◯17番(内田隆典君) 通告に従いまして、地震津波対策、ごみ有料化について質問をさせていただきます。
最初に、地震津波対策でありますが、8月29日内閣府は南海トラフ巨大地震、東海・東南海・南海地震の3連動発生など、津波の浸水域の推計と被害想定を公表いたしました。
駿河湾から九州沖まで伸びる南海トラフ沿いで発生する1000年に一度という巨大地震と津波。最悪のケースで死者数が東日本大震災の死者・行方不明者の約17倍というショッキングな被害想定であります。最悪ケースでは死者32万3,000人、このうち7割の23万人が津波による被害です。倒壊・焼失建物は240万棟。静岡県の死者数は10万9,000人と最も高い想定が示されました。津波は最高で高知県の34メートルに達するもので、静岡市においても、最高で清水区で11メートル、駿河区で13メートルという想定であります。原発の危険性もますます懸念がされるところであります。
こうした被害想定が発表される中で、これまで言われておりました地震が来ましたら、5分で500メートル、一番早いところでは2分と言われていますが、こういう形で津波が押し寄せるということで、一部の人の中ではあきらめるという声さえ聞こえるわけであります。津波避難タワー等が十分整備されていない現状の中で、専門家の中では、津波避難ビルの整備が重要であると指摘をしているところであります。今回の被害想定では、早期避難や避難ビルを活用することで、津波被害を23万人から4万5,000人へ、5分の1に減らせるという試算も出されているところであります。
そこで伺いますが、この間、民間の建物を含め避難ビルの指定に取り組んできていますが、現在の状況について伺っておきたいと思います。
あわせて津波避難ビルに指定してきた施設について、外階段等の補助金がこの間出されるようになりました。申請状況等々についても、伺っておきたいと思います。
2点目は、津波避難タワー関連について伺いたいと思います。
先日の新聞報道、また午前中の質問の中で、津波避難タワーが清水区三保に1カ所、駿河区に2カ所建設されるということが答弁されました。当初予算で3基3億円を計上している、このことで、10月ごろから進めるという答弁でありました。南海トラフの被害想定が出されて、県はこれまで第4次の被害想定を6月に発表する、本日の新聞では県知事が中間の報告ということで、2月ごろにも示していきたいという新聞記事が出されておりました。
津波避難タワーにつきましては、県内の自治体では十数基建設をするということからすれば、我が静岡市の対応は、とてもスピード感があるという感じではありません。午前中の答弁でも、今後早急に検討していくという、いつまでにというきちんとした答弁がされないわけであります。早急な増設計画を求めていきたいと思います。
あわせて、津波避難タワーだけでなく、盛り土式の避難場所の整備が県内でも進められているのであります。日ごろは公園等に利用する、そういうことができるようでありますから、こういう建設も考えていく必要があるかと思いますけども、考え方について伺っておきたいと思います。
次に、ごみの有料化問題についてであります。
静岡市はごみの減量化をしていきたいということで、先日ごみの有料化についての意見交換会を清水、静岡の2カ所で開催いたしました。そして、今後3回ほど意見交換会を実施するという予定であります。そして、その後、25年度に導入の是非を判断するというスケジュールを示しております。
私は、当局は本当にごみ減量に取り組もうとしているのか、今の取り組み方には甚だ疑問に感じているところであります。説明会は1カ所で30人、5回開催するということであります。この規模でやるなら150人ぐらいの意見を聞いて、来年度には有料化の是非を判断するということであります。これで本当に減量が進むのか、甚だ疑問に感じております。
平成15年に清水市と静岡市が合併いたしました。このときは、皆さん御案内のとおり、清水地域のほうがごみの量が少なかった。分別回収を徹底したということが原因だと私は思っております。こうしたことについて、私はまずは有料化ということでなくて、ごみ減量を徹底する回収のあり方、このことが必要だと思いますけども、5点について伺いたいと思います。
1点目は、静岡市の1人当たりのごみ総排出量が全国平均より高いと言われておりますけども、このことについて、当局はどのような問題意識を持っているのか。
2点目は、5年間の1人当たりのごみ総排出量の推移はどうなっているのか。
