対する賛否で選考しているものではございません。
以上でございます。