国民健康保険について質問

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174◯4番(鈴木節子君) 通告に従い、質問をいたします。

まず、3項目の1つ、国民健康保険について、今回は焦点を絞って質問します。
今年度、国保料の値上げにより、政令市の中で一番高額にはね上がり、市民に耐えがたい負担を押しつけています。収納率は、平成20年に9割を下回ってから、87%、88%台を上下し続け、滞納は54億円に膨れ上がったままです。現在の収納率と滞納額の現状はどうなっているのか伺います。
2点目に、滞納処分について。
滞納による資格証は1,900世帯、短期証は8,500世帯に発行され、制裁措置が続いています。滞納者からは、保険証が短期のため、病気になってもまず国保料を払わないと受診できない、命をつなぐために国保料の捻出はきついという声が寄せられています。窓口では滞納者に、幾らなら払えるのかと誓約書を書かないと短期証を出さないという対応ですが、窓口での資格証、短期証に関する相談はどのような内容か伺います。


3点目に、減免制度拡充について。
国保料は所得の2割にも達しています。低所得層には負担軽減措置が求められているにもかかわらず、減免は、災害、失業などごく狭い対象に限定され、減免実績はたったの400件、額も2,000万程度にとどまっています。ほかの政令市では、利用率は2割、額も数十億円の減免実績に比べ、本市の減免は、ないに等しい水準です。国保料は一番高額にもかかわらず、減免は最低レベルという実態をどう受けてとめているのか伺います。
2つ目の項目、ごみ減量化についてです。
現在、日本の一般廃棄物の焼却率は79%と、排出されたごみの約8割が燃やされています。これは、従来からのごみ焼却優先、過剰な大型焼却炉建設政策によるものです。その結果、焼却炉の稼働率を上げるために、燃やすごみの受け入れ量をふやすことに力を入れ、行政からのごみ減量への呼びかけが低調になり、住民のごみ減量意識は低下するという結果を招きました。
また、本市でも導入されましたが、灰溶融炉、直接溶融炉の建設を自治体に押しつけた結果、莫大な建設費と維持管理費が地方財政を圧迫しました。ようやく国は、ごみは燃やして減らすという焼却大量処理中心のごみ行政が間違っていたことを認め、この方針を撤回したという経緯があります。
本市は現在、ごみ減量化の課題解決の手法の1つとして、家庭ごみの有料化導入の検討を行い、平成25年度に是非の判断を行うという説明です。有料化を前提にしておきながら、市民の反発に遭い、有料化は減量化の手法の1つという説明は、市民の反発を買うばかりです。減量が目的であるなら、最初から、ごみを燃やすのでなく、ごみをもとから減らし、資源化の徹底を据えた具体策を市民とともに検討し、練り上げるという基本姿勢を示すべきです。その姿勢が見えていないからこそ、本市の問題があります。
当局は、新たなごみ減量目標値を平成25年度に設定するということですが、これまで5回の市民意見交換会を実施し、市民から出されている意見は、ごみ処理の現状を聞きたい、ごみの分別・資源化の徹底をまず優先すべきではないか、ごみの勉強会を職員も含めて各地できめ細かく開催すべきなど、ごみ減量について関心が高まり、市民意識が醸成しつつあります。
昨日、市民との連携を深くするという答弁がありました。数値目標を行政側から一方的に示すのではなく、市民参加で目標や実施計画もともに練り上げるという手法を用いるべきです。方針を伺います。
次に、学校図書館について。
学校司書配置が、12学級以上校から始まり、来年度は6学級以上校へと拡大されることは、大変な朗報です。学校図書館の読書センター、学習・情報のとりでとして役割を充実させるものとして、大いに評価をしています。配置校がふえることとあわせ、学校図書館の質的充実について、どのような方針を持っているのかの観点から質問します。
学校司書配置は、図書館に専任の司書がいることによる読書活動の推進、学習資材の適切な提供など、学習効果はもとより、子供たちの憩いの場として、また、教師への学習資材の提供など、多大な教育効果を上げています。6学級以上校への配置により期待される教育効果をどのようにとらえているのか、見解を伺います。
また、配置校拡大の一方で、採用時、司書資格を問わないことによる専門性の問題、非常勤という立場のため5年の雇いどめという継続性が担保されない問題、学級規模により勤務日数の差があることなど、質的強化をどう図っていくのかという問題も抱えています。これらの課題と対策をどのように検討しているのか伺います。
以上、1回目です。