3点目は、この間、2回のごみ有料化制度に関する意見交換会が開催されておりますが、市民の皆さんからはどのような意見が出されているのか。
4点目は、今後3回予定されております家庭ごみ有料化制度に関する意見交換会の日程と開催内容について、伺っておきたいと思います。
5点目は、他の指定都市の有料化状況と、有料化によって減量成果はどのようになっているのか、伺いたいと思います。
◯17番(内田隆典君) 2回目でありますけども、地震津波対策についてです。津波避難ビル等の指定等々が駿河区27、清水区で85、全体で112施設ということで、どんどんふえてきてるという感じはします。ただ、外階段等々の補助金は出していますけれども、交付の申請決定は1件、それから協議を進めているところとか申請受付は2件と。そういう点では、せっかく補助金を出していながら、この申請件数が、期間も余りないわけですけども、残念ながら少ないなっていう感じがしますから、制度のことを含めて、ぜひ徹底を図って、津波避難ビルの指定ビルをふやしていただきたいなと思います。
津波対策について、南海トラフの連動地震の被害想定が出されて、徐々にではありますけども、地域の津波浸水域の状況が知らされるようになりました。清水区では、巻き込まれると致死率が100%とされる1メートルの津波が最短で2分で押し寄せると。三保の海洋科学博物館では、2.5メートルの津波が11分で、清水駅は1.5メートルが15分、区役所は1.5メートルが17分、駿河区の中島浄化センターは1.3メートルが31分と、こういう資料が出されました。
また、22日の新聞報道によりますと、県は自治体に津波浸水域図などをパソコン上で確認できる地理情報システムソフトの配布を始めたと報道がされておりました。少しずつこうした被害想定が新聞等で住民に知らされているわけでありますけども、私は担当職員の皆さんがこうした情報を早期に情報収集する、そして、知り得た情報は市民に徹底を図るということが、今求められるのではないかと考えております。
そのことによって、個人でやるべきこと、行政が対応することを含め、震災被害を最小限に食いとめることができると感じております。情報収集と知り得た情報を市民にこれから周知徹底することが重要だと考えますけども、市の対応について伺っておきたいと思います。
2点目は、静岡県の第4次地震被害想定が来年6月に示されるとこの間言われております。県知事が来年の2月に中間報告と、こういう発言をしておりますけども、いずれにしても来年の6月ごろに第4次の被害想定が出されるということであります。私は来年の6月までに、今進めております津波避難ビルの指定の問題、それから外階段への助成、タワーの建設等々と、具体化を早急に進めなきゃいけないと思いますけれども、県の被害想定が出されるまでの間、どのように静岡市が対応するのか、伺っておきたいと思います。
ごみの有料化についてであります。この間、2カ所の説明会が行われました。意見としては、有料化でごみは減らないということじゃないかと思いますけれども、そういう意見や、資料をもっときちんと出してもらいたい。有料化で不法投棄が心配。各家庭で出すごみの量による不公平是正などを理由に有料化を提案するのは納得いかないと、それぞれ厳しい意見が出されておりますから、当局はこれからも説明会等々をやるようでありますけども、こうした意見をしっかり受けとめていただきたいと思います。
それから、質問でありますけども、これから3回説明をやるということが言われましたけども、規模等はどうなっているのか。今までは30人程度と言われているわけでありますけども、そうすると全部で150人前後、これくらいで是非の判断をするっていうのは大変なことじゃないかと私は感じております。
全国の20の政令市の中で、今は静岡市だけがまだ有料化に踏み切っていないということのようでありますけれども、仙台市でどういう取り組みをされたのか、ちょっと調べてみましたら、仙台市では有料化に踏み切るという状況の中で、20万人くらいの人たちに説明会を開いているということを聞いています。3,627団体に説明会を開催したということが言われておりますから、私は150人とか、そういう規模で是非を判断するのじゃなくて、町内会ごとにきちんと説明会を開きながら、そして意見を聞いた上で判断をしていくというのが筋ではないかと思いますから、その辺をどう考えているのか、伺いたいと思います。
◯危機管理統括監(横山孝志君) 津波対策について、2点の質問でございます。
