草薙体育館を初めとした幾つかの点について質問

カテゴリー:

90◯3番(寺尾 昭君) それでは、私は、県が計画しております新しい草薙体育館を初めとした幾つかの点で、市長並びに市の当局の見解を伺います。

県は、静岡学園が移転した後、その跡地に新草薙体育館を建設することを表明をしているわけです。これにかかわって、私自身も地元であります東豊田学区や東源台学区などの自治会の皆さんからもいろいろ要望を伺っているところであります。県の事業とはいえ、体育館建設に関連しては、周辺の交通対策、環境整備など、市の行政とも深くかかわってくる問題であります。もちろん、多目的アリーナの建設とのかかわりもあって、さまざまな憶測も飛び交っているというのも事実であります。市として、今しっかりした態度の表明が必要なときを迎えているということも確かではないでしょうか。

そこで、草薙体育館の建てかえにかかわってお聞きをいたします。きのうの質問の中でもあったわけですけれども、市と県の第1回東静岡駅周辺地区のにぎわい創出検討会議というようなものが開催されたということですが、その内容について、もう少し詳しくお聞きしたいということが第1点であります。

また、この草薙体育館を建てかえるということは聞いているんですけれども、どんな内容のものができるかということについては、必ずしも明らかではありません。この新草薙体育館の建設計画の概要、今後のスケジュールなど、県のほうから聞いていることにつきまして報告をいただけたらというふうに思います。

次に、登呂博物館がいよいよリニューアルオープンをすると。きょう皆さんのお手元に本邦初公開のチラシをお配りしているわけでありますけれども、登呂遺跡といえば、かつては教科書に必ず載っているということで、戦後の日本人、子供たち、知らない人はいなかったという状況があります。

しかし、最近は他県の、例えば佐賀県の吉野ヶ里だとか三内丸山とか、こういう遺跡にちょっとお株を奪われているんではないかなという感は否めないわけであります。また、最近の教科書からは、残念ながらだんだん消えているというような状況もあるということであります。

先日、実は博物館をちょっと事前に見させていただいたわけであります。博物館は、これまでとは見違えるような立派な施設に生まれ変わったというふうに感じたわけです。弥生時代を象徴する村落の形成と稲作のルーツとも言える水田の跡、火おこしやすぐれた土器など、高い文化を、改めて登呂遺跡を見直すものになるというふうに私は思いました。また、稲作を知らない子供たちというのが大変最近はふえているということであります。赤米、黒米というようなことを聞いて、子供たちはカルチャーショックというようなものを受けて帰っていくというようなことも聞いたわけであります。

せっかくつくった博物館ですから、登呂遺跡と一体として大いに活用されて、静岡市内だけではなく、全国や世界にもアピールをしていかなくてはならないと、こういうことではないかと私は思ったわけであります。

ただ、先日見学をしたときに気づいたことでありますけれども、博物館がリニューアルされたんですが、登呂遺跡全体としてはちょっと寂しいなという感じがいたします。もちろん復元家屋などは建設をされておりましたけれども、枯れ木がまだ立ったままだとか、どことなく寂しい感じというのは否めなかったわけであります。

いよいよあさってオープンということになるわけでありますが、例えば、北側の駐車場が廃止されたということもありまして、そこにありました土産物屋さんは閉鎖をしているというようなことで、そういう点では大変寂しい感じがしたわけであります。魅力あるものにしていくということで、博物館、体育館一体のものとしてこの活用をしていくということが必要じゃないかと思います。

また、案内標識も非常に未整備ではないかなと思うわけであります。例えば、静岡駅から登呂遺跡へ行く案内標識、また、以前の案内標識がそのまま残っておりまして、北側の駐車場へ入るような案内標識になっておりまして、駐車場があると思って行った人も、実はそこにはもうなかったというような状況にまだなっているわけであります。

そこで伺いますが、登呂遺跡と登呂博物館の現状、もうちょっと皆さんに紹介をしていただきたい。そしてまた、今後の活用、管理運営というような点についてもどのように考えておられるのか、お伺いしたいと思います。

そして、特に登呂博物館、先ほどのお話の中にも出ておりますように、指定管理者だとかPFIだとかさまざまな管理方法があるわけですが、登呂博物館の管理運営、今後どういうふうに考えていらっしゃるのかということについても、あわせてお聞きいたします。