◯教育長(高木雅宏君) 学校司書に関します質問にお答えしたいと思っております。
初めに、学校司書の配置により期待される教育効果についてでございます。
学校図書館に学校司書が配置されることにより、本の整理や掲示物の工夫などの環境整備が進み、子供たちが足を運びやすい図書館となり、子供たちに読書の習慣が身についてきております。また、学校司書が司書教諭等と連携しまして、授業で必要な資料を提供することにより、調べ学習においても効果を発揮しているところでございます。
次に、専門性等3点の課題及び対策についての御質問でございます。
1点目の学校司書の資格につきましては、子供たちと良好なコミュニケーションをとることができ、本と子供を結ぶ豊かな人間性を備えていることを第一と考えております。そのため司書資格については、必須とは考えておりません。
2点目の学校司書の継続雇用につきましては、静岡市非常勤職員及び臨時職員の給与、勤務時間、休暇等に関する取扱要綱に基づいて任用しているところでございます。
3点目の質的強化につきましては、学校司書の研修会を実施し、資質向上を図っているところでございます。
以上でございます。

◯保健福祉子ども局長(小野田 清君) 国民健康保険の3点の御質問にお答えいたします。
初めに、収納率と滞納額の現状についてでございます。
本年1月末現在の国民健康保険料収納率は、現年度分70.35%、前年同月比で0.13ポイントの減、滞納繰越分17%で0.08ポイントの減となっており、滞納繰越額については36億9,600万円余となっております。
次に、資格証明書、短期被保険者証に関する窓口相談は、どのような内容かという御質問でございます。
資格証明書につきましては、事業の休廃止や病気など特別な事情がないにもかかわらず、長期にわたり保険料の滞納をしている方について、納付相談の機会を確保するために交付しているものであります。また、短期被保険者証につきましては、資格証明書に至る前の滞納者に対し、分割納付及び納付相談に応じた被保険者に交付するものであります。窓口相談の内容は、保険料の納付相談に関することが主な内容でございます。
3つ目でございますが、減免制度の実態をどう受けとめているのかということでございます。
本市国民健康保険料の軽減・減免制度は、所得に応じて、保険料のうち均等割額と平等額割が7割、5割、2割と軽減される法定制度と、本市独自の1割の減額措置を実施しております。軽減、減額の世帯と軽減額は、5万2,451世帯、21億8,000万円余に及んでおります。国民健康保険料申請減免の数は、本年1月末現在546件、3,829万円余の免除を行っております。
減免制度につきましては、これまでも社会情勢に応じて特別な事情を考慮した減免の拡充を図ってきたところですが、被保険者間の負担の公平性の確保という観点から、慎重な議論が必要であると考えております。
以上です。

◯環境局長(杉山浩敏君) ごみ減量化につきまして、数値目標や今後の計画は、市民参加の上、作成すべきではないかということでございます。
平成24年度、さらなるごみ減量化を目的に実施した意見交換会での市民の皆さんの御意見を踏まえ、新たなごみ減量化の数値目標を検討しております。
平成25年度においては、この数値目標を引き続き市民の皆さんの御意見を伺いながら設定し、具体的な行動を呼びかけて、その減量効果等を検証してまいります。
平成26年度においては、次期の一般廃棄物処理基本計画を改定する予定であり、これらのプロセスを踏まえ、今後の施策の展開や数値目標を計画に反映してまいります。
以上でございます。

◯議長(石上顕太郎君) この際、暫時休憩いたします。
午前11時58分休憩
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午後1時再開

◯副議長(田中敬五君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
総括質問を続行いたします。
〔4番鈴木節子君登壇〕

