訪問介護費引き下げ撤回と、介護報酬引き上げの再改定を早急に行うことを国に働きかけることを求める請願、自校式給食の継続を求める請願、市民サービスコーナー廃止の撤回を求める請願 「3件の賛成討論」

◯寺尾 昭
 日本共産党静岡市議会議員団を代表いたしまして、請願第1号訪問介護費の引き下げ撤回と、介護報酬引き上げの再改定を早急に行うことを国に働きかけることを求める請願書、請願第2号自校式給食の継続を求める請願、請願第3号「市民サービスコーナー廃止」の撤回を求める請願、以上3件の請願に賛成の討論を行います。
 請願第1号についてであります。
 厚労省は2024年度からの介護報酬改定の中で、訪問介護報酬について引き下げることを決定しております。社会保障審議会介護給付費分科会における審議においても多くの反対の意見があったということであります。
 全国ホームヘルパー協議会や日本ホームヘルパー協会は、他のサービス報酬は一応引き上げているということでありますが、もともと報酬単位が小さい訪問介護報酬を引き下げることは、さらなる人材不足を招くと反対の声を上げております。
 訪問介護は、介護分野で最も人材不足も著しく、在宅医療は訪問介護の充実があってこそ持続可能となるものであります。
 訪問介護報酬以外の報酬は1.59%の引き上げがされ、処遇改善加算など、そのほかにも若干の改善が行われておりますが、全産業の労働者の平均賃金と比べれば大きな格差があります。一層の改善が必要です。
 請願第2号についてです。
 自校式給食は、生きた食育そのものだということであります。給食室から漂ってくるおいしそうな香り、子供たちのために生き生きと働く調理員の姿や調理員の皆さんと直接交わすことができる会話、近くの農家から調達できる米や野菜など、地産地消に夢があるではありませんか。
 調理員、子供たち双方の姿が見え、作る側の喜び、食べる側の感謝の気持ちが芽生えると請願者も述べているとおりであります。教育委員会も議論の中ではそのメリットを認めております。
 センター方式は、最大限の効率化を追求したものであり、自校式のメリットを生かしきれません。子供本位のものだということがいえないわけであります。
 清水区の学校に残る自校式は、継続し、葵区、駿河区で既に進んでいるセンター方式との比較、検証していくことも今後の学校給食の在り方を検討することで必要なことではないでしょうか。
 市民、とりわけ関係者の意見をしっかりと受け止め、反映させていくことを改めて強調したいと思います。
 請願第3号についてであります。
 市民サービスコーナー廃止は、率直に言って、今、お2人からも言われましたように、大変、無理筋の話ということだと思います。無理筋というのは囲碁将棋の世界の言葉でありますけれども、理屈や道理を無視したやり方というわけでありますが、これでは将棋囲碁には勝てません。無理が通せば道理引っ込む、昔から言われてきていることであります。
 廃止の理由の1つにコンビニ交付が市民サービスコーナーでの交付を上回ったことを挙げていますが、こういってもその差はわずか、資料によりますと市民サービスコーナーでは依然として12万8,000件以上交付しております。少ない数ではありません。まさに廃止する理由はないといえます。
 マイナンバーカードを持っている方を含め、市民にとっては事前説明が行われておりません。廃止箇所についての代替え措置もなく、大変唐突の感は禁じ得ません。根拠が薄弱、共感も得られていないというのでは、市民に温かい市政と言えるでしょうか、市長。
 本市が全ての施策に取り入れている、誰一人取り残さないSDGsの精神にも反しているということがいえるわけであります。
 マイナンバーカードの取得は任意であることが大前提になっているにもかかわらず、マイナンバーカードを持たない市民へのサービスを切り捨てるもの、新たな差別の導入にほかなりません。カードを持たない市民が悪いと言わんばかりの計画ではないでしょうか。市民サービスコーナーは継続すべきであるということを強調いたします。
 以上、請願3件について満場の賛意の表明をお願いいたしまして、賛成討論といたします。