次に、日本平動物園の関係について渋滞対策、そして観光客の誘致という点について伺います。猛獣館299ということで、市民から注目を集めているわけであります。ことしはまた新たな水辺のフライングケージ、あるいは爬虫類館というのもリニューアルされるということを聞いておりますが、そこでお聞きいたします。猛獣館完成後の来園者、これがその後どんなふうになったのか、この点が1点であります。

次に、渋滞の対策ということで、新しい道路が整備をされる、進入路が整備をされる、あるいは駐車場も増設をされるということになっておりますが、この進捗の状況などについて改めてお伺いをしたいと思います。

 

 

◯経営管理局長(深津 薫君) 草薙体育館の建てかえにつきまして、先般行いました県との検討会議の内容ということでございます。

「県・市東静岡駅周辺地区賑わい創出検討会議」は、県市の事務レベルでの検討組織とし、県側は企画広報部長、交通基盤部長など4人、市側は経営管理局長、都市局長など4人で設置をいたしました。

検討会議の内容は、まず各所管から土地区画整理事業全体と各街区の事業の進捗状況について説明をし、事務レベルの情報の共有化を図ったところでございます。また、にぎわい創出の検討のため検討会議に作業部会を立ち上げ、利用しやすい交通手段のあり方など交通関係を中心に調査研究していくことといたしました。県と市が連携協力して東静岡地区のにぎわい創出を検討していくスタートが切れたことは、意義のあることだと考えております。

以上でございます。

 

 

◯都市局長(藤浪芳朗君) 草薙体育館の建築計画の内容についての御質問でございますが、具体的な建築計画についての相談は受けておりませんので、内容は把握しておりません。

 

 

◯生活文化局長(久朗津雅敬君) 登呂遺跡についての御質問でございます。

登呂遺跡の再整備の現状と今後の計画についてでございますけれども、登呂遺跡の再整備事業につきましては、平成18年度から平成23年度までの計画で、弥生時代の集落の姿を、当時の地形も含め、ほぼ正確に復元する工事を実施しているところでございます。これまでに集落区域では、復元住居4棟、復元倉庫2棟、復元祭殿1棟を建設いたしましたが、特に再発掘調査で初めて確認されました復元した祭殿は、新しい登呂遺跡整備の象徴ともなる建物でございます。

また、集落に隣接した区域の水田遺構を新たに復元し、これらの整備終了区域につきましては、平成20年7月以降順次公開をしておるところでございます。現在は、水田跡の復元工事を引き続き進めておりまして、平成23年度には新たに解説板設置工事を実施いたし、整備工事全体が完了いたします。

なお、10月3日オープンの登呂博物館とも連携いたしまして、今後も登呂遺跡を全国に発信していきたいと考えております。

次に、動物園関係の2点の御質問でございます。

まず最初に、猛獣館オープン後の来園者の状況でございますけれども、猛獣館オープン後、日本平動物園の入園者数は、4月以降9月30日までで42万2,032人と、前年比1.7倍の伸びとなっております。特に5月3日には前年の約2倍に当たる1万5,000人の入園者があったところでございます。

躍動感あふれる動物を間近に観察し、驚きと感動を体験できる猛獣館の開館により、新規来園者やリピーターもふえておるところでございます。また、県内、県外からも来園されており、交流人口の増に一役買っているものと思っております。

次に、整備中の進入路と駐車場増設の進捗状況でございますが、進入路につきましては、平成22年度に用地を取得し、平成23年度は左折進入路部分とアンダーパス部分の工事を実施し、平成24年度からの供用開始を予定いたしております。第3駐車場東側の新駐車場につきましては、現在工事中で、平成22年度中の完成を予定しており、既存の園内道路を活用しながら供用開始を予定いたしておるところでございます。なお、進捗状況につきましては計画どおりであります。

以上でございます。

 

 

◯教育次長(鈴木教之君) 登呂博物館の今後の管理運営と活用についての御質問にお答えいたします。

新登呂博物館におきましては、本市が長年にわたって行ってきました登呂遺跡の調査研究により蓄積した専門的な知識をもとに、当面直営による運営を行ってまいります。また、子供から大人までが弥生時代の農耕文化について楽しみながら学ぶことができるよう、運営してまいります。