◯4番(鈴木節子君) では、1回目の答弁を受けまして2回目の質問をいたします。
最初に、国保制度について伺いますが、質問と答弁がかみ合っていないような気がしますので、また再度伺っていきます。
国保の特徴ですが、年金生活者など加入世帯の年齢層が高いという特徴があります。また、医療費の水準も高くかかる。そして、所得水準は低く、保険料負担が重い。収納率は低下し続け、先ほどの答弁ですと、やはり収納率は低下をしておりますが、滞納額、若干は減っているようですが、まだ締めてみないとわかりません。それで、滞納額はやはり膨れ上がるという構造的問題を抱えています。
本市は今年度、一挙に3割もの値上げを強行しましたので、収納率は低下、保険証の取り上げ、そして受診抑制、滞納は解消しない、そしてまた値上げという悪循環を繰り返し、耐えがたい負担ばかりが重くなるという事態に陥っています。まさに国保制度崩壊の危機に直面していますが、この事態をどのように受けとめているのか、見解を伺います。
また、値上げの際の当局の見解は、脆弱な財政基盤から成る国保財政を中長期的に安定したものにすることが本市の責務であるというような姿勢でしたが、負担の限界をはるかに超えた高負担を押しつけることにより、ますます収納率は低下し、滞納がふえることにより、国保財政はむしろ脆弱となり、破綻の道へと進むのではないかと考えますが、どのようにお考えか伺います。
3点目に、資格証の発行についてです。
1年滞納すると、国保加入者であるという資格証に切りかえられ、受診では治療費の10割全額払いとなります。保険料が払えない人に、医療費の10割もの負担はできません。そのために、救急車で病院に運ばれたが、医療費を払えないからと治療を受けずに帰ってきてしまったとか、検査で病気が見つかったが、滞納が払えないため、資格証のまま治療を受けずにいるなど、受診できない事態を招いています。滞納という引け目があるため、窓口相談に行くには、まずお金をかき集めて持っていかなければなりません。
先ほどの答弁では、相談内容を聞いているのに、納付相談だと、要は、払え、払えと矢の催促で、幾ら払うのかと、払う約束をしなければ、誓約書を書かなければ短期証に切りかえないという、こうした大変冷たい政治が、指導が続いているということの裏返しだと思います。
当局は資格証による受診抑制の実態を把握はしていないというあらわれだと思いますが、まず把握すべきだと思います。そして、受診できないために、十分な栄養もとれずに命や健康をむしばむ行為を行政が主導しているという、この事態をどう受けとめるのか、見解をお聞きします。
4点目に、減免制度ですが、答弁では、減免546件、額は3,800万円というお答えがありましたが、加入世帯の5%にしか過ぎません。ほかの市では2割までの減免を受けているところがありますので、これでやっているということにはなりませんが、名ばかりの減免制度です。
申請減免に私はお伺いをしております。以前、減免申請者に対して、減免を受ける人がいるとほかの加入者に負担がかかるからと、減免を極力受けさせない対応をしていました。昨日の答弁では、負担の公平性だとのお答えでしたが、非課税の低所得層に重い負担を強いることが公平と言えるでしょうか。
本市は政令市で一番高額となり、払えない、暮らせないという悲鳴が上がっています。昨日は、社会情勢に応じた考慮をするというような答弁でしたが、せめて減免対象を非課税世帯、事業不振、そして高校生のいる世帯や高齢世帯などまで広げて、減免適用を拡充させて、暮らしを応援する福祉の心を示すべきではないか、方針をお聞きします。
次に、ごみ減量化について伺います。
減量を進めるために必要なことは、どんなごみが出されているのか、ごみの組成分析を定期的に行い、市民にその結果を周知し、ごみ減量の意識を持ってもらうことが重要です。本市は、分別の種類が少ないというか、甘いというか、1つの袋に何でも入れてしまえるという大変安易な分別になっていますが、徹底した減量には、市民の意識改革から始めることが鍵となります。
北九州市では説明会を1,400回行い、4万6,300人が参加しています。ごみ出しマナーアップ運動では、1万3,000人を超える市民と職員の協力で減量25%を達成しました。
このように、市民とともにごみ減量を推進する姿勢をまず見せていただきたい。方針を伺います。
2点目に、生ごみの減量策について。
ごみ組成分析では、生ごみが約4割、紙類が3割、プラスチック類が2割と、生ごみが多くを占めています。本市では、生ごみ減量の助成制度として、電気式生ごみ処理機や生ごみ堆肥化処理容器の購入補助を行っていますが、予算の枠内という範囲があるため、実績は年間でそれぞれ170台とか210台前後にとどまっています。生ごみ減量を抜本的に推進するため、生ごみ処理や堆肥化事業の具体化や処理容器の購入補助枠の拡大など、具体策を展開すべきです。
この方針がないまま、減量、減量と叫んでも、実践が伴わなければ、市民はついてきてはくれません。そのほかにも、生ごみの堆肥化を学校教育の授業に取り入れ、子供たちが学習、実践できる具体策や、段ボールや廃食油、いわゆる天ぷら油の使い切ったものですが、その拠点回収など具体策を行政が率先して示し、行うことが求められています。方針を伺います。
次に、学校図書館について伺います。
学校司書が計103校に拡大されて配置されることに伴って、学校図書館の機能をどうやって充実させていくのか、体制整備が求められています。学校司書は1校に1人ですので、司書教諭との連携はあっても、実践や情報を得る体制が必要です。情報を共有し、授業支援のやり方や資料選書の基準、司書教諭との連携、また、図書館との連携など、お互いの実践や情報交換ができる体制が、研修とは別に常時相談できる体制が必要になります。
静岡県総合教育センターは平成16年度から学校図書館担当の指導主事を配置し、学校図書館や読書活動の支援を行っています。このような学校司書の実践の交流、情報の共有、研修の組み立てなどで学校図書館の支援を行う学校図書館支援センターの設置など、学校図書館の機能充実を図るためにどのような検討をされているのか伺います。
以上、2回目の質問です。

