国民健康保険料の引き下げを求める請願について、賛成の立場で討論

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177◯4番(鈴木節子君) 私は日本共産党市議会議員団を代表し、請願第1号国民健康保険料の引き下げを求める請願について、賛成の立場で討論いたします。

本市の国保の特徴は、今年度の3割もの値上げにより、加入者1人平均10万9,579円と政令市平均より1万5,000円も高く、所得の1割から2割を占める高額な国保料が市民の暮らしを苦しめています。

それに対して、申請減免は加入世帯のたった0.5%、546世帯しか適用されず、本来減免されるべき世帯に高額な国保料を押しつけています。新たに創設した1割減免は対象が8,661件、9,500万円の減額で、1件当たり1万1,000円の減額にすぎません。

滞納は4世帯に1世帯へと広がり、深刻な事態が続いています。そして、短期保険証・資格証明書発行、財産の差し押さえと、悲鳴を上げている市民への容赦ない制裁措置が続いています。また、収納率低下、受診抑制、また値上げと悪循環を繰り返し、国保制度は崩壊寸前です。

2012年度の国保料の審議に当たり、医療費が毎年4%増額し、このままでは多大な赤字を生むと3割もの値上げを強行し、2012年度は7万4,000世帯、約7割の世帯が値上げとなり、所得の低い世帯に値上げが集中しました。納付書を送られた市民からは1万1,000件を超える抗議が寄せられ、怒りが沸騰しました。

しかし、2011年度決算を見ますと、14億を次年度に繰り越し、補正で10億円を国保会計基金に積み立て、8億を予備費に計上と、多額な黒字を生み出したことが判明しました。このままでは国保財政が赤字になると危機感をあおって大幅値上げを強行しながら、決算では多額な黒字を生み出しています。大幅値上げを強行した2012年度決算も見通しでは15億の黒字が見込まれ、しなくてもいい値上げが強行されたことが判明しました。

請願の趣旨は国保料を引き下げることです。この請願には、1万6,200人を超える切実な市民の声が託されています。きょう、現在でもぞくぞくとこの署名が集まっている状況です。

厚生委員会の審査では、国保運営協議会で4項目の附帯意見をつけたから十分だと、国保料引き下げは必要ないという意見でしたが、請願の趣旨は高過ぎる国保料の引き下げであって、国保制度維持のための手だてを求めているのではありません。

議会の使命として、過重負担に苦しむ市民の暮らしを思いやり、徹底した議論を行い、真剣に1万6,000人余の声に耳を傾けるべきではないでしょうか。

答申への附帯意見の内容は、継続的な一般会計からの繰り入れ、収入に占める保険料の割合が高い世帯への軽減策の検討、収納率の向上と医療費の抑制、国に対して国庫負担率の引き上げ等支援措置の要望の4点です。もちろん4点の附帯意見は国保制度維持のためには必要不可欠な項目です。しかし、過重負担から市民を解放するためには、一般会計からの繰り入れの思い切った増額による国保料の引き下げなしには実現せず、附帯意見をつけたから十分だという論理は成り立ちません。また、国保加入者が低所得層、年金生活者で占め、国庫負担増額なしには成り立たないという構造的問題があるからこそ、市民への負担押しつけはやめるべきです。

国保以外の他の医療保険加入者との公平性を言うのなら、全ての市民がいずれは国保加入となる社会保障であることから、繰り入れ、増額による保険料引き下げは当然の措置です。

請願の趣旨は政令市一高額となった国保料の引き下げです。請願団体の皆さんが議会に対し、苦しい生活や資格証による受診抑制などの実態を切々と訴えたのは、このままでは国保制度は収納率低下、受診抑制、健康悪化、また値上げ、生活破壊という悪循環から抜け出すことはできず、高過ぎる国保料を引き下げてこそ暮らしを守り、国保制度も維持できるという思い、提案からです。

他市でも、国保は社会保障という観点から、高額な国保料を引き下げ、市民の暮らしを思いやる施策を実践しています。本市も、政令市一高額な国保料引き下げこそ市民の暮らし応援をまっしぐらに追求できる策であると訴え、請願への賛成討論といたします。