新博物館では、体験展示や常設展示のほか重要文化財の展示が可能となる特別企画展示室を設置しました。また、無料で使用できる交流ホールや図書コーナー、情報映像コーナーに加え、ミュージアムショップも設置し、魅力的な博物館となるよう努めたところです。

何度でも訪れたくなる登呂博物館を目指して、幅広いテーマにより特別展や企画展を随時開催するほか、登呂遺跡内での火おこし、土器づくりなどの体験事業も積極的に実施してまいります。

以上でございます。

〔3番寺尾 昭君登壇〕

 

 

◯3番(寺尾 昭君) 2回目の質問をさせていただきます。

今、教育次長からお話がありました登呂博物館、当面直営でということですので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。

また、草薙体育館の概要等について、ぜひ県のほうからも至急情報を入手して、発表していただきたいというふうに思いますので、あわせてお願いいたします。

草薙体育館建てかえについては、これは総合運動場としての機能ということで、それはそれで期待や関心が大きなものがありますし、当然地元の理解と協力ということが必要になってくる、これは確かであります。また、先ほど申しましたように、市としての対応も当然必要になってくるわけであります。

そこで、まず第1点の質問ですが、地元の自治会に対する県の説明会、当然行われていると思いますけれども、その報告を受けているかどうか。もし受けているようでしたら、その内容についてひとつ御報告をお願いしたいと思います。

また、これは市長にお伺いをしたいと思いますけれども、体育館建設には、建築基準法による市長の用途規制の特例許可というものが必要になってくるわけであります。県から、この建築確認申請というのが当然あるわけでありますけれども、その扱いについて市長はどのように考えておられるのか、ひとつお聞かせください。

また、3点目に、今後も多目的アリーナの建設、これは市長としてあくまでも追求していくというお考えかどうか、この点についてもお聞かせください。

「県・市東静岡駅周辺地区賑わい創出検討会議」、これは先ほど内容の御報告をいただきましたけれども、これはこれでもちろん進めていくということでしょうが、やはり市長のリーダーシップという点から、今後、川勝知事とのトップ会談というようなこともやっていくということがあるのかどうなのか、この点についてもお聞かせください。

次に、登呂遺跡と博物館の問題ですけれども、今、何人かの当局のほうからの説明があったように、管理の一元化というのができていないわけなんです。文化財課、あるいは教育委員会、そして公園は公園管理という、そういうような形での、管理がある面ではバラバラになっているというふうな形になっております。この辺の一元化を図っていく必要があるのではないだろうかというふうに思います。

また、来場者の疑問や関心にこたえて、遺跡や博物館を見直すきっかけをつくるための体験指導員、あるいはボランティアの方々が大変活躍をされております。この方々の活躍で、言ってみれば登呂遺跡が非常に大きな役割を発揮するということにもなっているわけです。

ところが、少しこの方々に頼り過ぎと言うとちょっと語弊があるかもしれませんけれども、このボランティアの皆さん、体験指導員の皆さんなどの環境、働く条件というのが、必ずしも十分ではないのではないかということも感じるわけであります。例えば、交通費の支給というのもボランティアの方々はないわけで、また、いろいろ子供たちに説明をするというために、自腹で材料を手に入れるということもやっているというようなことも聞いております。

そこでお伺いするわけですが、登呂博物館の体験指導員やボランティアの活動の状況、さらに置かれている今の条件といいましょうか、その辺がどんなふうになっているのか、お聞かせ願いたいと思います。また、今後の来館者の見込み、誘致の方法、これについてもぜひお聞かせ願いたいと思います。

そして、次は観光地間の交通アクセスの問題があります。今、日本平動物園や登呂遺跡の問題、発言したわけでありますけれども、実はこれも前々から申し上げているんですけれども、こういう観光地間の交通アクセスが非常に不便……

 

 

◯副議長(栗田裕之君) あと1分です。

 

 

◯3番(寺尾 昭君)(続) という状況があります。

そういうことで、交通アクセスの現状、この辺についてもどうなっているのかということについてもお聞きをいたします。

登呂遺跡は、大戦中に軍需工場の建設のために掘り返したときに遺跡が発見されたということで、これらの施設についてのコーナーも今度はできているということで、今、リニューアルを通じて遺跡全体の再整備を図っていくチャンスだというふうに思いますので、これから大いに活用の場を広げて、市民に、そして日本全体にアピールできる、そういうものにしていってほしいと。また、日本平サービスエリアのスマートインターということも考えていただきたいと思います。