◯保健福祉子ども局長(小野田 清君) 国民健康保険に係る4点の御質問にお答えいたします。
初めに、国保料の引き上げによる国保制度の崩壊の危機が強まったと思うがどのように受けとめているか。そして、国保料の引き上げにより国保財政が脆弱なものとなり破綻すると思うが、どのように考えているかにつきまして、一括してお答えをさせていただきます。
国民健康保険を含めた医療保険制度の抜本的改革につきましては、社会保障制度改革国民会議で議論されているところですが、国民健康保険制度が抱える構造的問題の解決に向けた対策については、引き続き全国市長会等を通し国への要望を行ってまいります。
一方、本市の国民健康保険財政においては、保険料率の改定にもかかわらず、収納率を維持し、保険給付費も予想を下回る伸び率で推移している状況です。このような状況はさまざまな要因が考えられますが、市民の皆さんの事業運営への御理解、収納率向上対策、医療費抑制策なども寄与しているものと考えております。
保険者である本市の責務とは、住民の健康を守るセーフティネットとしての国民健康保険を健全で安定的に事業運営していくことであります。厳しい状況でありますが、平成24年度における診療報酬支払準備基金の積み立て、25年度予算における保険料率の据え置き等、国民健康保険財政は、確かな維持、運営が図られているものと考えております。
次に、資格証明書によって受診が抑制されている実態を把握しているかでございますが、資格証明書の交付により必要な診療が受けられないようなことがあってはならないことです。資格証明書、短期被保険者証とも受診を抑制するものではありませんので、受診が必要な場合には、本人からの申し出に対し適切な対応に努めているところです。
次に、高額な保険料であることを認識し、減免制度拡充につきましての御質問でございます。先ほども答弁させていただきましたとおり、減免制度につきましては、これまでも社会情勢に応じて特別な事情を考慮した減免の拡充を図ってきたところですが、さらなる拡充は、被保険者間の負担の公平性の確保という観点から、慎重な議論が必要であると考えております。
以上です。