初めに、南海トラフ巨大地震想定の情報収集と市民への周知についてでございます。南海トラフ巨大地震による津波想定は、清水区で11メーター、駿河区で13メーターという最大津波高が発表されました。
また、津波到達時間は早いところで2分となっております。ただし、この数字はあくまで最大、最速の地点の数字であり、地域ごとの詳細について県から情報を収集したところ、津波高は駿河区西部で6から7メーター、駿河区東部で6から13メーター、清水区外海側で4から11メーター、内海側で4から5メーター、興津以東で5から7メーターとなっております。1メーターの津波到達時間は、駿河区で4から6分、清水区外海側で2から5分、内海側で6から15分、興津以東で2から4分となっております。今後、さらに詳しい情報を県より収集し、津波高・浸水域・浸水深などを記載したマップを作成し、各地区の連合自治会・町内会に配布を行い、周知をしていきたいと考えております。
次に、静岡県第4次地震被害想定が示されるまでの津波対策でございますが、この想定は平成25年6月の公表を目標に進めていると伺っております。津波対策は緊急を要しますので、県の発表を待つことなく、今回の国の想定をもとに津波避難タワーの建設などを進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◯環境局長(杉山浩敏君) 今、行っています意見交換会の規模ということに関連いたしまして、ごみ有料化につきましての意見交換会等を自治会・町内会単位でもう少し広く実施する考えはないかという御質問でございます。
現在、実施しております意見交換会は、有料化の必要性について御意見をいただいているという段階でございます。今後、有料化導入の方向性がまとまった段階で、自治会・町内会を対象とした説明会を実施していきたいと考えております。
以上でございます。
〔17番内田隆典君登壇〕
◯17番(内田隆典君) 津波対策でありますけども、マップを作成して連合自治会や町内会に配布しているということですから、ぜひ早急にこういう計画を進めていただきたいと思います。
それから、被害想定が出されるまでの対策でありますけれども、国が想定を出したということで、津波避難タワー等々、これから建設を進めていく、これが繰り返し答弁されているわけですから、それは理解するわけですけれども、具体的に今後早急な検討ということでなくて、いつまでにどういう形で計画するのか、着工するのかということを、やはりもう今日の時点では打ち出していくべきじゃないかと思うんですね。さっきも言いましたけど、他の自治体では15とか建設するよということで進めているんだけど、静岡市は3基を年内に、今後は早急に検討をということですから、もっとスピード感を持って、私はやるべきじゃないかと感じておりますから、よろしくお願いしたいと思います。
ごみの有料化ですけれども、局長は今は有料化が決まったわけじゃないけれども、そういう形で進めている、その説明会の中でも、もっと広く意見を聞いてもらいたいという意見が出てきているわけですから、そういう意見をやっぱり受けとめて、同時に厳しい意見も出ているわけですから、私はきちんと説明会を開くべきじゃないかと思っております。ぜひよろしくお願いしたいと思います。
◯副議長(田中敬五君) あと1分で終了してください。
◯17番(内田隆典君)(続) あわせて、そういう説明会を広くやると同時に、私は有料化ということに限らずに、ごみの減量化の施策について、広く市民に自治会ごと町内会ごとに説明会を開いていくべきじゃないかと。有料化で減量化するということじゃなくて、余り清水、静岡と言うと怒る人もいるかもしれませんけれども、旧清水市の時代は、知っているかどうかわかりませんけれども、職員の方がボランティア的に町内会や自治会に入って、ごみ減量について説明会をずっと開いたことがあるんですね。だから、有料化を打ち出すんじゃなくて、やっぱり当局は大変ですけども、自治会・町内会ごとに今なぜごみ減量が必要なのか、切々と訴えるということが必要だと思うんです。そういうことをせずに、有料化でごみ減量というのは、ちょっとどうかなと思います。
◯環境局長(杉山浩敏君) ごみ有料化以外の減量化施策の説明会を実施する考えはないのかということでございますが、これまでもごみ減量化施策として、静岡版もったいない運動を核として、広報紙、廃棄物減量等推進員の研修会、ごみリサイクル展などにより市民に周知してまいりました。今後につきましても、ごみ減量化の一層の理解と協力を得るため、説明会の開催を含め、必要な対策を講じていきたいと考えています。
以上でございます。