以上であります。

 

 

◯都市局長(藤浪芳朗君) 草薙体育館建てかえに伴う市としての対応ということで、2点の御質問でございます。

地元自治会に対する県の説明会の報告についてでございますけれども、現時点では県からの報告を受けておりません。

建築基準法による用途規制の特例許可についてでございますけれども、特例許可については地元の理解を得ることが重要であると考えますので、当面は県の地元説明の状況を見守っていきたいと考えております。

以上でございます。

 

 

◯経営管理局長(深津 薫君) 草薙体育館の建てかえについての2点の質問にお答えいたします。

今後ともアリーナ建設を追求するのかという御質問でございますけれども、東静岡地区市有地へのアリーナ建設につきましては、一昨年、地元自治会、経済界、スポーツ団体から、交通至便の地である東静岡地区に国際的なスポーツ大会や大規模なコンサート、イベントなどが開催できる施設の実現をという要望を受けたところでございます。さらにことし、アリーナ建設の実現に向け7万人以上の署名が提出されるなど、市民の期待が大きいことも事実でございます。こうしたことから、県、市連携のもと、東静岡地区のにぎわい創出のために、アリーナ機能も含めて幅広い見地から検討を進めていこうと考えております。

トップ会談の可能性ということでございます。現時点では、事務レベルでの県・市検討会議がスタートしたところでございます。今後、協議の進展などに応じまして、市長と知事とのトップ会談の必要性についても判断していくことになるものと考えております。

以上でございます。

 

 

◯教育次長(鈴木教之君) 2点の御質問にお答えいたします。

まず、登呂博物館の体験指導員とボランティアの現状でございます。体験指導員の役割といたしましては、登呂遺跡での火おこしなどの野外体験学習の指導や、登呂遺跡・博物館内のガイド、また体験展示室での体験指導が主なものとなります。現在、体験指導員として非常勤嘱託職員3名を配置していますが、リニューアル後は新たに1名を増員し、業務の充実を図ることといたしました。

また、登呂遺跡でのボランティア活動には、現在56名の登録があり、利用者の案内、体験学習の補助などに当たっております。

次に、今後の来館者の誘致方法についてでございます。

新登呂博物館には、子供たちが弥生時代や登呂遺跡について楽しく学習することができる博物館であることから、学校教育との連携を密にし、小中学校の社会科見学などを通じて利用者の増加を図ってまいります。また、登呂遺跡、登呂博物館のすばらしさを全国にPRできるよう、日本博物館協会のネットワークの活用やホームページの充実に努め、展示事業や体験事業などの博物館活動の情報発信に努めてまいります。

そのほか、PRキャラクター「トロベー」を積極的に活用するとともに、隣接する芹沢けい介美術館と連携し、来館者の誘致に努めていきたいと考えております。

以上でございます。

 

 

◯経済局長(鈴木 孝君) 市内の名所旧跡など観光地間の交通の現状はどうなっているかとの御質問にお答えをいたします。

現在、葵区では駿府浪漫バス、清水区では清水まちなか巡回バスを、市がしずてつジャストラインに委託して運行し、市民の買い物の足として、また観光客の周遊の足として活用されております。

駿府浪漫バスが平日20便、休日26便の運行で、平成21年度の年間利用者数約6万7,000人、清水まちなか巡回バスが1日19便の運行で、同約4万人となっております。

また、市内に点在する観光地を回るには、自家用車を使うほか、公共交通機関としては路線バスを乗り継ぐほか、観光タクシーを利用していただいております。

以上でございます。

〔「議長、議事進行について」〕

 

 

◯副議長(栗田裕之君) 内田隆典君。

 

 

◯17番(内田隆典君) 議事進行ですけれども、ただいま我が党の寺尾議員が幾つかの点について質問させていただきました。大変答弁が失礼だ。中でも体育館の建設問題についての答弁は、県から何も聞いていないからという答弁です。レクチャーで事細かにやっている、1回も2回も3回も。それを聞いていないというのか。レクチャーするなら聞いておけと。こういう本会議の貴重な時間の中で質問をしている議員に対して、当局に厳しく申し入れをします。

以上です。

〔「議事進行じゃないよ」〕