◯環境局長(杉山浩敏君) ごみ減量化につきましての2点の御質問にお答えをさせていただきます。
ごみ減量を市民の皆さんに知っていただく、そういう意識づけが大切ではないかということで、ごみ組成分析を定期的に行って、そうした結果等を踏まえ、家庭ごみ減量を市民と協力して推進すべきではないかということでございます。
可燃ごみの組成調査については、毎年夏と冬の2回実施し、その結果を各戸に配布しているごみの出し方・収集日程表へ掲載するなどして公表に努めております。これまでも、市政出前講座におけるごみ減量とリサイクルに関する講座の実施や、雑紙重点回収、マイバッグ持参の呼びかけなどの情報発信を積極的に行ってまいりました。ごみの減量化には市民の協力が不可欠であり、市民、事業者、行政の3者が協働して推進していくべきものと認識しており、平成25年度はごみ減量化に関する説明会を開催し、市民の皆さんに対して積極的な呼びかけを行ってまいります。
次に、そうした中で、ごみ減量推進の方策として、機器の購入など、市民と協力しながら環境教育等を生かした中でごみ減量の具体策を進めるべきではないかということでございます。
生ごみの減量化・資源化に関する環境教育につきましては、沼上資源循環センターにおける講座として、余った食材を有効活用するエコクッキングの実践講座、企業との連携による、参加者が持参した生ごみの堆肥化講座、大学との連携による、廃油を活用したキャンドルの作成講座、お茶がらを活用した紙を利用したうちわの作成講座を実施してまいりました。
平成25年度は、学校教育の場におきましても、竹林保全活動団体等と連携の上、総合学習の中に、竹の粉であります竹粉を活用した生ごみ堆肥化と環境学習を組み込むなど、さらなる減量化・資源化を促進していく施策を検討してまいります。
以上でございます。

◯教育次長(望月和義君) 学校図書館機能の充実についてお答えいたします。
学校図書館機能を充実させるためには、学校司書の質的向上が必要と考えております。そのための支援としての学校図書館支援センター設置につきましては現在考えておりませんが、学校教育課が核となり研修会を実施するとともに、学校司書への日常的な支援を引き続き行ってまいります。
研修会につきましては、平成25年度は、新規の学校司書を対象に年3回、全学校司書を対象に年2回実施いたします。研修内容も充実させ、学校図書館の見学や、学校司書によります実践報告、市立図書館の職員によります講話などを行っていきます。また、それぞれの学校の情報交換の場も設け、各学校の実践に生かしてまいります。
日常的な支援につきましては、各校で司書教諭や学校図書館担当教諭が学校司書と打ち合わせ等を重ね、連絡を密にすることで、学校図書館機能の一層の充実を図ってまいります。
以上でございます。
〔4番鈴木節子君登壇〕

◯4番(鈴木節子君) では、3回目の質問です。
最初に、国保制度についてですが、あえて私は、年4回の議会すべて、国保制度について質問してまいりました。政令市の中で一番高くなってしまった、そして市民からの声は、年金から自動的に引かれると、生活が大変厳しいのに何でこんなに値上げをしたのかという、苦痛の声が聞こえてきております。そうしたことに対してどれだけ実態調査をしたり、市民の声に応えようとするのか、その姿勢がなかなか見えてこないからあえて質問しておりますが、やはり国保料引き下げ、そして減免制度の拡充、これは握って放せない課題だと思いますので、私は粘り強く活動し続けてまいります。
では、質問に入りますが、国保加入世帯は、非課税世帯が3割を占めています。所得300万未満が8割に及び、もともと所得の低い世帯で構成されているのが特徴です。低所得世帯の保険料の引き下げは、待ったなしの課題です。その可能性をどのように検討しているのか。例えば住民税非課税世帯への軽減や保険料算定の際の収納率で割り返して国保料に上乗せする分は一般会計で負担するなど、何らかの手だてを講じなければ、重い負担をいつまでも押しつけることになり、生活破壊は一層深刻になります。引き下げの可能性をどのように検討しているのか伺います。
また、政令市で一番高額な国保料を引き下げ、払える額にすることこそ、国保財政の再生につながると考えます。今回の値上げにより若干の基金積み立てができたという答弁ですが、これは値上げをし過ぎたことによる積み立てであって、何ら問題は解決しないということをもう一度検討すべきだと思います。見解を伺います。
資格証についてですが、国保法では、保険証の交付について、居住が定まっていること、生活保護でないこと、他の保険でないことの3要件を満たせば保険証を交付しなければならないと規定しています。厚労省は、滞納世帯の生活実態を把握するまで、資格証を安易に発行しないよう求めていますが、本市の場合、1年滞納し実態が把握できない世帯には、機械的に資格証を発行しています。対応として、短期証を何年続けても資格証発行にしないだとか、資格証世帯を訪問調査して実態をつかむまでは資格証を発行しないという立場に切りかえるべきです。見解を伺います。
次に、ごみの減量化についてです。
まだまだ有料化ありきではないかという疑念は払拭されていません。ごみ減量が目的なら、優先すべきはごみ分別の徹底と資源化の推進です。ごみ減量の手段は有料化に限らないのですから、行政が減量徹底の立場で市民に実践と行動で示すべきです。
しかし、今年度で行政回収を終了するというのは、サービス低下につながり、減量意識も低下します。ひとり暮らしのお年寄りはますます不便になり、うちの中に新聞がたまる。持って行きたくても持って行けない。そしてまた、民間の回収に時間が合わないという市民もいらっしゃいます。もっと回収しやすい環境整備が必要だと考えます。
他市で実施している例を紹介しますと、行政施設や市民センターでの回収ステーションやボックスの設置、また、市民の利便性に配慮した資源化推進の取り組みを具体的に行政が率先して行っています。こうしたことを踏まえて、本市のごみ減量に向けた具体策をお聞きして、質問を終了いたします。

◯保健福祉子ども局長(小野田 清君) 国保の何点かの御質問にお答えいたします。
国保料の引き下げの検討と、国保料の引き下げが国保財政の再生につながると思うがどのように考えているかの2点につきまして、一括してお答えいたします。
国民健康保険事業は、被保険者の保険料を主として国保負担金とその他の収入で賄うことを原則とする医療保険制度です。国民健康保険料率につきましては、医療費の動向を十分に踏まえ、医療費の抑制策を講じながら、国民健康保険運営協議会で十分な審議を行っていただき、答申を尊重し設定していきます。
最後の御質問で、機械的な資格証明書の発行をやめるべきではないかとのことでございます。
資格証明書は法令に基づき交付するもので、法の定める要件に当てはまる被保険者には交付すべきものと考えております。しかし、直ちに資格証明書に切りかえるものではありません。初めに6カ月有効の短期被保険者証を交付し、納付相談を行っております。被保険者から医療費の一時払いが困難である旨の申し出があった場合には、一時的に短期被保険者証を交付します。それでも正当な理由がなく滞納する者に対しては、資格証明書を交付することとなります。
18歳以下の被保険者については、滞納のいかんにかかわらず短期被保険者証を交付し、資格証明書の交付は行っておりません。
資格証明書、短期被保険者証の交付は、納付相談のきっかけをつくる機会となっており、被保険者の負担の公平を図るという観点からも必要なものと考えております。
以上でございます。

◯環境局長(杉山浩敏君) 他都市で実施しております、市民の利便性を考慮した資源化の行動につながる取り組みを行政が率先して示す必要があるのではないかということでございますが、資源化の取り組みについて、まずは、市民、事業者、行政がそれぞれの役割と責任を認識し、各種の市民団体や事業者の皆さんが自主的に活動していただくことが重要であると考えております。その上で、自主的な取り組みが困難なものについては、行政が、環境への負荷、効率性及び費用対効果等、市民の皆さんの利便性等を考慮した上で、資源化の取り組みを推進してまいります。
以上でございます。